市報うんなん2015年9月号

雲南病院だより
―健康管理センター保健推進課より―
雲南市立病院では、さまざまな健康診断を行っています。
各企業の従業員の方の健康診断や各保険組合から委託されて行う健康診断、雲南市にお住まいの方限定の検診、個人で申し込んでいただく検診など、種類やその内容もさまざまです。
今回は、“どこに住んでいても、何歳でも、誰でも”受けることのできる、雲南市立病院独自の健康診断を紹介します。
私の安心・家族の安心~まずは健診を受けることから~ 「日帰り人間ドック」
※雲南市立病院独自のドック内容です。
日帰り人間ドックA ¥36,720 |
日帰り人間ドックC ¥27,000 |
日帰り人間ドックB ¥12,960 |
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A ・ B ・ C 共通 |
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A ・ C 共通 |
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Aのみ |
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※雲南市国民健康保険加入者が、市の助成を受けて受診できる人間ドックは、この「日帰り人間ドックA」にあたります。(人数に制限があります) | 「日帰り人間ドックC」は今年4月に新設しました!! |
人間ドックに、こんな検査を追加して受けることができます。
※これらの検査は、単独では受けることができません。
※別途料金がかかります。
※下記以外でも追加できる検査があります。ご相談ください。
前立腺腫瘍マーカー(前立腺がん)検査
⇒血液を採取して、PSA(前立腺特異抗原)※の数値を測定する検査です。
※前立腺の病気と関係する、特定の糖タンパクの一種です。
前立腺がんは、男性の膀胱のすぐ下、尿道を取り囲んでいる臓器にできるがんです。進行はゆっくりで、初期ではほとんど症状があらわれません。かなり進行した状態になると、尿が出にくいといった症状があらわれます。早期の発見・治療で多くの場合は治癒可能です。
※ひとつでもあてはまる項目があれば受けてみてください。チェックしてみましょう。
□50歳以上の男性
□50歳未満の男性だが、血縁者に前立腺がんの方がいる
□タバコを吸っている、または吸っていた
□頻尿がある、尿線が細い
肺がん検診(マルチスライスCT)
⇒ドーナッツ状の装置の中で仰向けになって断層画像を撮影し、平面画像では見つけにくい患部を発見する検査です。
肺がんは、気管・気管支・肺胞の細胞が、がん細胞に変わるがんです。症状は、治りにくい咳・血痰・息切れ・声のかすれ・胸痛などです。転移しやすく、有効な治療法が少ないといった理由で死亡率が高い病気です。
※ひとつでもあてはまる項目があれば受けてみてください。チェックしてみましょう。
□タバコを吸っている、または吸っていた
□受動喫煙(他者が吸っているタバコの煙を吸う)の機会が多い
□咳・痰がよく出る
□単純X線撮影(胸部レントゲン検査)で異常がある
□肺の疾患がある
動脈硬化検診(血圧脈波検査)
⇒ベッドに横になり、四肢の血圧・心電図・心音図を測定して血管の硬さや詰まり具合を調べ、動脈硬化の有無(血管年齢)を予測する検査です。
動脈硬化症とは文字どおり“動脈が硬くなること”。進行すると、高血圧や心不全、心筋梗塞や狭心症、脳梗塞などを引き起こすこともあります。
※ひとつでもあてはまる項目があれば受けてみてください。チェックしてみましょう。
□高血圧・高脂血症・糖尿病・肥満のいずれかを治療中の方
□健康診断で、血圧が高いと言われた
□健康診断で、コレステロール・中性脂肪が高いと言われた
□健康診断で、血糖値が高いと言われた
□タバコを吸っている、または吸っていた
