トップ > 市政情報 > 情報公開 > 施政方針 > 令和3年度 > 市長施政方針(6月定例会)

ここから本文です。

市長施政方針(6月定例会)市長施政方針の全文を掲載しますのでご覧ください。

市長施政方針(6月定例会)

令和3年度雲南市議会6月定例会開会に際し、市長の述べました「施政方針」の全文を掲載しますので、ご覧ください。

施政方針全文

令和3年雲南市議会6月定例会の開会にあたり、市政における私の基本的な考え方を申し上げ、議員の皆様をはじめ市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

始めに、去る4月29日に発令された春の叙勲についてであります。

木次町の(けん)()重弘(しげひろ)様が更生保護功労により、吉田町の堀江(ほりえ)(とし)(ひろ)様並びに同じく吉田町の渡部(わたなべ)(まこと)様が郵政事業功労により、それぞれ(ずい)(ほう)双光(そうこう)(しょう)の栄に浴されました。

皆様の長年のご活躍とそれぞれの分野でご尽力されたご功績に深く敬意を表し、受章のお慶びを申し上げますとともに、今後とも健康にご留意され、ご活躍されることを心より祈念いたします。

次に、市職員の新型コロナウイルス感染への対応についてであります。

去る5月21日に、雲南市職員が新型コロナウイルスに感染していることが判明し、最終的に本庁舎2階に勤務する市職員から合計9名の感染者が確認されました。こうしたことから雲南保健所の指導により、本庁舎に勤務する全職員のPCR検査を行うとともに、5月24日から25日にかけて市役所本庁舎を閉庁し、その後も6月9日までの間、市役所本庁舎2階の利用を制限いたしました。市民の皆様にご心配とご不便をおかけしましたことを重く受け止めているところであります。

市民の皆様が安心して市役所に来庁いただけるよう、庁舎内の換気の徹底、間仕切りの設置など感染対策を強化するとともに、手指消毒、3密の回避、マスク着用などの基本的な感染防止対策を一層徹底して参ります。

次に、新型コロナウイルスワクチン接種についてであります。

雲南市立病院、平成記念病院及び医師会の協力により、5月24日から高齢者を対象に順次ワクチン接種を開始しているところです。予約の際には、年齢ごとに開始日を分けるなどの対応を行ったところではありますが、結果としてコールセンターへの電話がつながりにくく、大変ご迷惑をおかけしたところであり、お詫びを申し上げます。

その後、Web予約の代行入力支援を地域自主組織や各種団体など市民の皆様にご協力いただきながら実施したり、土日の新たな接種枠を確保するなどの対策を実施いたしました。また、個人医院においても、集団接種に行くことができないかかりつけ患者を中心に個別接種を実施する準備を進めていただいているところであります。今後も、できるだけ早期に安心して接種していただけるよう、工夫しながら取り組んで参りますので、ご理解ご協力をお願い申し上げます。

なお、64歳以下の方のワクチン接種につきましては、国から供給量及び時期が示され次第、速やかに市民の皆様にご案内ができるよう、接種体制を整えて参ります。

近隣の広島県、岡山県でも緊急事態宣言が継続されるなど、依然として緊迫した状況が続いております。市民の皆様には引き続き、「3つの密」の回避など基本的な感染対策を実践していただくとともに、県境を越えた不要不急の移動については、慎重に判断していただきますよう、お願いいたします。

次に、人口減少対策の今後の取り組みについてであります。

3月議会定例会の所信表明で述べました通り、人口減少対策は本市が抱える重大な課題であり、引き続き「定住基盤の整備」と「人材の育成・確保」を進めながら、全ての地域で市民の皆様がいきいきと暮らし続けられる地域の実現をめざし、全力で取り組んで参る所存です。その具体策として、「移住・定住の更なる推進」、「地域経済の維持・活性化」、「地域の特色を生かした地域づくりの推進」の3つを重点的に進める考えであり、本議会にも関連する補正予算案を提出しているところです。

