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市長施政方針(12月定例会)市長施政方針の全文を掲載しますのでご覧ください。

市長施政方針(12月定例会)

令和5年度雲南市議会12月定例会開会に際し、市長の述べました「施政方針」の全文を掲載しますので、ご覧ください。

施政方針全文

令和5年雲南市議会12月定例会の開会にあたり、市政における私の基本的な考え方を申し上げ、議員の皆様をはじめ市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

はじめに、去る11月3日に発令された秋の叙勲及び褒章についてであります。

秋の叙勲において、木次町の大坂おおさか 英雄ひでお様が教育研究功労により瑞宝中綬章の栄に、大東町の植田うえだ こう様が建設業振興功労により旭日双光章の栄に浴されました。また、危険業務従事者叙勲において、三刀屋町の廣野ひろの ひさよし様が警察功労により瑞宝双光章の栄に浴されました。

さらに、秋の褒章において、木次町の郷原ごうばら 惠子えこ様が社会福祉功績により藍綬褒章の栄に浴されました。

皆様の長年のご活躍とそれぞれの分野でご尽力されたご功績に深く敬意を表し、受章のお慶びを申し上げますとともに、今後とも健康にご留意され、ご活躍されることを心より祈念いたします。

次に、エネルギー及び物価の高騰に対する経済対策についてであります。

円安やウクライナ情勢等によるエネルギー・物価の高騰が長期化する中、11月29日に、国の「デフレ完全脱却のための総合経済対策」に関する補正予算が成立し、「電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援地方交付金」が約1兆5千億円確保されました。そのうち低所得者世帯支援枠として、1世帯あたり7万円の給付が盛り込まれたところであり、市としても、速やかに支給開始ができるよう、取り組みを進めて参ります。

そのほか、物価高騰の影響を特に受けている市民や事業者の皆様に対し、地域の実情に応じた対策が盛り込まれたところであり、効果的かつ的確な支援策を速やかに検討し、対応して参ります。

次に、5つの政策に沿って申し述べます。

最初に「みんなで築くまち」に関わる政策についてであります。

まず、第3次雲南市総合計画の策定状況について述べます。

令和7年度からの10年間のまちづくりの指針となる第3次雲南市総合計画の策定につきましては、まちづくりワークショップや市民の皆様との意見交換会などにおいて、様々なご意見をいただきながら、雲南市総合計画策定委員会において議論を重ねていただいているところです。来月には、市内6町ごとにタウンミーティングを開催し、市民の皆様に基本構想の素案をお示ししながら、ご意見を伺って参りたいと考えているところです。

いただいたご意見を参考に基本構想の磨き上げを行いながら、市民の皆様とともに取り組んでいける計画を策定して参ります。

続いて、ソーシャルチャレンジ大発表会の開催についてであります。

今月10日、雲南市役所において、子ども・若者・大人・企業チャレンジの実践者が学び合い、つながりを深める場として、雲南ソーシャルチャレンジ大発表会を開催いたします。当日は、中高生を含む20組のチャレンジャーによる実践発表や、チャレンジのこれからを考える円卓会議を行う予定です。本市のまちづくりに関心をもつ都市部企業からも参加予定であり、世代や分野を超えたチャレンジの輪をさらに広げて参ります。

続いて、交流センターの整備についてであります。

大東交流センターの施設改修による調理室の設置、防災備蓄品の倉庫棟建設工事につきましては、今月中に完成し、来年1月から供用を開始する見込みであり、条例改正案を今議会に提出しているところです。また、波多交流センター整備事業につきましても、順調に改修工事が進められており、今年度内の完成をめざし取り組んで参ります

次に、「安全・安心で快適なまち」に関わる政策についてであります。

まず、脱炭素社会の実現に向けた取り組み状況について述べます。

市内の中小事業所の脱炭素への取り組みを支援していくため、環境省のモデル事業の採択を受け、金融機関をはじめとする様々な関係機関と連携し、セミナーの開催や二酸化炭素の排出量の見える化等に取り組むとともに、高校生や大学生も交え、担い手確保や人材育成等に対する事業者支援を展開しているところです。

また、地産地消型の再生可能エネルギーの確保に向け、全国の事例調査や事業化モデルの構築に向けて検討を重ねており、今月17日に雲南市役所で開催する脱炭素フォーラムでは、その状況を報告するとともに、専門家も交えて、市民の皆様と今後のあり方を考える機会としております。

こうした取り組みを踏まえて、脱炭素社会実現計画を年度内にとりまとめて参ります。

続いて、木次線の利用促進に向けた取り組みについてであります。

去る11月23日に、平成10年の運行開始から26年間にわたり、多くの方々に親しまれてきたトロッコ列車「奥出雲おろち号」が最終運行となりました。当日は、出雲の國・斐伊川サミット主催によるイベント、「ありがとうトロッコ列車 奥出雲おろち号フェスタ」を開催し、木次駅前周辺において、市民によるステージイベントや地元グルメや物販の出店をいただき、大変多くの皆様にお越しいただきました。また、多くのファンが見守る中、奥出雲おろち号の最後のお見送りを行い、そしてお別れセレモニーとしての撮影会を開催するなどにより、最終運行を見届けたところです。

