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市長施政方針(12月定例会)市長施政方針の全文を掲載しますのでご覧ください。

市長施政方針(12月定例会)

令和3年度雲南市議会12月定例会開会に際し、市長の述べました「施政方針」の全文を掲載しますので、ご覧ください。

施政方針全文

 令和3年雲南市議会12月定例会の開会にあたり、市政における私の基本的な考え方を申し上げ、議員の皆様をはじめ市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

 はじめに、去る11月3日に発令された秋の叙勲及び危険業務従事者叙勲についてであります。

 秋の叙勲において、加茂町の速水(はやみ) 雄一(ゆういち)様が地方自治功労により旭日中綬章の栄に、同じく加茂町の小林(こばやし) 眞二(しんじ)様並びに吉田町の堀江(ほりえ) (しん)様が地方自治功労により旭日小綬章の栄に、大東町の(やま)(さき) 正幸(まさゆき)様が地方自治功労により旭日双光章の栄に、三刀屋町の景山(かげやま) (ひろし)様が教育功労により瑞宝小綬章に、同じく三刀屋町の稲村(いなむら) 文男(ふみお)様が統計調査功労により瑞宝単光章の栄に浴されました。

 また、危険業務従事者叙勲において、三刀屋町の山根(やまね) 省三(しょうぞう)様が消防功労により瑞宝双光章の栄に浴されました。

 皆様の長年のご活躍とそれぞれの分野でご尽力されたご功績に深く敬意を表し、受章のお慶びを申し上げますとともに、今後とも健康にご留意され、ご活躍されることを心より祈念いたします。

 次に、本年7月豪雨災害に関する対応状況についてであります。

 まず、災害復旧の取り組み状況について述べます。

 公共土木施設災害につきましては、年内に国による査定を終え、12月中に43箇所、今年度末までに32箇所、約7億4千万円を工事発注する予定としております。

 農地・農業用施設災害につきましては、年内に国による査定にあたる災害箇所認定を受け、その後、設計審査を受ける予定であり、約6億5千万円の工事発注に向け準備を行っております。また、来春の耕作に必要な利水等の応急復旧が必要な箇所につきましては、応急対応を年度内に実施する計画としております。復旧に向けた現地相談を随時開催しており、引き続き被災者支援を進めて参ります。

 この度の甚大な被害により離農や転出が懸念されることから、それを防ぐ特例措置として農地・農業用施設災害復旧事業、林地崩壊防止事業、地域防災がけ崩れ対策事業に係る受益者負担の軽減を図って参ります。さらに、小災害や土砂撤去などの被害に対しても、市単独事業として、きめ細やかな支援措置を行う考えであり、引き続き関係機関や地元関係者と連携を図りながら、一日も早い復旧に向け鋭意取り組んで参ります。

 土砂流入や浸水被害を受けた鍋山小学校校庭の土砂撤去やフェンス改修等の復旧工事につきましては、11月16日に施工業者を決定したところであり、早期の完了をめざし進めて参ります。

 災害関連のごみの処理につきましては、災害廃棄物仮置き場の片づけ、処分は概ね終わっており、年度内に整地等の原状回復を行う予定としております。

 また、避難所の運営に際し、指定避難所の指定管理者の皆様や地域自主組織の皆様に多大なるご協力をいただいたことから、これを機に指定避難所の運営経費の取扱方針を明確にし、災害時の活動に要した人件費や光熱水費などを活動協力金として交付することにいたしました。災害対応にご尽力いただいた皆様に改めてお礼申し上げますとともに、年内に交付を完了できるよう進めて参ります。

 この度の災害時の対応について、市議会からの提言、地域自主組織をはじめとする関係団体の意見を踏まえ、十分に検証したうえで、必要な見直しを進めるとともに、いつ起こるかわからない大規模災害に備え、引き続き自主防災組織や防災関係機関等と連携しながら、防災・減災対策に努めて参ります。

 続いて、災害義援金の状況についてであります。

 7月26日から9月30日まで、雲南市独自の災害義援金を受け付けたところ、全国から832万5,661円の義援金をお寄せいただきました。この義援金は、日本赤十字社の義援金第1次配分金額1千1万円とともに、雲南市義援金配分委員会を通じて被災者の皆様へ順次お届けしたところです。多くの皆様から心温まる義援金をお寄せいただきましたことに心より感謝申し上げます。