まず、「移住・定住の更なる推進」についてであります。

コロナ禍により地方移住や大都市圏の企業のオフィス分散化の動きが高まる中、移住に関心を持つ方に雲南市を選んでいただけるよう、積極的な情報発信や環境整備等に取り組んで参ります。

国の制度を活用し、UIターンの促進と地域の担い手確保を推進する「特定地域づくり事業協同組合」を今年度中に設立することをめざし、関係の皆様との協議を進めて参ります。

また、国において新たに創設された地方創生テレワーク交付金を活用し、大都市圏の企業や個人事業者を対象に、テレワークによる市内への移住・滞在を促進するとともに、若者等が求めるIT企業などの事務系職場の誘致に取り組んで参ります。

加えて、東京23区からの移住支援金の対象要件を拡充し、UIターン促進をさらに進めて参ります。今後も検討を進め、地方移住の動きに積極的に対応して参ります。

さらに、子育て世帯の宅地購入への補助金は、大変需要があり、予算額を増額し、子育て世帯の移住・定住の一層の促進と、経済活性化につなげて参ります。

次に、「地域経済の維持・活性化」についてであります。

まず、コロナ禍の影響を受ける市内事業者を積極的に支援し、速やかな地域経済の回復に取り組んで参ります。現在、特に大きな影響を受けている飲食・宿泊・旅客運送業等を中心に事業継続を支える給付金による支援を行っており、加えて事業者自らが業況回復のために行う消費喚起・販売促進活動等への支援も行っているところです。

また、新たなコロナ支援策として、市内中小企業がコロナ禍の今後を見据えて取り組まれるデジタル化の推進による売上拡大や生産性向上に対し、支援を行って参ります。

さらに、宿泊・観光業の消費喚起策として、「うんなん泊まってお得キャンペーン」という名称で、市内での宿泊、道の駅等でのお土産の購入、市内タクシーの利用などに使える商品券を発行いたします。6月1日から予約を開始しており、7月以降の宿泊分を助成対象としております。また、山陰両県が実施している「♯WeLove山陰キャンペーン」と併せて利用できますので、この機会に市民の皆様にも積極的にご活用いただきますようお願いいたします。

続いて、農業振興による地域経済の活性化についてであります。

農業は本市の重要な産業であり、経営基盤の強化や物流改革などにより収益性を高め、地域経済の活性化につなげて参ります。

具体的には、持続的発展をめざす担い手農家のほか、産直及び学校給食へ野菜を出荷する兼業農家や小規模農家に対して、園芸用ビニールハウスの整備費を助成する新たな支援制度を創設します。これを通じて、産直市場への野菜の出荷時期を分散化し、特に冬場から春にかけての出荷促進に繋げることで、農家所得の向上を図って参ります。

また、物流改革に向けた取り組みにつきましては、地域の活動と連携した農産物の集荷・出荷システムの構築及び販売先を確保した生産出荷に向けた検討を進めて参ります。今後、地域が主体となり実証事業の検討が進められる予定であり、市としても積極的に支援して参ります。

次に、「地域の特色を生かした地域づくりの推進」について述べます。

まず、地域自主組織との協働のまちづくりについてであります。

地域自主組織は、市政の基本姿勢である協働のまちづくりを進めるうえで、大変重要なまちづくりの基盤であり、なくてはならないものとして今後とも重視していきたいと考えております。去る4月5日には、雲南市地域自主組織連絡協議会の皆様と意見交換させていただき、5月からは市政懇談会の新たな形として、各町の地域自主組織連絡協議会に伺い、意見交換を重ねているところであります。今後も対話を重ね、必要な対策と市政への反映に努めて参ります。