奥出雲おろち号の運行終了は、非常に残念ではありますが、来年度から木次線への乗り入れが決定している観光列車「あめつち」を活かしていくため、現在、木次線利活用推進協議会内に設置した観光誘客プロジェクトチームにおいて、新たな周遊観光施策についての準備を進めているところです。さらに、木次線のカレンダー及び絵本を制作いたしましたので、これらの商品を有効に活用しながら、木次線に対する愛着や利用促進に向けた機運の醸成を図って参ります。

一方、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律が10月に施行され、同月3日に芸備線の一部区間について、再構築協議会を設置するようJR西日本から国に要請されたところです。国からの意見聴取に対し、広島県、岡山県、庄原市、新見市は参加する意向を表明されておりますが、今後、どのような形で協議会が設置され、どういう議論が始まるのか、引き続き状況を注視して参ります。

続いて、一畑バス大東線の運行終了についてであります。

一畑バス株式会社より、11月17日付けで一畑バス大東線について、令和6年9月末をもって運行を終了する旨の通知があったところです。大東線においては、本年8月にも、運転手不足から16便のうち2便が減便されたところであり、今回の運行終了についても、8月の減便と同様に運転手不足が要因であるとの説明を受けたところです。

この大東線は、本市と松江市をつなぐ唯一の路線バスであり、今後につきましては、松江市や県とも連携を図り、引き続き一畑バスとの協議を行う一方で、次善の策として代替手段の検討を進めて参ります。

続いて、下水道事業の地方公営企業法の適用についてであります。

本市の下水道事業は、計画的な経営基盤の強化と財政マネジメントの向上等をより的確に行うため、令和6年度から地方公営企業法を適用し、雲南市下水道事業会計として経営していくこととしております。そのため、生活排水処理事業特別会計を廃止し、来年4月1日より「雲南市水道局」の名称を「雲南市上下水道局」に改めて参ります。

続いて、原子力防災についてであります。

本年度の原子力防災訓練を去る10月19日及び11月5日の両日に実施いたしました。まず、10月19日には初動対応等訓練として、災害対策本部運営訓練、緊急時通信連絡等訓練及び学校等の避難措置訓練などの情報伝達訓練を行い、関係機関が連携した防災対策の確認等を図りました。また、11月5日には大東町の阿用地区から23名の皆様にご参加いただき、広域避難訓練を行いました。本年は広島県東広島市のご協力のもと、2年続けての県外への避難訓練となりました。

阿用地区の参加者には、「大東公園体育館」にお集まりいただき、安定ヨウ素剤緊急配布訓練を行ったうえバスで移動し、避難退域時検査を行う「道の駅たたらば壱番地」、避難経由所となる「東広島市福富支所」を経由し、避難所となる「東広島市立福富小中学校体育館」に向かいました。そこでは避難所の運営手順を確認するとともに、原子力防災に係る基礎知識や防護措置等の学習会を開催し、原子力防災に対する理解の向上を図ったところです。

この訓練の経験等を活かし、引き続き、国、県及び関係機関と連携しながら、広域避難計画の実効性を高めて参ります。

次に、「支えあい健やかに暮らせるまち」に関わる政策についてであります。

まず、地域運動指導員第7期生の養成について述べます。

本市では、市民と行政の協働による健康なまちづくりに向けて、市独自の取り組みとして、「地域運動指導員」の養成を進めており、このほど新たに20名の地域運動指導員が誕生したところです。平成18年度の第1期生からの養成者数は206名にのぼりました。現在100名を超える地域運動指導員が活動しており、養成講座や定期研修で得られた知識や技術を基に、地域サロンを含む多様な場面で、運動の大切さを広める取り組みを進めていただいております。

地域包括ケアの実現に向けて、「人と人とのつながり」を活かした地域運動指導員による取り組みをより一層充実させ、住民同士が助け合い、支えあいながら、誰もが健康に暮らすことができる地域環境づくりに努めて参ります。

次に、「ふるさとを学び育つまち」に関わる政策についてであります。

まず、雲南市教育委員会委員の選任についてについて述べます。

今月8日をもって、奈須なす 宏史ひろし委員が、任期満了を迎えられますが、引き続き委員をお願いしたく、今議会に同意案件を提出しております。なお、任期は令和9年12月までの4年間であります。

続いて、スポーツ推進委員功労者表彰の受賞についてであります。

去る11月16日に青森県青森市で開催された第64回全国スポーツ推進委員研究協議会青森大会におきまして、雲南市スポーツ推進委員である大東町の上代じょうだい のぼる様が  43年の長きにわたり、地域スポーツの普及・振興に貢献されたご功績が認められ、文部科学大臣表彰を受賞されました。