 なお、今後、日本赤十字社の義援金第2次配分が届く予定となっておりますので、被災者の皆様へ速やかにお届けできるよう努めて参ります。

 次に、新型コロナウイルス感染症に係るワクチン接種についてであります。

 ワクチン接種につきましては、11月に集団接種を終了し、希望される方への接種は概ね完了いたしました。これもひとえに雲南医師会、平成記念病院及び雲南市立病院のご協力並びに島根県、雲南保健所のご支援によるものであり、感謝を申し上げるところです。

 なお、未接種の方への対応として、雲南市立病院及び平成記念病院において、引き続き接種機会を確保しておりますので、必要な方はご利用いただきますようお願いいたします。

 国からは、国内外の動向や科学的知見等を踏まえ、3回目のワクチン接種を実施する方針が示されました。本市では、医療従事者の先行接種を今月13日から開始する予定としており、以降2回目の接種から概ね8カ月を経過した方から順次、接種券を発送する予定としております。市民の皆様が速やかに接種していただけるよう、引き続き関係機関のご協力をいただきながら適切な接種体制の確保に努めて参ります。

 市民の皆様には、感染拡大防止のため、ワクチン接種後であっても、引き続きマスクの着用、手洗い、3密の回避などの徹底にご協力いただきますようお願いいたします。

 続いて、コロナ禍からの経済回復に向けた対策についてであります。

 緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置の全面解除により消費活動の回復が期待されるところですが、コロナ禍の長期化は地域経済へ深刻な打撃を与えています。この疲弊した地域経済を下支えするため、県の事業継続特別給付金に併せ、本市としても独自の事業継続特別給付金事業を実施し、市内事業者の事業継続及び地域経済の業況回復への支援に取り組んで参ります。また、今後示される国の経済立て直しに向けた支援策にも、積極的に対応して参ります。 

 続いて、食の幸発信推進事業についてであります。

 本事業は、農業振興や交流人口の拡大をめざし、木次町の道の駅さくらの里きすき隣接地に、地元農産品、加工品の販売を行う大規模施設を整備することとして進めてきた事業でありますが、前市長の判断により、整備着手が保留され、私に引き継がれたところです。

 私は、早急にこの事業の方向性をお示しするために、これまで外部の専門家や関係者の皆様のご意見をお聴きして参りました。

 専門家の皆様からは、この事業は極めて商業的な事業であって、商品力やマネジメント力が重要で、同様の取り組みの約5割は赤字経営であることなどのご意見をいただきました。また、昨今のコロナ禍により観光へ多大な影響が生じ、今後の「人の流れ」の先行きは極めて不透明な状況であることなどから、事業のリスクは以前にも増して高まっていることを改めて認識したところです。さらに、関係者との意見交換を通じて、本事業の「延期」という選択肢は、出店を予定していた方々の不利益を拡大することとなると感じたところです。加えて、事業費が11億円と想定よりも増大し、現在の建設物価の上昇を鑑みれば、さらに増大する可能性が高くなっています。

 それでも本市の体力に余裕があればチャレンジすることも考えましたが、この度の7月豪雨災害により、その復旧、復興を最優先として取り組む中で、財政的、人的な余裕は失われております。こうしたことから、苦渋の判断として大規模なハード整備は実施しないとする方針をこの度お示しするものであります。

 これまで長期間にわたり、ご協力いただいた皆様のご努力や関係者の皆様のご期待に応えることができないことにつきましては、本当に心苦しく思うところであり、心からお詫び申し上げるとともに、個々、必要なことについては、丁寧に対応して参る所存であります。

 今後は、魅力ある産品・加工品の創出や販売と生産のマネジメント力の向上を図るとともに、販路拡大や出荷時期調整を図るためのハウス栽培の拡大、道の駅などの既存施設を最大限に活用した観光振興等、ソフト事業を中心に産直振興や観光振興を進め、農家所得の向上や経済活性化をめざし取り組んで参ります。

 次に、5つの政策に沿って申し述べます。

 最初に「みんなで築くまち」に関わる政策についてであります。

 まず、地域経営カレッジについて述べます。

 地域経営カレッジは、地域の担い手対策として2年前から実施しており、各地域自主組織から選出されたメンバーが、それぞれの地域の課題等をテーマに調査研究し、改善策を地域に提案するものです。今年度は、新型コロナウイルス感染症や豪雨災害の影響で10月に開講し、掛合町波多地区の20代から50代の皆様に「交流人口の拡大」をテーマに議論をいただいています。これを機に、持続的な地域活動並びに地域の課題解決につながっていくことを期待するところです。