続いて、企業チャレンジの取り組みについてであります。

これまで7社の企業と連携協定を締結し、地域課題の解決に向けた実証事業が進められており、本格的な事業展開につながりつつある取り組みも生まれてきています。

このうち、ヤマハ発動機株式会社のスローモビリティを活用した地域の移動課題の解決に向けた取り組みについて、6月7日から30日まで、木次駅前周辺において、地域自主組織が運行主体となり実証運行が行われています。八日市地域づくりの会、三新塔あきば協議会、新市いきいき会が中心となり、タクシー事業者など関係者と連携し、運行ルートや実施体制等の検証が行われることとなっており、本市としても、本格的な事業化に向けて積極的に支援して参ります。

また、新たに、住友生命保険相互会社と連携し、生活習慣の改善を通じた地域ぐるみの健康づくり活動に取り組みます。これまで、地域自主組織や医療機関など関係者との意見交換を通じて実施内容の検討を行ってきたところであり、来る6月28日に連携協定を締結し、本格的に取り組みを進めて参ります。

企業チャレンジの推進につきましては、4月から5月にかけて、担当者が全ての地域自主組織を訪問し、地域の状況把握や意見交換を行ったところであり、地域の課題に即した事業展開を進めて参ります。

続いて、“幸せを運ぶコウノトリ”と共生するまちづくりの推進についてであります。

今年も西小学校の巣塔で、全国的に例のない5年連続4羽のひなが孵化をいたしました。

これも市民の皆様のご理解とご協力によるものと深く感謝申し上げます。こうした状況を踏まえ、コウノトリの保護と活用策を強化いたします。

保護対策としては、巣塔周辺の規制ルールを見直すとともに、巡回警備や行動観察の充実強化を図ったところです。また、活用面としては、コウノトリのデザインを入れた出生届を新たに設ける考えであります。

加えて、コウノトリとの共生に関する条例制定に向けた検討に着手し、早期に市議会へ議案提出できるよう進めて参ります。この他、島根県、出雲市とともに策定した広域連携計画による活動も合わせて展開し、まちづくり全体に活かして参ります。

続いて、スポーツ・文化振興の充実についてであります。

スポーツや文化活動は、人生をより豊かなものにし、地域社会への愛着を深めるとともに地域を活性化するものであります。そうした機会を小中学校段階でさらに充実していくため、小学校では遊具等の環境整備や文化芸術への体験機会の創出、中学校では部活動等で使用する用具等の整備など、スポーツや文化活動のより一層の充実を図って参ります。

続いて、市内3高校の魅力向上の取り組みについてであります。

市内の高等学校は、本市の教育目標である「ふるさとを愛し、心豊かでたくましく、未来を切り拓く、雲南市の人づくり」の具現化と学校を核とした地方創生の実現に向けた極めて重要な拠点であります。そうした中、地域との協働によるキャリア教育の推進に注力し、高校生のふるさとへの帰属意識の高まりや社会課題に対して主体的に挑戦する姿がみられるなど、教育実績が着実に積み上がってきております。

児童生徒の減少による定員充足率の低下などの課題もありますが、私はこの雲南市の3校の拠点は堅持していく必要があると考え、これまで以上に危機感をもった取り組みが必要であると考えております。私と市内高等学校校長が共同代表を務める「雲南コミュニティハイスクールコンソーシアム」において、地域の皆様のご意見を伺いながら、それぞれの高等学校の魅力づくりに積極的に取り組んで参ります。

次に、検討課題であります「食の幸発信推進事業」及び「サッカーを通じた魅力ある教育環境創出事業」についてであります。

まず、食の幸発信推進事業につきましては、コロナ禍により観光をめぐる環境も変わる中で、本事業の事業計画や施設運営などに関して、第三者から専門的な視点で助言をいただき、検討して参りたいと考えております。大学や専門機関など複数の方に要請する考えであり、加えて市内産直生産者団体など事業関係者からの意見もいただき、できるだけ早期に方針をお示しできるよう進めて参ります。

また、サッカーを通じた魅力ある教育環境創出事業の今後の方向性につきましては、庁内にプロジェクトチームを立ち上げて検討を行っております。引き続きスポーツを通じた地域の活性化や、高校魅力化の実現の方策の一つとして、関係する学校や地域の皆様などのご意見も伺いながら進めて参ります。

