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雲南病院だより

市報うんなん2012年1月号

 
 
雲南病院だより
◆新年のご挨拶
病院事業管理者 松井譲



 病院事業管理者 松井譲
 
 新年あけましておめでとうございます。
 皆様方にはご健勝で新年をお迎えになられた事とお慶び申し上げます。
 まず、昨年は3月31日に東日本大震災において、多くの方々が被災され悲しい出来事がありました。本年は被災された方々の復興がいち早く進むことを祈念しております。
 昨年、4月1日より「雲南市立病院」として新たなスタートを切りました。地方公営企業法の全部適用となり、病院長の目指す病院像を実現すべく、病院運営を進めています。おかげさまで、今年度の経営状況も当初の見込みより改善され、順調に推移しているところであります。よく言われますように健全な経営なくして良質な医療の提供はできませんが、良質な医療の提供なくして健全な経営が成り立ちません。この命題に全力で取組んでいきたいと思います。当院において、ハード面の充実が早急な課題で、新病棟建設に向け関係各位が知恵を出し合い努力をしているところであります。
 地域医療は依然として厳しい状況ではありますが、雲南市民のみなさまの健康を守るため、職員一同更なる努力をして参ります。
 皆様方のより一層のご支援をお願い申し上げますとともにご多幸を祈念して新年のご挨拶と致します。
 
市立病院院長 大谷 順 



 市立病院院長 大谷 順
 
 新年明けましておめでとうございます。皆様方には、さわやかな新春をお迎えのことと心よりお慶びを申し上げます。また、旧年中は、当院に賜りました数々のご厚情とご支援に対しまして、職員一同心より御礼を申し上げます。
 さて、平成17年に始まった医療制度改革を契機に、特に高齢者の多い中山間地では地域住民の健康の要である公立病院が存亡の危機に晒(さら)されています。当院も類にもれず厳しい運営を強いられ、皆様方にはご不便をおかけしているところでございますが、昨年は市立化に伴う組織改編、また、いくつかの改革を行いながら職員一同が経営改善に向けての努力をして参りました。下降の一途を辿っておりました常勤医師数が増加に転じた影響も加わり、国の指導のもと策定された公立病院改革プランにほぼ沿った形での収支改善を図ることができ、漆黒の闇の中に一筋の明るい光が見えてきた感がございます。これもひとえに当院を支えて頂いた皆様のお陰と心より感謝を申し上げます。本年は奇しくも辰年、登り竜のごとく右肩上がりの推移をさらに確かなものにして、積年の悲願であります病棟新築に向けて努力邁進をして参ります。老朽化が目立ち利用者の皆様方にご迷惑をお掛けすることも多くなった昨今、一日も早く快適で安全な療養環境を実現したいと思います。
 さまざまな難条件が重なりあう地域医療には問題が山積しておりますが、その解決には住民の皆様方のご理解とご協力も不可欠であります。私ども市立病院職員一同は、本年も一丸となって雲南地域の皆様の命と健康をお守りしていく所存でございますので、旧年にもましてご支援ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げますとともに、本年が皆様方にとりまして素晴らしい一年となりますよう年の初めにお祈り申し上げまして新年のご挨拶とさせて頂きます。 
 
◆第13回「医療の改善活動」全国大会に参加して ~検査技術科 山本啓子~ 
第13回「医療の改善活動」全国大会 
 
 昨年の9月から病院全体でQC(Quality Control )活動に取り組むことになり、部署ごとにテーマを決めて業務の改善活動を行いました。
 はじめにQC活動をするにあたり、自分たちの業務の中で何を改善したいか検査科の全職員にアンケートを取りました。その結果誰もが早急に改善する必要があると感じていた「心電図室前の待合混雑を解消する ~患者様の待ち時間を短縮しよう~ 」に決定しました。
 これは検査科で直接患者さんと係わる部門なので誰もが期待を胸に取り組みました。2ヶ月間に渡り待ち時間を調査し、それをグラフ化することで様々な問題点が見つかりました。これらを解決するために意見を出し合い対策を考えました。生理検査室のレイアウトを変え、また呼び出しピンポンを設置し検査に来られたことがすぐに分かるようにしました。関係部署の方々の協力も得て、検査がスムーズに行える様に色々と工夫しました。その結果患者さんの待ち時間が短縮され、目標をほぼ達成しました。
 そして3月に院内でQC活動発表大会があり最優秀賞を受賞、さらに全国大会で発表することになりました。
 この大会は、10月28日に山口県岩国市で開催され、全国から105チーム集まりました。中には東日本大震災に遭った病院の参加もあり素晴らしい発表でした。
 私達の発表に対して、「部署を越えたつながり、いわゆる組織横断的な活動が出来ているので、病院の風通しのよさを感じ大変良かった。」と講評して頂きました。
 この大会で学んだことは、全国の医療現場で同じように改善活動を行っている仲間たちが大勢いるということ、改善活動では「患者本位の質とは何か」を第一に考えるということでした。
 今回は医療従事者側からの意見で活動を行い、患者側からの意見を反映することをしていませんでした。今後は両者の意見を大切にし最善策を見つけ、地域の皆様に信頼され必要とされる病院に、また職員も働きやすい環境に改善できるよう、これからも取り組んで行きたいと思います。 
 
◆お知らせ 
「年末年始の診療体制」
 本年度の年末年始の診療は、12月29日から1月3日まで休診日とさせていただきます。なお、救急外来は通常とおり診療を行います。ご協力よろしくお願いいたします。

