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市報うんなん2014年11月号

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平和への願い~永井博士の祈りとメッセージ

永井隆博士

永井隆(ながいたかし)博士は、放射線医学の研究から白血病に侵され、また長崎に投下された原爆により重傷を負いながらも、43歳で生涯を閉じるまで、病床から「如己愛人(にょこあいじん)」「平和を」のメッセージを全世界に訴え続けました。また、博士は、長崎での自身の被爆体験を綴った「長崎の鐘」や闘病中の博士が自分の死後残される子たちへの思いを描いた「この子を残して」などの名作を著し、科学者であると同時にすぐれた文芸家でもありました。
「永井隆平和賞」は、この博士の崇高な精神を、若い世代に伝え、「平和」や「愛」という人類普遍のテーマに取り組む機会と出会いの場を提供する目的で平成3年に創設しました。
24回目を迎えた今年度は、全国29都道府県より「平和」や「愛」に対する考えやメッセージを表現した作品が1,270点寄せられました。市は、選考を経て選ばれた20点の受賞作品の発表式典を9月14日(日曜)に三刀屋文化体育館アスパルで行いました。
式典の前に、博士のドキュメンタリー映像『長崎の鐘は鳴り続ける』を鑑賞し、出席者全員で博士の平和への願いや苦悩などをふりかえました。
式典では、表彰の後、各部門の最優秀賞受賞者が作品の朗読を行いました。小学生低学年の部で最優秀賞を受賞した飯石小学校3年藤原秀伍(ふじはらしゅうご)さんは、自分の体験から「人にはそれぞれ大切に思ってつけられた名前がある。名前を優しく呼ぶと相手もうれしい気持ちになって優しく答えてくれる。戦争も国ではなく一人ひとりに名前があって、その人にも家族がいるということを考えてほしい」と発表しました。
また、小学生高学年の部で最優秀賞を受賞した三刀屋小学校6年田中太士(たなかたいし)さんは、友達にやさしくされたこと、自分の妹の気持ちを考え、笑顔で一歩踏み出させてあげることができた体験から、「相手の立場に立って考え、笑顔で優しく声をかけることが大切で、周りのみんなが笑顔でいることが自分にとっての平和」と発表しました。

永井隆平和賞入賞者のみなさん
▲永井隆平和賞入賞者のみなさん
田中太士さん
▲田中太士さん
藤原秀伍さん
▲藤原秀伍さん
第24回永井隆平和賞入賞者(敬称略)
区分 結果 氏名 学年 題名 学校名
小学生低学年の部 最優秀賞 藤原秀伍(ふじはらしゅうご) 3 名前のプレゼント 雲南市立飯石小学校
優秀賞 松谷遥月(まつたにはづき) 1 だいすき 雲南市立飯石小学校
佳作 木次禄人(こつぎろくと) 2 ぼくのへいわ 雲南市立三刀屋小学校
佳作 渡部哲也(わたなべてつや) 2 へいわを 雲南市立飯石小学校
小学生高学年の部 最優秀賞 田中太士(たなかたいし) 6 やさしさと笑顔の力 雲南市立三刀屋小学校
優秀賞 石飛花菜(いしとびはな) 4 ひいおばあちゃんをうけついで 雲南市立掛合小学校
佳作 上代雄睴(じょうだいゆうき) 6 言葉の兵器 雲南市立西小学校
佳作 吉田千之輔(よしだせんのすけ) 6 平和を作るには 雲南市立吉田小学校
中学生の部 最優秀賞 池田風雅(いけだふが) 2 平和のとりで 広島県盈進(えいしん)中学校
優秀賞 武田神楽(たけだかぐら) 3 残された蝶 大田市立第三中学校
佳作 堀江菜々(ほりえなな) 2 改めて気付いたこと 雲南市立吉田中学校
佳作 福田芽衣(ふくだめい) 2 如己愛人で世界を変える 長崎市立野母崎(のもざき)中学校
高校生の部 最優秀賞 高嶺真帆(たかみねまほ) 2 曾祖母の涙 沖縄県未来(みらい)高等学校
優秀賞 寺迫晃良(てらさこきらら) 1 語り部 東京都日本大学櫻丘(さくらがおか)高等学校
佳作 伊藤可子(いとうかこ) 2 歴史に色をつけよう 愛知県南山(なんざん)学園南山高校
佳作 伊藤正子(いとうまこ) 1 平和はすばらしい 愛知県滝学園滝高校
佳作 向井晴香(むかいはるか) 1 被爆地から伝えたいこと 長崎県立長崎東高等学校
区分 結果 氏名 年齢 題名 都道府県
一般の部 最優秀賞 年永熙一(としながきいち) 87 語り継ぎたい戦争の悲劇 平和への願いをこめて 広島県
優秀賞 三宅玲子(みやけれいこ) 82 戦争のつめあと 島根県
佳作 山下理恵(やましたりえ) 21 大事なことは忘れないということ 山口県

※入賞作品の全文を雲南市ホームページに掲載します

平和を願い 「はだしのゲン」作者の色紙贈呈

9月20日、広島県間税会連合会が、原爆や戦争の悲惨さを描いた漫画「はだしのゲン」の作者故中沢啓治(なかざわけいじ)さんから譲り受けたサイン色紙を永井隆記念館に寄贈されました。

記念撮影の様子
▲記念撮影の様子

雲南市創作市民演劇 Takashi

雲南市市制施行10周年を記念して、雲南市演劇によるまちづくりプロジェクト実行委員会(委員長 吾郷康子(あごうやすこ)さん)により、雲南市創作市民演劇「Takashi」の制作・上演が行われました。三刀屋高校掛合分校教諭・亀尾佳宏(かめおよしひろ)さんによる脚本・演出のもと、一般公募で山陰両県から集まったキャスト・スタッフ71人が5月から稽古を重ね、9月14日、15日に木次経済文化会館チェリヴァホールで雲南公演、9月21日にグラントワ(益田市)で益田公演を行い、4公演で1,450人の観客を魅了しました。
「知っていますか、永井隆博士のこと」、「知っていますか、戦争のこと」知ることの大切さを訴えた今回の市民劇。出演者たちもまた、永井隆博士のことを知り、学ぶ貴重な機会となりました。

Takashi Takashi
Takashi  

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