 続いて、ケーブルテレビ伝送路の光ファイバー網の整備についてであります。

 本事業につきましては、雲南市飯南町事務組合が実施主体となり、市内全域の幹線工事及び吉田町並びに掛合町の引込宅内工事の年度内完了をめざし、鋭意進めているところです。できるだけ早く市内全域での高速通信サービスの提供ができるよう、残り4町の引込宅内工事を一部前倒しして行うこととし、その整備費用として予算を増額したところです。

 引き続き早期の市内全域の整備完了をめざし進めて参ります。

 続いて、雲南市過疎地域持続的発展計画の策定についてであります。

 過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法に基づき、令和3年度から令和7年度までの過疎地域持続的発展計画を策定し、今議会に提出しております。

 本計画では、現状の人口動態の分析を踏まえ、令和7年の目標人口を「33,583人」に設定しております。

 人口流出の主要因は、20代、30代の「結婚」「住宅」を理由とする近隣他市への転出、「大学進学」「就職」を理由とする県外転出であることから、有利な財源である過疎対策事業債も有効に活用しながら、若者や女性が暮らしたくなる地域の実現に向けて取り組んで参ります。

 なお、現行の第2次雲南市総合計画後期基本計画・第2期総合戦略における令和6年の目標人口につきましても、実態に即した目標人口に見直すとともに、計画終期までの3カ年で重点的に取り組む施策の検討を進めて参ります。

 次に、「安全・安心で快適なまち」に関わる政策についてであります。

 まず、そら山住宅団地の分譲について述べます。

 雲南市土地開発公社において事業に着手した、木次町里方地内のそら山住宅団地第4期工事が完了し、去る10月6日に竣工式を挙行いたしました。雲南市土地開発公社により、分譲地11区画の応募受付を11月22日から12月1日まで行い、12月3日に契約説明会を実施しております。今後も、若い世代に魅力的な住環境の整備に努め、定住施策を推進して参ります。

 続いて、脱炭素社会の構築に向けた取り組みについてであります。

 これまで、副市長を座長としたプロジェクトチームにより、市民団体や市内企業の皆様と、ごみの資源化など脱炭素社会に向けた取り組みについて、先進地視察や意見交換を重ねており、去る11月28日には、雲南市環境会議において、ごみを生み出さない地域づくりへの取り組みや脱炭素宣言の考え方について、環境省を交えて意見交換を行ったところです。

 今後は、市議会や市環境審議会の皆様の意見を聴きながら、脱炭素宣言の年度内表明に向けて取り組みを進めて参ります。

 続いて、木次線観光列車運行検討会についてであります。

 去る10月13日に、県及び関係自治体、JR西日本米子支社で設置している木次線観光列車運行検討会の第3回目の会議が開催され、新たな観光列車の導入の可能性について議論を行いました。JR西日本からは木次線の利用者が減少している中で、雲南地域全体の観光振興をどのように展開していくかを考えたうえで議論していく必要があるとの説明があったところです。

 本市としても、生活路線である木次線の利用促進に加え、ツアーなどの観光商品やインバウンド向けの体験メニューを充実させ、観光人口、交流人口の拡大をめざしていく考えであり、引き続き県及び沿線自治体と連携しながら、観光振興を柱とした木次線の利活用の推進と観光列車の整備に向けた議論を進めて参ります。

 続いて、下水道使用料の改定についてであります。

 今後の施設の更新等適切な維持管理を行うために下水道使用料の改定を検討する時期を迎えており、本年4月に雲南市下水道事業に関する審議会へ下水道使用料の改定について諮問し、平均20%の引き上げが必要との答申を7月にいただいたところであります。

 この答申を受け、現下の地域経済の状況を勘案し、下水道使用料を令和4年4月使用分から平均10%、令和5年4月使用分から残りの平均10%と、2年をかけて平均20%を引き上げる条例改正案を今議会に提出しております。

 市民の皆様にはご負担をお掛けすることになりますが、引き上げ後も県内8市の中で3番目に低い使用料であり、将来にわたり安定した下水道事業の運営のためにどうしても必要な使用料改定でありますので、ご理解をいただきますようお願いいたします。

 続いて、原子力防災についてであります。

 島根原子力発電所2号機につきましては、本年9月15日に原子力規制委員会において新規制基準への適合性審査に係る原子炉設置変更許可がなされました。こうした状況を踏まえ、10月11日に「雲南市議会・第2回雲南市原子力発電所環境安全対策協議会合同説明会」を木次町のチェリヴァホールで、10月31日に島根県、雲南市の共催で「島根原子力発電所に関する住民説明会」を加茂町のラメールで開催し、延べ105名の方にご参加いただきました。