「皮膚科外来診療体制の変更について」
 医師の異動に伴い、12月20日以降の診療体制は毎週火曜日と木曜日となります。
 大変ご迷惑をおかけいたしますが、ご理解いただきますようお願いいたします。 
 
◆インフルエンザの感染の予防について… 雲南市立病院 感染防止委員会 
 インフルエンザは例年11月上旬頃から散発的に発生し、その後爆発的に患者数が増加して、1月下旬から2月にピークを迎えた後、急速に患者数が減り、4月上旬頃までに終息します。典型的な症状は、高度の発熱、頭痛、腰痛、筋肉痛、全身倦怠感など全身症状が現れます。
 インフルエンザウイルスが人から人へ感染はどの様になっているんでしょうか?
 インフルエンザウイルスは、インフルエンザにかかっている人のくしゃみ、咳によって小粒子(飛沫)に含まれて周囲に飛びます。この小粒子は約1メートルの距離であれば直接周囲の人の体(呼吸器)の中に侵入し感染が起こります(飛沫感染)。また、咳、くしゃみ、鼻水などに含まれたウイルスが付いた手で、机、椅子、ドアノブなどを触り、別の人がそのウイルスが付着している部位に触れ、その手で口や鼻を触ることによっても感染が起こります(接触感染)。感染の多くは、この飛沫感染と接触感染によります。
 では、インフルエンザにかからないためにはどうすればよいのでしょうか?
 まず、流行前のワクチンの接種があります。ワクチンを打てば絶対にかからないというものではありません。このことを簡単に説明しますと、インフルエンザにかかる最初は、ウイルスが体の中に入ってくることですが、これをワクチンで防ぐことはできません。体の中に入ったウイルスは細胞に侵入して増殖します(感染)。ワクチンがこの感染を抑える働きも証明されていません。ウイルスが細胞内で増殖すると数日の潜伏期間の後、発熱やのどの痛みなどのインフルエンザの症状が引き起こされます(発症)。ワクチンにはこの発症を抑える効果について一定程度認められています。65歳未満の健常成人では70-90%の発症予防効果があるといわれています。また、ワクチンはインフルエンザにかかった時、特に高齢者や基礎疾患のある方では重症化(肺炎や脳症などの合併症)の防止に有効とされています。
 次に、外出後の手洗いが重要です。これは、インフルエンザに限らず感染予防の基本です。手洗い・うがいは一般的な感染症の予防にもおすすめです。
 流行期には人混みへの外出は控えましょう。やむを得ず外出をする時は、不織(ふしょく)布(ふ)製マスク(市販の紙マスク)の着用も、飛沫等からある程度の感染を防ぐことができるので、ひとつの防御策として考えられます。ただし、人混みに入るときは極力短時間にしましょう。
 また、空気が乾燥すると、のどの粘膜の防御機能が低下し、インフルエンザにかかりやすくなります。室内では適度な湿度(50-60%)を保つことも効果的です。
 十分な休養とバランスのとれた食事も、体の抵抗力を高めるために日ごろから心がけると良いでしょう。
 もし、インフルエンザにかかったら、早めに医療機関を受診し、休養を取りましょう。そして咳・くしゃみなどの症状がある時は、周りの方へうつさないために不織布マスクの着用(咳エチケット)と、無理をして、学校や職場などに行かないようにしましょう。

 インフルエンザの予防は、皆さんが普通に考えている、ワクチンの接種、手洗い、うがい、マスク、休養と食事などです。これからがインフルエンザの流行期になりますが、1人1人が知識を持てば、予防と感染拡大の防止になると考えます。 
 
◆看護研究発表会
看護研究発表会 
 
看護発表会 12月3日、平成23年度看護部看護研究発表会を開催しました。この看護研究発表は、「今、提供している看護が、患者さんにとって満足してもらえる看護なのか」という考えから、看護の質の向上と患者さんのQOL(生活の質)の向上を目的とし、長年取組んでいます。
 この看護研究は、島根県立大学短期大学部の吉川教授と三島准教授の指導を受け、一年近くをかけて、各部署の代表者が日頃の看護場面から問題を見つけ研究を行います。
 今年の研究の対象は看護部6部署で、研究内容は下記の概要です。会場からは活発な意見や質問があり、また指導頂いた教授は「どの研究も意欲的な取り組みで、各自創意工夫を凝らし、効果や成果はあったと思う」と総括されました。
 今後は、この研究の成果を看護の現場に生かし、看護の本質を確立していきたいと思います。 
2階病棟  高齢者を対象とした術前オリエンテーションの見直し
~写真入りパンフレットを使用して~ 
3階西病棟  ギブス・シーネ固定患者に安楽な下肢挙上枕の作成 
3階東病棟  身体拘束開始時の意思決定要因に関する看護師の意識調査 
4階西病棟  意思表示のできない患者の膀胱留置カテーテル早期抜去への取り組み
~アセスメントシートを作成・実施して~ 
1階南病棟  療養型医療施設から退院して在宅介護を受けている患者の主介護者及び
入院中の患者の主介護者の介護負担感と肯定感の比較 
保健推進課  糖尿病の自己管理行動につながる効果的な指導
~チェックシートを用いた介入を試みた事例を通して~ 
 
◆展示コーナーのご紹介 12月の展示作品紹介 
「寺の庭」 加藤陽子様  「ラメール」 嘉本直子様  「河口の春」 森山正治様 
「寺の庭」 加藤 陽子 様  「ラメール」 嘉本 直子 様  「河口の春」 森山 正治 様 
     
「山佐ダム」 木村繁香様  「バラ」 石原智愛様   
「山佐ダム」 木村 繁香 様  「バラ」 石原 智愛 様   
 
 
 
 
 

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