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市報うんなん2014年7月号

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雲南病院だより

DMAT(ディーマット)チームが講演を行いました!

5月25日に木次経済文化会館チェリヴァホールにて防火クラブ・自主防災組織会長会議が開催され、当院のDMATチームが「DMATの活動内容について」と題し、講演を行いました。DMATとは何か?何をするものなのか?そして雲南市立病院にもそのDMATがあるということを知っていただくため、講演を行いました。(当院のDMATチームは医師1人、看護師2人、薬剤師1人、事務員1人の合計5人で編成しています。)

DMATチームによる講演の様子
▲DMATチームによる講演の様子

(1)DMATとは、

DMAT(ディーマット)とは災害派遣医療チーム。そもそもは阪神・淡路大震災の時に災害時の医療が十分行えなかった反省を踏まえて、災害発生時に現場に急行して医療を提供することを目的として結成されたものです。

(2)DMATが出動するのは、

大規模地震などの災害が発生した場合、いち早く(概ね48時間以内に)現場に急行して医療を提供します。地震などによる災害以外にも電車・バス・飛行機事故など、およそ10名以上の傷病者が発生する場合にも要請を受け出動することになります。実際に当院のDMATチームが雲南地域で出動する場合はこういった事故による出動の可能性が高いと考えています。

(3)DMATが行う活動は、

災害現場でトリアージ・治療・搬送を行います。
トリアージとは、災害発生時に生じた多数の傷病者に対して治療の優先順位を決めていくことです。緊急治療が必要な方の治療が遅れてしまわないように、最初にトリアージを行い、より緊急性が高い患者さんを見つけることが目的です。トリアージはスピードが大事ですので、1人あたり30秒程度しかかけられず、歩行可否・呼吸状態・脈拍の状態・簡単な指示が聞けるか否かといった簡単な項目で治療優先順位を決めていきます。そのため、一度に全員を完璧に分けることは不可能ですので、その後あらゆる場面でこれを繰り返し、より精度の高いトリアージを行っていきます。どんな災害救助チームよりも災害現場の近くにいるのは被災した地域の住民の皆さんですので、今回の講演では例題を出して会場の皆さんとトリアージについて考えてみました。
次に治療・搬送では、病院の緊急外来で行うような本格的は治療ではなく、病院まで無事にたどり着けるような比較的安定した状態にする治療を行い、病院に搬送します。そして到着した病院で本格的な治療を一刻も早く受けられるようにします。

このような活動を、災害発生時に迅速に行えるように、常日ごろから準備・訓練をしておく必要があります。当院のDMATチームは、まだ発足して間もないこともあり、災害現場に出動したことがなく、また知識や経験も乏しいのが現状です。万が一災害が発生した場合に、一人でも多くの命が救えるように、県や地域の研修、訓練に積極的に参加していきます。


▲雲南市立病院DMATチーム

第9回雲南の地域医療を考えるシンポジウム開催

5月24日に飯南町保健福祉センターにおいて第9回雲南の地域医療を考えるシンポジウムが開催されました。今回のシンポジウムは、住民が可能な限り住み慣れた地域で、元気に暮らせるよう包括的に支援していく仕組み「地域包括ケアシステム」をテーマに、初めて飯南町で開催されました。当日は200人を超える方々が来場され、会場は満員となりました。
第1部の基調講演では、「地域包括ケアシステム」について、全国でも率先的な取り組みを展開しておられる、公立みつぎ総合病院(広島県尾道市)の沖田光昭(おきたみつあき)副院長より「尾道市御調町(みつぎちょう)における地域包括ケア」と題し、御調町における地域包括ケアの取り組みを紹介されました。地域包括ケアについて、それぞれの地域、究極的には一人ひとりの包括ケアがあるべきで、まず目の前の患者さんの問題は何かということを、保健・医療・介護に携わる者が専門性を度外視し、職種に関係なく考えることが大切だと述べられました。
第2部のパネルディスカッションでは、「それぞれの地域包括ケアシステム~今から実践できること~」と題し、雲南圏域にある3つの公立病院の院長から、それぞれの病院及び地域における取り組みの紹介と意見交換が行われました。当院の大谷順(おおたにじゅん)院長からは、地域包括ケア推進センターや地域包括ケア病棟設置による地域包括ケアシステム機能強化の取り組みを紹介しました。町立奥出雲病院の深澤郁雄(ふかざわいくお)院長からは、医師不足の現状、タウンミーティングによる住民への啓発、人材確保策や異職種による交流の取り組みなどが紹介されました。飯南町立飯南病院の安田勲(やすだいさお)院長からは、飯南町版地域包括ケアである飯南町生きがい村構想(町全体を一つの生きがい村と捉え、保健、医療、福祉、介護の連携を図り、将来的には教育、文化、産業等の分野での連携も図っていく構想)の紹介がありました。
会場からは、「一人ひとりの包括ケアを考えていくことが大切との考えに感心した」、「地域包括ケアを考えていくには、地域連携がとても大切であると感じた」など、安心して暮らせるまちづくりをどのように進めていけば良いのか、真剣に考えている方々からの発言がありました。
今回のシンポジウムで、地域包括ケアシステムはそれぞれの地域に適したものを作り上げていくこと、地域・職種間の連携を強化することが大切であると確認できました。当院においても、住民の皆さん一人ひとりが、住み慣れた土地で、自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、しっかりとした「地域包括ケアシステム」を作り上げていきます。


  • ▲公立みつぎ総合病院・沖田副院長の基調講演の様子

  • ▲パネルディスカッションの様子

看護の日のイベントを行いました!