次に、5つの政策に沿って申し述べます。

最初に「みんなで築くまち」に関わる政策についてであります。

まず、市政懇談会の開催計画について述べます。

これまで行ってきた市政懇談会につきましては、コロナ禍の状況や市民の皆様のワクチン接種の状況などを考慮し、10月に開催の可否を判断することといたしました。

また、広く市民の皆様から市政に対するご意見やご提案を伺うための手段として、「市政への提案箱」を7月に市役所本庁舎及び各総合センターに設置するとともに、メールや郵送などでの受付体制を確保いたします。今後の市政への取り組みの参考とさせていただきたいと考えておりますので、多くの皆様のご意見をお寄せいただきますようお願い申し上げます。

続いて、雲南市水道局新庁舎での業務開始についてであります。

昨年度から本体工事に着手しておりました雲南市水道局の新庁舎につきましては、7月27日に竣工式、8月2日に新庁舎での業務を開始する予定としております。引き続き、市民の皆様が安全・安心で安定した水道の供給及び衛生的な生活環境の維持に向け、計画的な運営に努めて参ります。

続いて、行政組織の見直し及び公共施設の適正化についてであります。

市の組織につきましては、社会情勢や財政状況等を見据えつつ、効率的で効果的な行政運営と市民への質の高いサービス提供が図れるよう、逐次、組織の見直しを行ってきたところです。私といたしましては、「効率性」に配慮しつつも可能な限り地域ごとに課題解決を図り、市民に寄り添った行政サービスの提供ができる組織体制が必要との視点に立って、検討を進めて参ります。

公共施設の維持、管理につきましては、住民サービスの質の向上に併せ、継続可能な施設運営ができるよう、指定管理者制度をはじめとした各種管理手法の適正な運用に努めて参ります。なお、道の駅掛合の里につきましては、指定管理者の応募がなく、今年度は業務委託により事業を継続しております。この施設は、全国で初めて指定を受けた道の駅であり、地域振興に大きな役割を担っている施設であります。一方で、老朽化が進み、充分な機能を果たせなくなっているため、この改善も含めた施設のあり方や適正な運営方法について早急に検討して参ります。

公共施設の適正化につきましては、平成28年に策定した公共施設等総合管理計画に基づき、保有量等の適正化に向けた取り組みを実施しているところであり、今年度中に同計画の第2次実施方針を策定し、引き続き取り組みを推進して参ります。

次に、「安全・安心で快適なまち」に関わる政策についてであります。

まず、危険空き家除却事業について述べます。

地震などの災害時において、老朽化や所有者の適切な管理がされていないことにより、避難路や緊急輸送路、通学路等に倒壊するおそれのある危険空き家が増加しております。

経済的負担や処分への抵抗感、管理意識の希薄化などを要因に危険空き家の除却が進まないことから、新たに危険空き家除却事業補助金を創設し、解体費用の一部を助成することで、所有者による自発的な解体を促して参ります。

続いて、JR木次線の利用促進に向けた取り組みについてであります。

JR木次線につきましては、沿線における通学、通勤利用や高齢者の通院利用など生活に欠かすことができない大変重要な鉄道路線であります。

JR木次線の運行継続には、利用者の安定的な確保が必要であり、関係市町で構成する木次線利活用推進協議会では、更なる利用促進を図るため、グループ旅行への助成やモニタリング調査を目的とした定期券及び回数券の購入費の一部助成など、新たな取り組みを行っているところであります。

また、トロッコ列車「奥出雲おろち号」につきましては、先般6月3日、JR西日本から車両の老朽化を理由に、令和5年度をもって運行を終了する旨の発表がありました。そのため、6月7日に県知事、奥出雲町長、松江市長、出雲市長とともにJR西日本米子支社の牧原支社長に対し、トロッコ列車の運行継続について強く要望したところ、トロッコ列車の運行継続及び木次線沿線の観光振興についての議論を行っていくことの確認ができたところでございます。

