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市報うんなん2014年9月号

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若者がチャレンジするまち


「幸雲なんです。雲南です。」体感フェア@雲南市桜まつり2014『うんなん若者チャレンジプロジェクト』に参加したみなさん

雲南市では、雲南の食の幸などを発信する目的で、雲南市桜まつりにあわせ、木次商店街を中心に「体感フェア」を行っています。
この体感フェアを通して、地域づくり参加する若者が年々増え、今年は、高校生から大学生、社会人約80人が参加した『うんなん若者チャレンジプロジェクト』により、桜まつりを盛り上げてくれました。
雲南市の子どもたちは、多くの市民のみなさんの協力により、どこにも負けない「キャリア教育」に取り組んでいます。高校生、大学生、若者たちは、自分の夢と社会貢献を実現しようとつながり、さらに志のある若者のネットワークは市外へと大きく広がりつつあります。
こうした取り組みが実現できるのは、地域(企業)、学校、行政の協働によるものです。
今回は、これまで行ってきた「キャリア教育」や「若者チャレンジ」にスポットをあて、これから雲南市が挑戦するまちづくりについて紹介します。

子どもたちのキャリア教育への取り組み

雲南市ならではのキャリア教育

平成17年、雲南市のキャリア教育の取り組みがスタートしました。
雲南市の子どもたちがふるさと雲南市に誇りをもち、積極的に社会に参画していこうとする「意欲」「能力」「態度」を発達段階に応じて身につけ、「社会を生き抜く力」を育てることをねらいとした雲南市独自のキャリア教育がすすめられています。
このカリキュラムは「夢」発見プログラムとして、全ての保育所、幼稚園、小・中学校で共通して取り組むプログラムと、各学校独自で取り組むプログラムで構成され、平成21年度から小・中学校、平成24年度には保育所、幼稚園すべてが実施しています。
そして、保育所、幼稚園、小・中学校の学校種間の縦のつながりに加え、各学校間の横のつながり、さらには、家庭、地域とのつながりを大切にしています。
全国学力・学習状況調査による、「将来かなえてみたい夢がある」と答えた児童・生徒の割合を見ると、導入前の平成19年度に比べ、平成25年度は、小学校6年生では、22.3ポイント、中学校3年生では、40.1ポイント上昇しており、取り組みの成果がでてきています。

「将来かなえてみたい夢がある」と答えた児童・生徒の割合
▲「将来かなえてみたい夢がある」と答えた児童・生徒の割合

「夢」発見ウィーク「職場体験学習」

平成21年度から実施している、中学3年生が行う職場体験学習「夢」発見ウィークは、学校、教育委員会、受け入れ企業、家庭、地域の果たす役割を明確にした、地域総がかりの取組みです。
この学習の目的は、働くことへの関心を高め、義務教育9年間で学んだ力(あいさつやコミュニケーション能力など)を実社会で試す機会とすることです。
今年度は、10月7日(火曜)から9日(木曜)まで、連続3日間で市内7校全ての中学3年生が交流しながら実施する予定です。

保育所での職場体験の様子
▲保育所での職場体験の様子

「幸雲南塾」inさんべ

平成21年度から実施している「幸雲南塾」inさんべは、雲南市内の中学3年生の希望者を対象に、学校教育と社会教育の目標の共有化を図りながら、さらなるキャリアアップをめざす2日間の宿泊セミナーです。2日間のプログラムは、様々な形で生徒の心に響く結果となり、参加生徒の割合は年々増えてきています。
このセミナーは、雲南市の仲間としての一体感や、ふるさと雲南への自信と誇りを持たせ、雲南市の次世代を担うリーダー育成を図る目的で行っています。
今年度は、9月20日(土曜)から21日(日曜)に実施する予定です。
こうしたキャリア教育の取り組みを通して、雲南市の子どもたちの「ふるさとへの愛着心」は高まってきています。
また、優良モデルとして全国の自治体などから注目をあびています。

「幸雲南塾」inさんべ参加者による記念撮影
▲「幸雲南塾」inさんべ参加者による記念撮影

子どもたちの「ふるさとへの愛着心」の高まり
 ※子どもたちの意識調査結果(平成25年調査)
(1)自分の住むまちが好きだ【回答:小4~中3】
 85.6%(平成19年は30.1%) H19比較55%向上
(2)自分の住むまちをもっとよくしたい【回答:中3】
 78.6%(平成20年は68.2%) おおよそ8割が肯定的
(3)地域行事に参加していますか?【回答:中3】
 58.2%(全国平均41.6%) 全国平均より17%高い

