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いわぬま通信 第5号

市報うんなん2013年1月号

 
いわぬま通信 第5号
 
雲南市から平成24年4月より1年間、宮城県岩沼市に派遣された宮川勉主幹が近況報告をします。 
~ 蟻の目と鳥の目 ~
 宮城県岩沼市 宮川勉 
 
集団移転起工式(被災地で初)であいさつする井口市長
集団移転起工式(被災地で初)であいさつする井口市長 
 
 月日はあっという間に流れ、東北は長く厳しい冬を迎えました。島根と比べて日暮れが早く、冷たい北風と相まって夕方はどことなく寂しい気分になります。
 岩沼市は、面積約60km2で人口約4万3千人。人口規模は雲南市とほぼ同じですが中身は随分と違います。百万都市仙台までは電車で約20分、市の北端には仙台空港、その周辺には大規模な臨空工業団地があり多くの雇用を生み出しています。南北にJR東北本線や国道4号が走っており、市の中心部はスーパーや飲食店など商業施設が建ち並びとても賑やかです。西側に山が少しありますが、市域のほとんどが平地で田畑が広がり、近年は仙台のベッドタウンとして新しい住宅やアパートも次々に建ち人口は増加傾向にあります。
 今回の大津波で市域の約48%にあたる29km2が浸水したものの、南三陸や石巻と違い市の中心部が無傷だったのは不幸中の幸いでした。この点が被災3県の中でもトップランナーとして復興を進めている理由の一つだと思います。
 ここでの生活も9ヶ月が過ぎ、岩沼市を深く知れば知るほど雲南市への思いが強くなります。雲南市を離れ遠くから見つめ直すことで新たな気付きもたくさんあります。あえて比べる必要はありませんが、地域のつながりや人の温かさは決して負けていません。中山間地域での課題はたくさんありますが、それらをしっかり認識しつつも将来を見据えたきめ細かな施策を進めることが重要だと思います。

 今年度、宮城県には全国から約400名の自治体職員が派遣されていますが、ここ岩沼市には私のほか、山形、東京、千葉、静岡、愛知、兵庫、福岡、鹿児島の各県から計17名がきています。時々派遣職員同士で一杯や全国から集まった派遣職員の面々ることがあるのですが、これまでまったく違う人生を歩んできた者同士が、震災の縁によって集まりお酒を片手に語り合う・・・これもまた、私にとってはかけがえのない貴重な時間です。 
 全国から集まった派遣職員の面々 
 
 
 
 
 

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