今後、県及び沿線自治体と連携し、JR西日本と具体的な協議を進めながら、トロッコ列車の運行継続を強く求めて参ります。

続いて、災害時における避難情報の見直しについてであります。

令和元年台風19号(房総半島台風)等では、避難が遅れたことによる被災や高齢者の被災が多かったことから、国において市町村が発令する「避難勧告」を廃止し、「避難指示」に一本化するなど避難情報が改定されました。新たな避難情報の発信は、5月20日から適用となりましたので、引き続き、市報等により周知を行い、災害時に混乱が生じないよう努めて参ります。

次に、「支えあい健やかに暮らせるまち」に関わる政策についてであります。

まず、地域医療連携推進法人の設立について述べます。

雲南市立病院と町立奥出雲病院との連携強化や機能分担を図ることなどを目的に準備を進めておりました「地域医療連携推進法人(雲南市・奥出雲町地域医療ネットワーク)」の設立につきましては、関係機関との協議が整い、県の認可をいただける運びとなりました。これにより、来る6月29日に設立総会を開催し、両病院の連携推進に向けての各種事業に着手して参ります。

続いて、透析医療通院送迎サービスを実施する医療機関への支援制度の創設についてであります。

令和2年雲南市議会9月定例会において、「透析患者への通院支援を要望する請願書」が採択され、通院困難な患者の皆様が安心して通院できる方策を検討して参りました。

また、医療機関においても、人工透析の診療報酬が減額されており、送迎サービス費用に苦慮されていることから、通院送迎サービスを実施する市内の人工透析医療機関に対し、送迎に要する費用の一部を助成することにより、無料送迎サービスの維持を図って参ります。

続いて、出産・子育て支援の拡充についてであります。

妊娠期から産後は、体調の変化や家庭の事情などにより、家事や育児の援助が必要です。

このため、妊娠中又は、3歳までの子どもを養育している世帯に対して、一時的に家事や育児の支援が必要な場合に、育児経験者などが訪問し、サポートする事業を新たに設けます。認定講習を受けた産前産後サポーターの支援により、産後うつの重篤化の防止や新生児への虐待予防にも寄与するものと考えております。

加えて、子育てに必要な情報の発信や予防接種の受け方をナビゲートする機能を持つ、「母子健康手帳アプリ」の導入を図り、子育てを応援して参ります。

次に、「ふるさとを学び育つまち」に関わる政策についてであります。

まず、永井隆記念館竣工式及び第30回永井隆平和賞について述べます。

令和元年9月より工事に着手しておりました永井隆記念館につきましては、去る4月18日に長崎如己の会理事長 朝長(ともなが)()左男(さお)様、長崎市永井隆記念館館長 永井(ながい)(とく)三郎(さぶろう)様をはじめ、来賓の皆様の御臨席のもと竣工式を執り行いました。

永井隆記念館の竣工が無事に迎えられたことは、市議会をはじめ市民の皆様、用地提供者の皆様、また全国から御寄附をいただいた皆様の御理解と御協力の賜物であり、多くの皆様に改めて感謝を申し上げる次第であります。また、コロナウイルス感染症拡大により延期としておりました第30回永井隆平和賞発表式典も同日に開催し、全国から8名の受賞者の皆様にご参加いただきました。

本市としましては、戦前戦後において平和運動に尽力された大東町出身の上代(じょうだい)タノ先生の企画展等を通じ、より充実した平和教育の推進に努めるとともに、市外からの修学旅行等による交流人口の拡大に努めて参ります。