雲南市が取組む若手人材育成(若者チャレンジ)の取組み

若手人材育成塾「幸雲南塾~若者チャレンジ講座~」

次世代を担う若手人材を育成しようと、平成23年度より市内外の塾生を募り開講している幸雲南塾(大人版)。これまで35人の塾生を輩出し、第4期となる今年は25人の若者が参加しています。
塾では先輩起業家の取り組み事例を学び、自らが取り組む活動プランを立案し、地域課題の解決や地域資源の活用などをグループで議論します。半年間、行動しながらプランを練り上げ、最終報告会で成果を発表します。
各回の講座に、塾生以外に多くの一般聴講者が参加し、また遠くは宮城県からも参加があり、志のある市内外の若者が地域とつながり、ネットワークが広がっています。塾卒業生の中には、地域と密着して活動を継続・展開する塾生や、起業した塾生もいます。
さらに、若手人材を発掘し、育成、ネットワーク化するこの取り組みは、新たなモデルとして、東北など全国七ヵ所に波及しています。
また、塾卒業生を中心としたまちづくり団体「NPO法人 おっちラボ(代表 矢田明子(やたあきこ)さん 正会員10人)」が誕生し、若者や地域支援などの活動を展開しています。そして、塾生プランの事業化・起業のサポートや地域支援、若者が地域とつながるための支援も行っています。

世代や職種を越えてつながるネットワーク

幸雲南塾に取り組む中で、市内の学生が大学生、社会人とつながり、互いに学び合い、雲南市の未来について話し合う機会を作りたいという思いが生まれ、それを形にしたのが昨年11月に開催した「うんなん若者会議」です。
市内の高校生・大学生・社会人の若者約80人が集結。食・アート・教育医療の3つのテーマに分かれて「こんなことしてみたい。」というアイデアを話し合いました。参加者からは「高校生だからこそのアイデアや社会人の大人のアイデアなど、自分にない考え方がたくさんあって、刺激をうけました。(高校生)」や「高校生のプレゼンの上手さに驚きました。世代の違う人と交流して、意見を互いに言ったり聞いたりできる場があるのはすごくいいと思います。(社会人)」などの感想が寄せられました。会議でまとめた提案を形にしようと、4月の「雲南桜まつり」に、「若者チャレンジプロジェクト」と題して、アート、演劇、ごはん、写真の4部門に分かれ、中学生から社会人まで述べ211人が参加し、まつりを盛り上げてくれました。
若者が世代や職種を越えてつながり、学び合い、刺激し合うことで若者たちの活動がさらに活発化するきっかけとなりました。

若者チャレンジプロジェクト
若者チャレンジプロジェクト
体感フェア@桜まつりにて、うんなん若者会議で練ったプランを実行!!多くの中高生がボランティアスタッフとして参加しました。
うんなん若者会議2013
うんなん若者会議2013
高校生から社会人まで世代を越えて議論しました。
幸雲南塾(大人版)
幸雲南塾(大人版)
最終報告会直前の様子です。みんなで円陣!気合注入!
 

これからの雲南市の若者チャレンジ

雲南市ではこれまでキャリア教育と若者チャレンジ支援に取り組んできました。この取り組みは、子どもたちのふるさとへの愛着心の高まりや社会起業や地域貢献を志す若者の発掘・育成につながっています。さらに、高校生や雲南市出身大学生を巻き込んだ地域づくり活動や、雲南市に通いながら地域づくりにチャレンジする若者が現れるなどの現象が生まれています。
人口減少など地域での様々な課題の解決に向け、若者、地域、事業所、行政が世代や職業の枠を超えて協力し合い、次世代を担う若者を育成し、持続可能なまちへと歩みを進めていかなくてはなりません。
これまで市民の皆様の協力によりキャリア教育の推進と若者チャレンジの活動支援進められてきました。今後これを一層充実させるために、若者と地域をつなげていくための組織を育成・支援し、若者のチャレンジを支える必要があります。さらに市内外の若者が地域課題の解決にチャレンジする活動の場づくりに取り組み、全国からキャリア教育や若者チャレンジを推進するスキル(能力)をもった若者を呼び込むことを計画中です。
雲南市はキャリア教育や若者チャレンジの更なる推進により、若者がいきいきと地域の課題解決に取り組むまちづくりに挑戦します。

雲南市の若者チャレンジの取組みなどを、雲南市ブランドサイト(http://www.co-unnan.jp/)で発信中。是非ご覧ください!

市内でがんばる若者紹介

三島拓朗さん三島拓朗(みしまたくろう)さん/三島ファーム(大東町上久野)

Uターンして新規就農。ネギやイチゴ、お米の栽培に取り組む傍ら、毎週土曜日には自宅縁側を開放して縁側カフェも家族で営業。「NPO法人おっちラボ」が雲南市立病院や地域自主組織と連携して取り組む医療系人材の育成と合わせた地域活性化事業に協力し、医療系学生に農家暮らし体験を提供されています。

~若者へのメッセージ~
若いみんなで、雲南市を盛り上げていこう!

三原綾子さん三原綾子(みはらあやこ)さん/大原・クシナダ倶楽部(大東町西阿用)

地域の空き施設を改装した交流施設「佐世だんだん工房」(大東町西阿用)で地元の食材を生かそうと、地元のお米を使った米粉麺を作り提供され、農薬・添加物を使わない食材にこだわり、アレルギー症状のある方にも安心して食べてもらえる食品を提供したいと活動中です。雲南市が行っている田舎体験ツアーでは、「大原・クシナダ倶楽部(代表 錦織譲(にしこおりゆずる)さん 会員10人)」の皆さんにもお世話になっています。

~若者へのメッセージ~
みんな違ってみんないい!自分自身の感性を信じて歩んでいこう!


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