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市長施政方針(12月定例会)市長施政方針の全文を掲載しますのでご覧ください

市長施政方針(12月定例会)

令和元年度雲南市議会12月定例会開会に際し、市長の述べました「施政方針」の全文を掲載しますので、ご覧ください。

施政方針全文

令和元年雲南市議会12月定例会の開会にあたりまして、市政における私の基本的な考え方を申し上げ、議員の皆様をはじめ市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

始めに、「令和元年台風19号」に伴う災害についてであります。
本年10月に東日本を縦断した台風19号の影響による記録的な大雨により、74河川、140箇所に及ぶ堤防決壊が発生し、亡くなられた方や行方不明の方は100名に達しました。また、家屋をはじめ、電気・水道・道路・鉄道などのライフラインにも甚大な被害が生じているところです。
この災害により、犠牲となられた方々のご冥福をお祈りし、被害を受けられた皆様に心よりお見舞いを申し上げますとともに、被災地の一日も早い復旧・復興を願うところであります。続いて、天皇陛下「即位(そくい)(れい)正殿(せいでん)()」についてであります。

去る10月22日に皇居宮殿・正殿松の間において、天皇陛下「即位礼正殿の儀」が厳かに執り行われました。天皇皇后両陛下の末永い御健勝と皇室の繁栄を心からお祈り申し上げるとともに、令和の時代が幾久しく平和で、希望に満ちあふれた幸多き時代でありますよう願う次第であります。

続いて、雲南市教育委員会教育長及び委員の選任についてであります。12月8日をもって景山(かげやま) (あきら)教育長が任期満了を迎えますが、引き続き教育長としてお願いしたく、本議会に同意案件を提出しております。
また、同じく任期満了を迎えられます教育委員の小川(おがわ) 真里(まり)委員におかれましては、3期12年の長きにわたり、市の教育行政の推進にご尽力いただきましたが、任期満了を迎え、この度ご勇退されることとなりました。教育振興に対するこれまでの多大なご功績に対し、心から敬意を表し、深く感謝申し上げる次第であります。後任の委員には、奈須(なす) 宏史(ひろし)様を選任いたしたく、本議会に同意案件を提出しております。

続いて、去る11月3日に発令された秋の叙勲についてであります。掛合町の落合(おちあい) (さとし)様が児童福祉功労により旭日双光章の栄に、木次町の村上(むらかみ) 秀道(しゅうどう)様が更生保護功労により瑞宝双光章の栄に浴されました。また、危険業務従事者叙勲では、三刀屋町の伊藤(いとう) (あきら)様が防衛功労により瑞宝双光章の栄に、三刀屋町の川上(かわかみ) 泰司(やすじ)様、大東町の深津(ふかつ) 照夫(てるお)様が防衛功労により瑞宝単光章の栄に浴されました。
皆様の長年のご活躍とそれぞれの分野でご尽力されたご功績に深く敬意を表し、受章のお慶びを申し上げますとともに、今後とも、健康にご留意され、ご活躍されることを心より祈念いたします。

続いて、地方創生、人口の社会増の取り組みについてであります。
去る11月16日、木次経済文化会館チェリヴァホールにおいて、旧加茂町から通算して28回目となる「教育フェスタ2019」を、市内外から約450名の参加を得て、開催いたしました。当日は、小中学校の児童生徒による実践発表や、学校改革を次々と実行されている東京都千代田区立麹町中学校の工藤(くどう) 勇一(ゆういち)校長による基調講演などを通して、今後取り組むべき課題について検討する契機となりました。
また、翌11月17日、雲南市役所において、子ども、若者、大人、企業のチャレンジ実践者が集い、学び合う「雲南ソーシャルチャレンジ大発表会」を総勢200名の皆様の参加を得て、開催いたしました。チャレンジの実践発表のほか、「テクノロジーとまちづくり」をテーマとした円卓会議や、経済産業省との共催で「未来の教室キャラバン」を開催し、プログラミング教育の模擬授業や教育分野の未来技術の展示なども行ったところです。
当日は、本市のまちづくりに関心をもつ都市部企業からも多数参加があり、世代や分野を超えた交流により学びを深める機会となりました。