続いて、オリンピック聖火リレー及びパラリンピック聖火採火式についてであります。

57年振りとなりました東京オリンピック聖火リレーは、去る5月16日に本市において実施されました。実施にあたっては、スポーツ推進員の皆様、交通指導員の皆様をはじめ、多くの市民の皆様にボランティアスタッフとしてご参加いただきましたこと、また、市民の皆様には長時間にわたる通行規制により大変ご不便をお掛けしましたが、温かいご理解とご協力をいただきましたことに対し、厚く御礼を申し上げます。

なお、聖火リレーに続きまして、来る8月12日には、パラリンピック聖火採火式を青銅器文化を象徴する炎を未来へ繋ぐことをテーマに、加茂岩倉遺跡周辺において実施いたします。

次に、「挑戦し活力を産みだすまち」に関する政策についてであります。

まず、営農組合の広域連携組織の法人化について述べます。

平成30年3月から吉田町の6つの営農組合の広域連携組織として活動されてきた元気ファームズよしだが、本年3月に合同会社として法人化されました。これまで取り組んで来られた吉田地区及び民谷地区の地域農業の推進に加え、連携協定を締結している地域自主組織並びに中山間集落連携協定とともに住民生活の支援などの地域づくりにも取り組まれます。

設立をお祝い申し上げますとともに、益々のご活躍を期待するところであります。

続いて、畜産の振興についてであります。

令和4年10月に開催予定の第12回全国和牛能力共進会への県代表としての出品をめざし、出品候補牛造成に係る経費を支援するとともに、引き続き、県の全国和牛能力共進会出品対策本部をはじめとする関係機関の協力のもと、出品対策の強化に取り組んで参ります。

また、大東町の株式会社熟豊ファームが和牛経産牛の肥育増頭に向け、国の補助金を活用した施設整備に着手される計画であります。出産を経た経産牛の肥育は、特に欧州で和牛肥育の持続的手法として評価が高く、牛肉の輸出拡大が期待されるところであります。

続いて、林業専用道の開設についてであります。

島根県が事業主体となり掛合町入間地内において、令和10年度の完成をめざし、林業専用道入間本谷線約5,300mの整備に今年度から着手される運びとなりました。本市の林業振興に寄与することを大いに期待するものであります。

続いて、雲南吉田木材流通拠点の完成についてであります。

平成29年度から道の駅たたらば壱番地の高速道路沿いに整備を進めて参りました雲南吉田木材流通拠点が、この度完成いたしました。南加茂木材流通拠点とともに拠点施設を活用したバイオマス事業を含む木材の出荷や流通強化などに取り組み、市産材の利用をさらに進めて参ります。

次に、補正予算についてであります。

令和3年度当初予算が骨格予算となりましたことから、先に申し述べました人口減少対策などの取り組みを進めるため、新規事業の創設や事業の拡充を行い、一般会計の6月補正予算の規模を、5億9千5百万円といたしました。

職員人件費につきまして、4月1日付け人事異動に伴う調整等を行うほか、一般会計では、公共施設解体撤去事業1億1千万円、新型コロナウイルスワクチン接種体制確保事業7千4百万円、子育て世帯生活支援特別給付金給付事業4千3百万円、永井隆博士生い立ちの家整備事業3千8百万円、公営住宅建設事業2千6百万円、社会教育施設整備事業2千3百万円などを追加しております。

また、特別会計及び企業会計においては、国民健康保険事業特別会計、生活排水処理事業特別会計、水道事業会計、下水道事業会計で人件費等の補正予算を計上しております。

その外、議案として、承認事項9件、条例4件、一般事件4件、報告事項15件を提出しておりますので、慎重にご審議いただき、可決賜りますようよろしくお願い申し上げ、開会にあたっての施政方針といたします。

 

 

令和3年6月10日 

雲南市長 石 飛 厚 志 


お問い合わせ先

政策企画部 政策推進課
〒699-1392
島根県雲南市木次町里方521-1
Tel 0854-40-1011
Fax 0854-40-1029
seisakusuishin@city.unnan.shimane.jp
(注意)メールアドレスの「@」は半角「@」に書き換えてください。

もしもに備えて

防災情報

急病時の医療機関