受賞を心よりお祝いいたしますとともに、今後の益々のご活躍を期待するものであります。

続いて、大東高等学校に対する特別支援策についてであります。

県教育委員会は、大東高等学校の来年度からの入学者定員数を現在の120名から  90名に減員することとされました。本市としましては、大東高校の魅力を向上し、入学希望者を増やしていく観点から、空き家を活用した寄宿舎の整備を進める考えであり、関連する補正予算を今議会に提出しているところです。

続いて、スポーツ振興についてであります。

去る10月7日、8日に三刀屋中学校において、第1回雲南市長杯チャレンジソフトボール大会を開催いたしました。当日は、市内の中高校生、クラブチーム、鳥取県、岡山県の中学生チームの合計7チーム、110人の選手による交流試合が行われたほか、島根県ソフトボール協会審判員研修会も同時に開催され、選手、審判員とも島根かみあり国スポに向けた技能強化や気運醸成を行うことができました。

また、同月29日には、三刀屋文化体育館アスパルにおいて、雲南市長杯第2回雲南市少年少女レスリング選手権大会を開催いたしました。今大会は、北は神奈川県、南は鹿児島県まで、30チーム、200名の参加があり、それぞれの階級ごとに選手が楽しく競い合いました。同会場では、みとやスポーツクラブフェスタも同時開催され、ソフトボール体験、ローイング体験などの国スポ応援ブースを設けていただき、スポーツに馴染みがない方も参加できるイベントで会場を盛り上げていただきました。

今後もこうした大会等を通じて選手の育成、気運醸成などに取り組んで参ります。

続いて、社会体育施設の取り扱いについてであります。

耐震性能に乏しい大東体育文化センター、木次体育館、掛合体育館の3体育館に関する取り扱いについては、様々な視点から検討を行っており、その整備スケジュール等については検討中でありますが、掛合体育館の対応につきましては、吊り天井の改修など、費用が高額となるうえに、それに見合うだけの長寿命化が望めないことから施設を解体・新築の方向で進めることといたしました。まずは解体を先行して進めるため、その解体に係る設計委託費を今議会に提出しているところです。

次に、「挑戦し活力を産みだすまち」に関する政策についてであります。

まず、令和5年の水稲作柄状況とプレミアムつや姫たたら焰米の認定状況について述べます。

国の発表によると、出雲地区の今年の米の作柄指数は、102の「やや良」でありました。また、本市のプレミアムつや姫は、猛暑日が続くなどの異常気象の影響が心配されましたが、生産者の皆様のご努力により、1等米比率が90パーセントを超える結果となりました。しかしながら、出荷数量約9,000袋のうち、「たたら焰米」に認定した数量は約2,500袋・認定率約28パーセントと昨年を大きく下回る結果となりました。

認定率低下の要因とその対策について専門家の意見もお聞きしながらしっかりと検証し、来年度以降のプレミアムつや姫「たたら焰米」の認定率や栽培技術の向上に努めて参ります。

最後に「行政経営」についてであります。

まず、職員の給与の改定について述べます。

本年度の市職員の給与改定につきましては、国の人事院勧告及び県の人事委員会勧告ともに期末・勤勉手当の支給割合の引き上げと、4月に遡り給料月額を引き上げる勧告がなされており、現下の物価状況に対する賃金引上げの社会的動向に鑑み、本市においても引き上げの提案を行う考えであります。併せて、市職員の給料月額等の引き上げに伴い、会計年度任用職員の給料・報酬月額及び期末手当の引き上げを、今議会中に追加提案を行う考えであります。

続いて、令和6年度当初予算編成方針についてであります。

令和6年度当初予算編成にあたっては、引き続き令和3年7月豪雨災害からの復旧・復興を着実に進めるとともに、人口の社会増の実現に向けた持続可能なまちづくりの推進を優先課題として編成して参ります。また、今年度補正予算を含めて長期化するエネルギー価格・物価高騰等の影響を受ける市民生活や地域経済の回復に向け、国、県の対応と連携しながら適宜取り組んでいくとともに、物価・賃金の上昇に対応した予算を編成して参る考えであります。

続いて、令和5年度12月補正予算についてであります。

一般会計では、公共土木災害総務管理事業8千3百万円余、政策選択基金積立金8千2百万円余、小学校教師用指導書・準拠教材整備事業4千3百万円余などの追加の予算を計上しております。

また、特別会計等では、国民健康保険事業特別会計、後期高齢者医療事業特別会計、水道事業会計、下水道事業会計、病院事業会計で、それぞれ事業内容の変更等に伴う補正予算を計上しております。

その外、議案として、条例7件、一般事件1件、同意事項1件、報告事項1件を提出しておりますので、慎重にご審議いただき、可決賜りますようお願い申し上げ、開会にあたっての施政方針といたします。

 

令和5年12月6日 

雲南市長 石 飛 厚 志

 


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