□毎日3合以上のお酒を飲んでいる
□運動不足である
骨粗鬆症検診(骨密度検査)
⇒ベッドに横になり、大腿骨や腰椎にX線を照射して、その透過度をコンピューターで解析して骨量を調べる検査です。
骨粗鬆症は、骨量が減少して、骨がもろく折れやすくなる病気です。
※ひとつでもあてはまる項目があれば受けてみてください。チェックしてみましょう。
□乳製品は苦手である
□痩せている
□骨折の既往がある
□閉経をむかえた女性
□好き嫌いが多い
□糖尿病の治療をしている
□タバコを吸っている、または吸っていた
□運動が苦手、運動をあまりしない
乳がん検診(視触診、マンモグラフィ)
⇒視触診は医師が乳房を観察して、しこりがないか検査します。マンモグラフィは乳房専用のX線撮影です。視触診で発見できない小さなしこりを見つけることができます。
乳がんは、乳腺の細胞ががん化する病気です。症状は、乳房のしこり・乳房の皮膚の変化・乳房周辺のリンパ節の腫れ・乳頭からの血性分泌・腕のむくみやしびれなどです。早期発見・早期治療できれば、治りやすいがんでもあります。反面、転移しやすく再発することもある油断ができないがんでもあります。
※ひとつでもあてはまる項目があれば受けてみてください。チェックしてみましょう。
□早い初潮、遅い閉経の方
□お酒が好きである
□タバコを吸っている、または吸っていた
□受動喫煙(他者が吸っているタバコの煙を吸う)の機会が多い
□出産・妊娠歴がない
□授乳歴がない
□血縁者に乳がんの方がいる
□糖尿病の治療中の方
子宮頸がん検診(子宮頸部細胞診、経腟超音波検査)
⇒子宮頸部の細胞を採取して、がん細胞の有無や種類を調べたり、また、超音波(エコー)検査で子宮や卵巣に異常がないか調べる検査です。
子宮頸がんは、子宮の入り口付近に発生するがんで、発見しやすいがんですが、進行すると治療が難しいことから早期発見が重要ですので、無症状の時から定期的な検診が大切です。症状は、月経中でない時や性行為の際に出血・おりものが増える・月経血の量が増える・月経期間が長引くなどです。
※ひとつでもあてはまる項目があれば受けてみてください。チェックしてみましょう。
□性交経験がある
□タバコを吸う
~高齢者肺炎球菌予防接種のご案内~
肺炎球菌ワクチン予防接種はお済みですか?
肺炎は、日本人の死因第3位の疾患です。しかも、肺炎によって亡くなる方の約95%が65歳以上です。肺炎は65歳以上の方にとって軽視できない疾患です。
雲南市にお住まいの方で、下記の方は、雲南市の助成制度を利用して「肺炎球菌ワクチン」を接種することができます。接種できる医療機関は、当院を含め雲南市内20ヵ所あります。かかりつけの医療機関へ相談してください。
●平成27年度対象となる方は、以下の年齢の方です。
65歳になる方【昭和25年4月2日生~昭和26年4月1日生】
70歳になる方【昭和20年4月2日生~昭和21年4月1日生】
75歳になる方【昭和15年4月2日生~昭和16年4月1日生】
80歳になる方【昭和10年4月2日生~昭和11年4月1日生】
85歳になる方【昭和5年4月2日生~昭和6年4月1日生】
90歳になる方【大正14年4月2日生~大正15年4月1日生】
95歳になる方【大正9年4月2日生~大正10年4月1日生】
100歳になる方【大正4年4月2日生~大正5年4月1日生】
■60歳から65歳未満(接種日年齢)の方で、心臓、腎臓、呼吸器の機能に自己の身辺の日常生活が極度に制限される程度の障がいやヒト免疫不全ウイルスによる免疫の機能に日常生活がほとんど不可能な程度の障がいがある方の対象です。
※上記に該当しない方で、接種希望の方は助成対象外(実費での接種)です。)
予約時の注意点
(1)治療中の方は、事前に主治医に相談して接種の許可を受けてください。
(2)他の予防接種との期間を1ヵ月以上あけてください。特にこれからの季節は、インフルエンザ予防接種を受けられる方も多いと思いますので、ご注意ください。