 内容としては、原子力規制庁から島根原子力発電所2号炉の審査の概要について、内閣府から島根地域における原子力防災の取り組みと国の支援体制について、資源エネルギー庁から国のエネルギー政策について、中国電力から島根原子力発電所の安全対策、必要性についての説明があり、参加者の方々からは、事故リスクへの不安、住民避難計画の実効性、安全対策や使用済み核燃料の処理問題、避難対策区域の範囲などについて質疑や意見が出され、それぞれに担当者から回答があったところです。さらに、10月13日には中国電力主催の住民説明会も行われたところであります。

 また、10月19日には出雲市、安来市の市長とともに、島根原子力発電所2号機の視察を行い、新規制基準に基づく安全対策の状況説明を受け、確認を行ったところです。私の方からは、「原子力発電所には、多くの職員、作業員の方々が従事されている。安全文化をどう確立しようとしているのかを説明し、市民が議論する環境を整えていただきたい。」と中国電力にお伝えしたところです。

 さらに、20日からは東日本大震災で被災した福島県富岡町などを訪れました。山本町長様をはじめ担当者の方から、震災から現在までの取り組みについて説明を受け、被災時の行政の役割や避難所での対応状況などをお聞きしたところです。併せて、帰還困難区域や復興の先駆け拠点なども見させていただき、東日本大震災・原子力災害伝承館も訪れたところです。

 実際に現地を訪れ、放置されて荒れ果てた家屋や農地を見たり、親戚が帰って来ないことを嘆く住民の声をお聞きすると、改めて原子力災害は起こしてはならないものだと痛感したところです。

 この経験を今後に活かし、地区別住民説明会で市民から直接いただいたご意見や、市議会をはじめ、雲南市原子力発電所環境安全対策協議会、雲南市原子力顧問会議などの意見をしっかりお聴きし、再稼働の可否については、総合的に判断していく考えであります。

 次に、「ふるさとを学び育つまち」に関わる政策についてであります。

 まず、雲南市教育委員会委員の選任について述べます。

 大塲(おおば) (あつし)委員が、本日をもって任期満了を迎えられますが、引き続き委員をお願いしたく、本議会に同意案件を提出しております。なお、任期は令和7年12月までの4年間であります。

 続いて、令和3年度「税に関する絵はがき・作文・書写コンクール」入賞についてであります。

 租税教育活動の一環として毎年行われている「税に関する絵はがき・作文・書写コンクール」におきまして、小学生絵はがきの部で、阿用小学校6年生の森山(もりやま) 未有(みゆ)さんが島根県知事賞を、中学生作文の部で、加茂中学校3年生の田中(たなか) (じん)さんが広島国税局長賞を、中学生書写の部で、三刀屋中学校3年生の松林(まつばやし) ()(れん)さんが島根県知事賞をそれぞれ受賞されました。お祝いを申し上げますとともに、益々のご活躍を祈念するところです。

 続いて、国際交流員の新規着任についてであります。

 7月まで国際交流員としてご活躍いただいたデレク・ライマンさんの後任として、姉妹都市のリッチモンド市のあるアメリカ合衆国インディアナ州からスーキ・ジャンさんをお迎えし、10月から着任していただきました。ジャンさんは、英語はもとより、日本語やスペイン語も堪能であり、早速、学校訪問などで国際交流活動にご尽力いただいているところであります。市民の皆様と接する機会をできるだけ設け、地域の国際交流の推進を担っていただくことを期待しております。

 続いて、雲南市成人式の開催についてであります。

 新型コロナウイルス感染症の影響により延期としておりました、令和2年度、令和3年度の成人式につきまして、来る12月26日に三刀屋文化体育館アスパルにおいて開催いたします。新成人の皆様が大人としての自覚をもって、未来への夢と希望、ふるさと「雲南市」への誇りを胸に素晴らしい第一歩が踏み出せるよう、新型コロナウイルス感染症への対策を講じながら、式典を執り行って参ります。

 続いて、第34回全日本自転車競技選手権大会優勝についてであります。

 去る10月24日に「第34回全日本自転車競技選手権マウンテンバイク・ダウンヒル競技」が山口市の十種ヶ峰(とくさがみね)ウッドパークで開催され、木次町の落合(おちあい) 思誉運(しょん)さんが男子ユースの部で見事、優勝を果たされました。落合さんは、本格的にこの競技を始めてわずか1年半ということですが、練習を重ねられ、来年には1つ上のカテゴリーの「エリートクラス」への出場が決定しています。今後ともご活躍されますことを期待するところです。

