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市報うんなん2016年7月号

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うんなんの若チャレ

若者による地域課題解決をすすめる「若者チャレンジ」を紹介します。

宮内舎(みやうちや) 小倉健太郎(おぐらけんたろう)さんです。

小倉健太郎さん

~チャレンジの当事者による若者チャレンジ支援~

〇Uターンするまでの経緯、現在の活動を教えてください。

私は松江市出身で進学を機に上京し、大学在学中は環境問題や持続可能な社会に興味があり、社会課題の解決に取り組む会社に出入りしていました。また“人の暮らし”を学ぶことを目的に海外遊学に勤いそしみ、東日本大震災の時に帰国。復興支援に携さわらせていただいていました。東北を訪れているときに、手に職をもっている人たちの復興への動きだしが早く、逞しさを感じ、『手にタコをつくる仕事』に憧れを抱きました。大学卒業後は京都のお豆腐屋さんに就職。正直な“食”づくりの現場で仕事をさせていただいていました。
約3年前に島根県に帰郷。現在は、大東町の阿用地区と佐世地区の農家さんに協力をいただき地域のお米を“玄米麺”に加工し『宮内舎』という屋号で販売をさせていただいています。“玄米麺”は、小麦アレルギーの方でも食べられること、農薬を極力使わないという付加価値も味方して、ミシュランガイド掲載店や有名割烹料理屋も含めて、東京や関西圏、県内でお取り扱いいただいています。私自身も地域の方に教えていただきながら、小さな田んぼで米づくりに励んでいます。

〇雲南市の印象はどうですか?

“おかげさま”の関係性を強く感じるようになりました。人と人との関係性ももちろんそうですが、4月から小さな会社をやらせていただいているので仕事やお金との関係性。少し田んぼをやらせていただいているので自然との関係性。対象は様々ですが自分は“おかげさま”で何とか立たせていただいていると感じます。家族や地域の方々、行政の方や協力農家の皆さん、取引先の方にいつも助けていただいてばかりなので。関係性が見えにくく“ 個” で暮らしているように感じた、都会での暮らしと大きく違うところです。

〇玄米麺を今後どのように展開していきたいですか?

“玄米麺”は雲南市、島根県のものとして、ついついお知り合いの方に紹介したくなるようなものにしてきたいと思います。最近では、お土産や行事の参加賞、結婚式の引き出物やちょっとしたお礼として使っていただくこともあり、大事な人に手渡すものになってきているように感じていてとても喜んでいます。
また、『宮内舎』の事業を通じて“農”が魅力的で泥臭くカッコイイこと、ゆくゆくはきちんと中山間地域の小規模農業で生活ができることを示していければと考えています。〈主権者および国民は、土地こそすべての富の源泉であり、富を増加するのは農業であることを決して忘れるべからず。〉フランソワ・ケネーというフランス哲学者の言葉です。
約250年前の言葉ですが、時代を一回りしてこの言葉は東日本大震災後の今の社会にも大きな意味を持つ言葉だと考えています。雲南市の方が大事にされていることにも通ずるようにも感じます。少しでも長く、できればずっと“土地”や“農”と共にある“人の暮らし”を残していきたい。私は若輩者でまだまだ微力ですが“玄米麺”や『宮内舎』の事業を通して一翼を担わせていただければと思っています。阿用地区宮内を拠点にさせていただいているので、よろしければまた声をかけてやってください。


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