続いて、企業チャレンジの取り組み状況についてであります。
地域自主組織や市内事業所をはじめ関係の皆様のご協力により、ヤマハ発動機株式会社様のスローモビリティの実証運行を、去る10月28日から本日12月6日まで、雲南市立病院周辺で実施いたしました。
この実証事業では、株式会社竹中工務店様には、市民の皆様の健康度を高める事業に取り組まれておりますが、そのためのデータ取得を目的として、乗車された皆様の顔の表情を撮影し、分析する試みも行われました。
また、複数のIT企業と、空き家等を活用して、子育てしながら働きやすい環境づくりの検討も進めており、その実現に向け関係の皆様と共に取り組んで参ります。

次に、5つの政策に沿って申し述べます。
最初に「みんなで築くまち」に関わる政策についてであります。
まず、地域経営カレッジについて述べます。

この事業は、人口減少、少子高齢化という地域課題に取り組む若い世代を育むことをめざして、本年6月から開講しております。具体的には、希望のあった5地域から推薦いただいた方々と市職員の有志による6チーム17名の皆様にご参加いただき、各地域の課題に対する立案に向け、大変熱心に協議を重ねていただいているところであります。
また、来る12月22日には、春殖交流センターにおいて、報告会を行いますので、その結果を多くの皆様と共有できる機会にして参ります。

 

次に、「安全・安心で快適なまち」に関わる政策についてであります。
まず、原子力総合防災訓練について述べます。
去る、11月8日から10日までの3日間、国の主催による大掛かりな原子力総合防災訓練が島根原子力発電所周辺において実施され、本市も、雲南警察署、雲南消防本部、雲南市消防団及び地区住民の皆様とともに参加いたしました。
この訓練は、防災関係機関相互の連携による防災対策の確立と、防災業務関係者の防災技術の習熟など緊急時の初動対応を確認、検証することを目的に行われました。
また、住民避難等措置訓練には、三刀屋町三刀屋地区及び一宮地区の住民の皆様107名にご参加いただき、島根県及び雲南市広域避難計画の検証と原子力災害発生時の避難対応力の向上を図るとともに、安定ヨウ素剤緊急配布訓練、避難退域時検査訓練の実施、原子力防災学習会の開催により、原子力防災に対する理解の向上を図りました。
引き続き、国、県及び関係機関と連携しながら、広域にわたる避難計画の実効性を高め、原子力防災対策に努めて参ります。

次に、「支えあい健やかに暮らせるまち」に関わる政策についてであります。
まず、雲南市立病院改築事業について述べます。
平成27年11月から進めて参りました病院建設工事は、本年9月30日に全ての工事を終え、10月1日からグランドオープンをいたしました。また、10月19日には、雲南市立病院改築事業の完了を記念し、完成式典を開催したところであります。
引き続き、雲南圏域の中核病院として、地域住民の健康と生命を守るための安全・安心な医療の提供に取り組んで参ります。

続いて、田井診療所での雲南市立病院による巡回診療の開始についてであります。
西村(にしむら) 昌幸(まさゆき)医師のご逝去により、温泉診療所及び田井診療所の診療が休診となっておりましたが、11月26日より、田井診療所を会場として、雲南市立病院による巡回診療を開始いたしました。
今年度末までは、緊急的対応として、毎週火曜日の午後の診療となりますが、来年4月以降も同地域で診療が継続できるよう努力をして参ります。

続いて、民生委員・児童委員及び主任児童委員の改選についてであります。
本年は3年に1度の一斉改選の年にあたり、各町に設置した推薦準備会において候補者の選定について大変ご尽力いただきました。推薦決定いただきました候補者を国へ進達しておりましたが、このほど正式に決定され、去る12月2日に、民生委員・児童委員の皆様に委嘱状を、また、主任児童委員の皆様に委嘱状及び指名状を伝達いたしました。委員の皆様には、地域福祉の推進にご尽力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
また、この度ご退任されました委員の皆様には、長年にわたり地域福祉の推進のため熱心に取り組んでいただいたことに対し、衷心より感謝申し上げます。

