【項目】
(1)地域づくり連携サミット/地域資源を住民の誇りに
(2)交通指導員任命式/市民に安心と安全を
(3)島根三洋第3工場で開所式/11月から本格稼動 |
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(1)地域づくり連携サミット |
「地域資源を住民の誇りに」 |
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中国経済産業局と雲南市とが主催する、農商工の連携を図る「地域づくり連携サミット」が10月31日、アスパルで行われ、全国から注目を集める地域活性化の仕掛け人らが中山間地域のまちづくりについて語りました。 |
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3部構成で行われたサミットの第1部では「中山間地域の地域資源を活用した地域づくり」と題した一橋大学大学院商学研究科の関満博教授による基調講演が行われました。関教授は、20年くらい前から見られるようになった、農家の女性が運営する「農産物直売所」や直売所で売れ残る品物を製品化する「加工場」、それらを調理して提供する「農家レストラン」の先進事例を紹介。この3点セットが雇用も生み出していることにふれ、「中山間地域の明日を切り開く重大な要素」と話しました。 |
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第2部では、株式会社おおやま夢工房ひびきの里(大分県日田市大山町)の緒方英雄さんと株式会社いろどり(徳島県上勝町)の横石知二さんが、それぞれ事例を発表しました。
大山町の特産品で、ブランド化された梅「鶯宿梅(おうしゅくばい)」を用いた加工品の販売や滞在型集客施設「ひびきの里」を拠点とした観光事業などを展開する緒方さん。「マイナス面を議論してはいけない。加工など新たな産業に目を向け、環境をしっかりと考えながら、境界を飛び越えた新たなネットワークの構築が必要」と訴えました。
料理に添えられる木の葉などを販売する横石さんは「常にプラス思考で。そこにいる人をいかに活かすか。高齢者を元気にすることこそが福祉」と力説。パソコンで情報収集しながら日々の農業に精を出す80歳代のお年寄りなど、高齢化率49%の町を変えた「葉っぱビジネス」を紹介しました。 |
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第3部では、「リーダー達が語る『地域づくりのポイント』」と題したパネルディスカッションが行われました。関教授をコーディネイターに、緒方さんと横石さんら5人のパネリストが登壇。それぞれの取り組みや思いを語り「地域への愛情が不可欠。無限の地域、次の世代へ希望を託し生きることが後継者育成にもつながっていく」と議論を結びました。 |
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サミットには、まちづくりのヒントを探ろうと市内外から570人が参加。講師らの語る産業振興の取り組みを熱心に聞き「今日の話を地域で生かしたい」「地元の資源を見直してみよう」などと、ふるさとの明日に思いを馳せながら会場を後にしました。 |
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(2)交通指導員任命式 |
「市民に安心と安全を」 |
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子どもたちの安全な登下校を見守るなど、市民の安全・安心な暮らしを支える交通指導員の任命式が11月6日、雲南市役所で行われ、辞令を受け取った32人が地域の交通安全を誓いました(任期は平成20年11月1日から平成22年10月31日までの2年間)。
式では、10月末で退任された6人に速水市長が感謝状を贈り、その後、新たな任に着く指導員へ辞令を手渡しました。
速水市長は、複雑になっている今日の交通事情にふれ、市民と身近に接することの多い指導員の重要性を強調。「安全・安心なまちづくりにともに努めていきましょう」と激励しました。
雲南警察署の吉原稔文署長も「市民に“安心”を与える大切な存在」と日ごろの指導員の活動を評価し、変わらぬ活動を求めました。
交通指導員を代表してあいさつした稲田栄さん(大東町)は、昨年の交通事故死亡者数が昭和28年以来、54年ぶりに5千人台まで減少したことを紹介しながら「市民の協力を得て、より安心な暮らしを実現するために、使命感を持って交通安全の普及・啓発に努めたい」と決意を語りました。 |
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(3)島根三洋第3工場で開所式 |
「11月から本格稼動」 |
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島根三洋電機株式会社(木次町山方)で10月30日、HIT太陽電池セルを製造する新工場の開所式が行われ、参加者らが、11月からの本格稼働を祝いました。
新工場は、鉄骨造り3階建てで、敷地面積7,046平方メートル、約90億円を投じて建設されました。今回稼働するのは、同工場の1階部分で、量産に備え、新たに80人を雇用。変換効率に優れたHIT太陽電池セル、80 MW(メガワット)の生産が可能で、既に50MWを製造する第2工場と合わせると、現在の2.6倍の生産能力となります。 |
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現在、三洋グループでは、HIT太陽電池セルを同社と二色の浜工場(大阪府)と島根三洋だけで集中生産。環境エネルギー分野に特化した事業戦略を打ち出している親会社の三洋電機(大阪府)は、平成22年までに2工場で更に260MWの増強を計画しており、今後も新工場2階部分での増産、雇用拡大が期待されます。
祝賀会で、三洋電機・駿田和彦代表取締役副社長が「太陽電池が島根を代表する工業製品となるよう努力し、雇用面でも地域に貢献したい」との考えを述べると、島根三洋・三木善弘代表取締役会長も「会社一丸となって、地元に恩返ししたい」と話しました。
企業立地、工業用水確保などの面で建設を支援した速水市長は「産業振興なくして、雲南の発展なし」と喜びの気持ちを表し、「万全を期して、待ち望んでいる」と島根三洋の発展と、工場の更なる能力向上を願いました。 |