近代看護を築いたフローレンス・ナイチンゲールの誕生日である5月12日を「看護の日」とし、看護の日を含む日曜日から土曜日が「看護週間」とされ、「看護の心をみんなの心に」をメインテーマに全国各地でいろいろなイベントが行われました。
当院でも、毎年恒例となりました「看護の日のイベント」を5月12日に行いました。
当日は総合案内前フロアーで身体計測(体脂肪・血管年齢計測)などを行いました。受診の合間に多くの方に来ていただき、計測結果に一喜一憂する姿が見られました。看護師も地域の皆さまと話をする機会ができ、午前中の短い時間でありましたが、有意義なひと時を過ごすことができました。

「看護の日」イベント会場の様子
▲「看護の日」イベント会場の様子

「院内サロン ふれ愛」4月で3年目を迎えました!!

通院中や入院中の方、病院ボランティアさんや各地域のサロンの方々が毎回2~5名と少人数ずつですがご利用いただいています。「病院の中にこんな場所があるんだね。またいきたい」、「話を聞いてもらってうれしかった」など利用された方からのうれしい声をいただいています。
最近では、多くの方に少しでもサロンを覗いてもらうため、サロンの入り口に可愛い看板をたてたり、喫茶店のようにコーヒーを沸かし雰囲気づくりに努めています。今後も患者さまや地域のみなさまの憩いの場、リラックスできるくつろぎの場となるようなサロンをめざしていきますので、ぜひ皆様からのご意見をお待ちしております。
サロンは、南棟2階、「人間ドック・検診室」において、毎月第2・4金曜日の午後1時30分から2時間開催しています。また毎年4月には開設記念イベント、12月にはクリスマス会を盛大に行い、今年度も計画しております。
「ちょっとお茶でも飲みに行こうかな」と気軽な感じでお立ち寄りください。サロンの世話人(松島美代子(まつしまみよこ)さん、小林貴美子(こばやしきみこ)さん)と病院スタッフが美味しいコーヒーやお茶、お菓子、時には世話人や利用者さんたちの手作り茶口、そしてなによりも笑顔と楽しいトークでおもてなしいたします。


  • ▲4月に開催された2周年イベント

  • ▲院内サロンの様子

院内サロン ふれ愛

【7月・8月の開催日】
 7月11日(金曜)・25日(金曜)
 8月8日(金曜)・22日(金曜)
【時間】
 午後1時30分から3時30分
【場所】
 雲南市立病院 南棟2階 ドック検診室

お気軽にお越しください。

病気についての不安を抱える患者さま・ご家族の交流の場であり情報交換・学習の場です。参加費等は必要ありません。
どなたでも自由に参加できるサロンです。

問い合わせは・・・雲南市立病院 保健推進課 電話0854-43-3602

ふれあい病棟の紹介

ふれあい病棟(介護療養型医療施設)は、急性期治療が終了し、病状が安定し、要介護認定を受けた方で長期に療養を必要とされる方が入所される施設です。
入所者の多くは要介護3~5の方で、車いすやベッドで移動しなければならない状態の方です。長期の療養生活を送るなかで、楽しく、くつろげる時間を送っていただけるように、季節ごとの振り付けやレクリエーション活動を行っています。

毎週水曜日
 レクリエーション活動として、職員の企画による様々なイベントを行っています。花見、鯉のぼり飾り、いちごの収穫、夏野菜の植え付け、貼り絵、ぬり絵など、皆さんが共通して楽しめるものを企画しています。

毎月
 最終水曜日に誕生会を開催。職員の手作り誕生カードを添えて、みんなで歌を歌ってお祝いします。

9月 敬老会
 昨年は、かもめ保育園の園児を迎えて開催しました。

12月 クリスマス会
 昨年は、シンガーソングライター・中林知香(なかばやしちか)さんによるコンサートを行いました。

3月 ひな祭り会
 今年は、3月に音楽療法士・金築さんによる音楽療法を行いました。


  • ▲クリスマス会

  • ▲敬老会

  • ▲夏野菜の植え付け

  • ▲ひな祭り会

今年もさつき展示を行いました

毎年恒例となりました、当院の元事務部長・大久保寿(おおくぼひさし)さんの協力による「さつき展示」を今年も行いました。
5月19日から3週間、1週ごとに鉢を替えて、色々な花を展示していただき、病院玄関に彩りを添えていただきました。

さつき展示をしてくださった大久保寿さん
▲さつき展示をしてくださった大久保寿さん


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