第4回 うんなん医療見学ツアー開催
7月11日(土曜)~12日(日曜)に雲南市立病院、久野地区振興会、NPO法人おっちラボや雲南市との共同企画である「うんなん医療見学ツアー」を開催しました。今回で第4回目になるツアーには県外の医師、看護師、保健師、薬剤師、医学生、看護学生、そして地元の高校生等、合計17人に参加いただきました。
このツアーでは、ツアー参加者に食と農の体験や見学、地域住民との交流、医療機関の見学を通じて、雲南市の豊かな暮らし、地域医療への取り組み、就業や居住に関する情報等を提供しています。医療施設や地域を見学して回るだけでなく、地域の文化、生活に触れながら、その地で働く医療従事者、さらには地域住民も交えて、交流・意見交換をすることにこのツアーの特長があります。
今回の地域医療の見学では、雲南市内3病院のうち、雲南市立病院、平成記念病院の2病院が協力し合い、特長の異なる病院によるそれぞれの地域医療への考え、実際の取り組みをツアー参加者に紹介しました。さらに、開業医の西村昌幸(にしむらまさゆき)さん(雲南医師会会長)に、これまでの経験と地域医療への想いを話していただきました。
ツアー参加者からは「聞くだけでなく、実際に見ることで感じるものが違いました。」(30代 医師)「2病院の特長やこれから協力してやっていきたい思い、西村会長からのこれからへの想いを聞かせてもらえたことはとても大きな学びになりました。」(30代 医師)「これから自分の進路を考える上で大変参考になりました。」(20代 島根出身看護師)「将来雲南市で看護師として働きたい!と強く思いました。」(10代 学生)などの感想をいただきました。
うんなん医療見学ツアーは地域医療に対する課題意識を持った幸雲南塾※3期生が発案しスタートした企画です。
※幸雲南塾とは
「地域を元気にする仕事をしたい!」と思う若者の思いを形にしていく塾です。雲南市の次世代育成事業として実施しています。
![]() ▲平成記念病院見学 |
![]() ▲雲南市立病院見学 |
![]() ![]() ▲雲南市立病院職員・平成記念病院職員・医療ツアー参加者・大東高校生合同のワークショップ |
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![]() ▲西村会長と意見交換・田井診療所見学 |
![]() ▲久野地域自主組織の方と交流会 |
病院ボランティアてごっ人(と)さんと大東高校の生徒による七夕飾り
8月3日(月曜)に病院ボランティアてごっ人(と)さんと大東高校の生徒さんに笹飾りと西瓜(すいか)提灯を病院玄関やフロアに飾っていただきました。病院の七夕飾りを見た地元の方々や患者さんは「七夕が来たね~」と嬉しそうに話しをされていました。暑い中の取り付け作業でしたが、皆さん笑顔で作業していただきました。
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大東駅前自治会の小学生による奉仕作業
8月3日(月曜)に大東駅前自治会の小学生が、ラジオ体操の後にふれあい病棟中庭の草取りなどの奉仕作業を行っていただきました。
皆さん暑い中、汗を流しながら作業に取り組まれ、病院の周りがとても美しくなりました。
院内サロン ふれ愛
9・10・11月の開催日(毎月第2・第4金曜日)
9月11日(金曜)・25日(金曜)
10月9日(金曜)・23日(金曜)
11月13日(金曜)・27日(金曜)
【時間】
13時30分から15時30分
【場所】
雲南市立病院 南棟2階 ドック検診室
お気軽にお越しください。
院内サロンとは:
病気についての不安を抱える患者さん・ご家族の交流の場であり情報交換・学習の場です。
参加費は必要ありません。どなたでも自由に参加できるサロンです。
問い合わせ 雲南市立病院 保健推進課 電話0854-43-3602