続いて、木次こども園建設事業についてであります。
0歳児から5歳児の一体化施設として整備を進めております木次こども園建設事業につきましては、実施設計に基づき、令和2年1月に建設工事の発注を行い、4月からの工事着手に向け準備を進めているところであり、引き続き、適切な工程管理と安全確保に努めつつ、令和3年4月の新園舎開園をめざして参ります。

続いて、加茂こども園保育業務委託に向けての取り組み状況についてであります。
加茂こども園の保育業務委託については、これまで保護者説明会やアンケート調査を行い業務委託についてのご理解をいただけるよう進めているところであります。
今後は、保護者の皆様との相互理解をより深めるとともに、受託事業者選定の準備を進め、令和3年4月に保育業務委託が開始できるよう取り組みを進めて参ります。 

次に、「ふるさとを学び育つまち」に関わる政策についてであります。
まず、明るい選挙啓発ポスターコンクールにおける表彰について述べます。
令和元年度明るい選挙啓発ポスターコンクールの中学1年生の部で、木次中学校 小村(おむら)さちこさんの作品が最上位に選ばれ、「文部科学大臣・総務大臣賞」を受賞されました。
心よりお祝い申し上げますとともに、小村さんの作品展示などによる啓発活動に取り組み、投票率の向上につなげて参ります。

続いて、“幸せを運ぶコウノトリ”と共生するまちづくりについてであります。
昨年策定いたしました「“幸せを運ぶコウノトリ”と共生するまちづくりビジョン」に基づき、具体的な行動につなげていくため、本年度はアクションプランの策定に取り組んでいるところであります。
今後、パブリックコメントを経たうえで、コウノトリとの共生に向け、市民の皆様のご意見を踏まえたアクションプランの策定に取り組んで参ります。

次に、「挑戦し活力を産みだすまち」に関する政策についてであります。
まず、神原企業団地造成事業について述べます。
神原企業団地造成事業については、雲南市土地開発公社が事業主体となり、平成29年度から造成工事に着手しておりましたが、年内に完成する運びとなりました。
今後は、確定測量を実施し、県の完了検査を受けるとともに、来年1月から購入希望者の公募を行う予定としております。また、令和4年に供用開始をめざすスマートインターチェンジ整備事業に併せ、引き続き神原企業団地の拡張に向けた具体的な検討を進めて参ります。

続いて、農業振興についてであります。今年の米の作柄は、6月の低温や8月の日照不足の影響などにより、出雲地域の10アール当たりの予想収量は、昨年より19kg少ない516kgで、作況指数は100の「平年並み」でありました。こうした影響などを受け、プレミアムつや姫も出荷数量約6,600袋のうち、「たたら焔米」に認定した数量は約860袋・認定率13%で、昨年より17%低い結果となりました。
本年の結果を検証し、プレミアムつや姫「たたら焔米」の名称にふさわしい食味と品質の向上が図れるよう、ブランド力の強化をより一層進めて参ります。 

続いて、台湾での米の販売促進についてであります。
去る、11月21日から24日にかけまして、台湾で雲南市の米の販売促進イベントを開催いたしました。私も2年振りに現地に赴き、台湾の方に直接販売を行ったところであります。
また、市内3高校が来年度の研修旅行を台湾で実施される予定であることから、市としても研修先の大学と相互協力などに関する覚書の締結を行い、大学が所在する自治体の新北市(しんぺいし)淡水(たんすい)()のウー区長に対し、研修旅行や観光振興に対し要請を行ったところであります。併せて、日本の文部科学省に相当する台湾教育部も訪問し、研修旅行について、ご理解ご協力を求めたところであり、今後も米の販売をはじめ、人材交流、観光客誘致に向けた取り組みを一層進めて参ります。

次に中山間地域等直接支払制度についてであります。
現在取り組まれている中山間地域等直接支払制度は、来年度より第5期対策が実施されます。国が示している制度概要では、交付金の遡及返還の見直しや集落機能の強化に係る新たな加算制度の創設などが盛り込まれています。来年1月頃に制度の詳細が示され次第、集落への説明を行い、制度の取り組みを積極的に進めて参ります。