 続いて、チャレンジデー2021の結果についてであります。

 去る10月27日に開催いたしました「チャレンジデー2021」について、今年は茨城県常陸太田市(ひたちおおたし)と対戦いたしました。当日は、本市の参加率41.5パーセントに対し、対戦相手の常陸太田市の参加率は50.9パーセントでした。この結果、対戦に敗れはしましたが、参加率で銀メダルを獲得することができました。

 ご協力いただいた市民の皆様をはじめ、学校、事業所、各地域等でご参加いただきました皆様に、心から感謝を申し上げますとともに、これを契機として健康づくりに引き続き取り組んでいただきますようお願い申し上げます。

 続いて、第84回国民スポーツ大会の競技会場地の決定についてであります。

 2030年に島根県で開催される第84回国民スポーツ大会及び第29回全国障害者スポーツ大会の第2回常任委員会が去る10月12日に開催され、国民スポーツ大会の15競技17種目の会場地が決定されました。本市におきましては、レスリング及び出雲市並びに飯南町と共同開催するソフトボールの2競技が決定し、今後は県や県内自治体、競技団体等と連携しながら9年後の開催に向けて、準備を進めることになります。

 この両大会を契機として一層のスポーツ振興を図り、さらに人づくりや地域づくりにもつなげていくよう努めて参ります。 

 次に、「挑戦し活力を産みだすまち」に関する政策についてであります。

 まず、農業振興について述べます。

 今年の米の作柄は、国の発表によると出雲地区の10アール当りの予想収量は、昨年より13kg増えて529kgで、作況指数は101の「平年並み」でありました。しかしながら、本市のプレミアムつや姫は、6月下旬から8月にかけての日照不足や豪雨などの影響を受け、出荷数量約9,100袋のうち、「たたら焰米」に認定した数量は約4,700袋・認定率約52%と昨年より24ポイント低い結果となりました。本年の結果を検証し、より高い認定率となるよう取り組んでいくとともに、プレミアムつや姫「たたら焰米」のブランド力の強化をより一層進めて参ります。

 また、米価下落への対策として、去る11月25日に雲南地域1市2町及びJAで構成します雲南農業振興協議会で、県知事並びに県議会議長に対し、主食用米の飼料用米等への転用や計画的生産などの強化を国に働きかけるよう要請を行いました。今後も、必要に応じ要請活動を行って参ります。

 最後に「行政経営」についてであります。

 まず、人事院勧告に基づく特別職及び職員の期末手当について述べます。

 特別職及び職員の期末手当につきましては、これまで国の人事院勧告や県の人事委員会勧告を参考に改定を行ってきているところです。本年度も昨年度に引き続き、期末手当の支給割合を引き下げる勧告がなされたことから、本市におきましても引き下げを行ったところです。

 続いて、令和4年度当初予算編成方針についてであります。

 総務省の令和4年度概算要求では、地方の一般財源総額については、令和3年度地方財政計画の水準を下回らないよう実質的に同水準を確保することとされました。国税、地方税は伸びを見込む一方、地方交付税は、令和3年度と比較して0.1兆円増の17.5兆円としたものの、臨時財政対策債は2.2兆円の減とし、実質的な交付税は減額の見込みとなっています。

 また、長期化する新型コロナウイルス感染症の流行が地域経済に与える影響は深刻で、市内事業所の業況は厳しさが続いており、今後も状況に応じた適切な対応が必要です。さらには、7月豪雨災害による被害はこれまで経験したことがないほど甚大であり、今後、災害からの復旧、復興を最優先課題に掲げて取り組む中で、将来的な財政負担が懸念されるところです。

 このような状況の中で、令和4年度当初予算編成については、財政調整基金、減債基金の繰入れを想定しながら、災害復旧費を除く一般会計の予算規模を280億円程度に設定したところです。

 続いて、補正予算についてであります。

 一般会計では、政策選択基金積立金6千7百万円、介護給付・訓練等給付事業5千万円、地籍調査事業3千9百万円、ふるさと納税推進事業1千5百万円などの追加の予算を計上しております。また、特別会計等では、国民健康保険事業特別会計、後期高齢者医療事業特別会計、生活排水処理事業特別会計、水道事業会計、下水道事業会計、病院事業会計で、それぞれ事業内容の変更等に伴う補正予算を計上しております。

 その外、議案として、承認1件、条例16件、一般事件28件、同意事項1件を提出しておりますので、慎重にご審議いただき、可決賜りますようお願い申し上げ、開会にあたっての施政方針といたします。

 

令和3年12月8日 

雲南市長 石 飛 厚 志


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