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さくら色々 Vol .2

市報うんなん2012年8月号

 
さくら色々 Vol.2
このコーナーでは、さくらに関する知識や「さくら守」として年間を通して手入れをする中で、経験したことをこれからシリーズで紹介していただきます。 
 
   
 さくら守 遠田博 さん
 
薬剤散布作業    モンクロシャチホコ幼虫 
 薬剤散布作業   モンクロシャチホコ幼虫 
暑さにめげず

 さくらの花の開花は、当地方では普通三月下旬から四月上旬に開花し、約一週間で一気に満開になり、四月中旬には一斉に散っていきます。その間にお花見客が繰り出し、いろいろなイベントが開催され多くのお客さんで賑わいます。
 しかし、それも一年の中では一瞬の出来事です。それが終わると「さくら守」の一年の仕事が始まります。
 まず、最初の作業が、花がきれいに咲いたお礼に施すためのボカシ肥料作りです。これがなかなか臭い仕事で、ボカシの原料が、糠、油粕、魚粉、かに殻と匂いの強いものを混ぜ合わせて作るので、作業場内は独特の匂いがし、当然衣服にも匂いが滲み込み家へ帰ればひんしゅくを買うこととなります。
そして五月から六月中旬にかけて、草刈り、さくらの下に植わっているツツジの剪定と続きます。
 実は、これらの作業をさくら守がすべて行っているわけではなく、年間の作業の多くは、地元の森林組合の作業員の皆さんにお世話になっています。
 夏、大変なのはこの時期です。近年の夏は、地球温暖化のせいか、とにかく暑いです。この時期、外仕事している人は皆、猛暑に耐えながら仕事をしておられると思います。
 この時期草刈とさくらの葉を食害するモンクロシャチホコを防除するための薬剤散布があります。中でも薬剤散布は大変です。四日間ではあるが広い範囲の桜並木を回りながら、ひたすら薬を撒き続けなければなりません。マスクに防護服を着て、時に風向きによっては薬を浴びながらの仕事となります。
 これによって、放っておくとあっという間にさくらの葉を食べつくす害虫を防除することができます。これも猛暑に耐えての作業員さんのおかげです。
  
  
 
 
 

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