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市報うんなん2016年4月号

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未来をつくる若者チャレンジ

市が毎年実施している若者チャレンジ支援『幸雲南塾』の塾生を紹介します。

中野の里づくり委員会 福祉推進員・音楽療法研究所とーん代表 金築 朋子(かねつきともこ)さん

糸原さん

「豊かさ」を感じながら

―金築さんの活動について教えてください。

三刀屋町中野地区の福祉推進員として、主に地域で暮らしておられる65歳以上の方や未就学のお子さんを対象に福祉活動をしています。
個人事業では、音楽療法士として「音楽療法研究所とーん」という屋号で活動をしています。音楽療法とは、リハビリの考え方に音楽をとり入れて、効果的に心身の健康づくりをする方法です。いきいきサロンや自主組織の介護予防講座、親子講座など雲南市内の様々な地域にお招きいただき、音楽療法をさせていただいています。福祉施設や病院では認知症予防として音楽療法をさせていただいています。
以前は、東京で音楽療法士の資格を持ちながら施設に勤務していましたが、生活に密着した健康づくりをもっと勉強したい、また、音楽療法がどのように仕事として生かせるか試してみたいという思いがありました。

―中野地区の印象はどうですか?

中野に来て2年が経とうとしています。それまでは東京で生活していましたが、島根にUターンして、ここで生活する人たちの素敵な思いをとても感じます。私は出雲市出身ですが、「ご縁だわね」ということで受け入れてくださった中野の皆さんに、本当に感謝しています。
音楽療法の勉強をするために上京しましたが、東京では、物が溢れているのに満たされない、常に消費しないと生きていけない事に苦しさを感じました。中野は本当に豊かだなと感じています。

―中野で感じる豊かさとはどんなものですか?

手前で作った野菜を食べる事ができるという安心感があります。また、美味しい食べ方も地域の方たちは本当によく知っておられます。自然のものを生かし、一から手間をかけて作ることの楽しさを知っておられる中野の皆さんをとても素敵だと思います。豊かな生き方を地域の方からもっともっと学びたいと思っています。

―音楽療法に対する地域の方からの声はどうですか?

面白かったのは「歌はあたりさわりがなくていい」と言われたことですね(笑)。ゲームなどではどうしても勝ち負けがついたりしますが、音楽療法は気持ちよく歌うことやよく口をあけるとか、そういったことを大切にしています。
音楽療法をより生かすために、心理学を勉強してきました。中野の方がどんなことに困っておられるのか、本当に伝えたいことはなんなのかを考え、話しやすい相手になれることを心掛けています。

―活動の今後の展望などを教えてください。

中野地区では、最近若い人たちのグループの活動も活発になってきていると感じています。音楽をとおし、若い人から高齢者まで多世代の交流を作っていきたいと思っています。しめ縄づくりや神楽に若い人たちが参加している姿をみると、年齢に関係なく、お互い興味のあることでつながりができそうだなと感じています。
中野で仕事をすることで、温かさをたくさん受け取ることができました。この素敵な感覚を発信していきたいと思っています。


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