続いて、林業振興についてであります。
これまで、公共建築物の木材利用を推進するための基本方針を策定し、木材利用に取り組んできたところでありますが、更なる林業関係事業者に経済的な波及効果のある市産材利用を推し進める必要があることから「公共建築物の雲南市産材の利用に関するガイドライン」を策定いたしました。
今後、森林の保全管理と木材利用の両立を推進するとともに、地域経済の活性化や自然環境の適正な保全に努めて参ります。 

続いて、国民宿舎清嵐荘改築整備事業についてであります。
国民宿舎清嵐荘は、平成30年2月から閉館し、解体・改築整備工事期間を経て、去る11月19日に開業を迎えることができました。これもひとえに、市議会をはじめ関係者の皆様のご協力の賜物と衷心より感謝申し上げます。
本年6月から予約受付を開始したところ、多数の皆様から予約のお問い合わせをいただき、おかげさまで開業後は多くの皆様にご来館いただいております。
清嵐荘がゆっくり・ゆったりくつろげ、健康増進につながる温泉施設として、更なる誘客増加につながるよう、指定管理者の株式会社吉田ふるさと村と一体になり、来館者の皆様に喜んでもらえる管理運営や情報発信に努めて参ります。

最後に「行政経営」についてであります。
まず、住民票等のコンビニ交付サービスについて述べます。
マイナンバーカードを利用して、全国のコンビニエンスストア等で住民票の写しなど、各種証明書の取得ができるコンビニ交付サービスを、11月11日より開始いたしました。サービス開始に際し、ファミリーマート雲南木次店において、関係者の皆様のご臨席を賜り、オープニングセレモニーを開催したところであります。
このコンビニ交付サービスの利用促進に向け、引き続き「マイナンバーカード」の普及に努めて参ります。 

続いて、窓口手数料の見直しについてであります。
住民票の写しや印鑑証明などの窓口手数料につきましては、雲南市誕生以来、一度も見直しを行っておりませんでしたが、受益と負担の適正化の観点や、県内他市の状況等を踏まえて検討した結果、見直しが必要であると判断し、関係条例の一部改正案を本定例会に提案しております。
今回の改正によって、令和2年4月1日から証明書の種類により、市民の皆様に、さらなるご負担をお願いすることとなりますが、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

続いて、職員給与改定についてであります。
職員給与につきましては、これまで、国の人事院勧告や県の人事委員会勧告を踏まえ、改定を行ってきているところです。本年度も昨年度に引き続き、国・県ともに4月に遡り、給与を引き上げる勧告がなされておりますので、本市においても、今議会中に引き上げの追加提案を行いたいと考えております。 

続いて、令和2年度当初予算編成方針についてであります。
総務省における令和2年度予算の概算要求では、地方の一般財源総額については、平成31年度地方財政計画の水準を下回らないよう確保することとされ、地方交付税は、今年度当初予算と比較して0.6兆円増となる16.8兆円となったところです。
こうした中、令和2年度当初予算編成における一般会計予算の規模は、デジタル防災無線整備事業や木次こども園建設事業、永井隆記念館整備事業など大規模な普通建設事業費を考慮して前年度とほぼ同規模の296億円程度に設定したところです。
また、財政調整基金、減債基金については、収支不足による必要額を繰入れすることとしております。

続いて、補正予算についてであります。
一般会計では、小学校教師用準拠教材整備事業4千3百万円、菅谷たたら山内保存修理事業2千5百万円、農林・公共土木災害復旧事業(合計)1千4百万円、バイオマス関連整備事業1千2百万円、農地集積・集約化対策事業補助金1千1百万円などの追加の予算を計上しております。
また、特別会計等では、国民健康保険事業特別会計、後期高齢者医療事業特別会計、生活排水処理事業特別会計、水道事業会計、工業用水道事業会計、病院事業会計で、それぞれ事業内容の変更等に伴う補正予算を計上しております。 

その外、議案として、条例9件、規約1件、一般事件8件、同意事項5件を提出しておりますので、慎重にご審議いただき、可決賜りますようよろしくお願い申し上げ、開会にあたっての施政方針といたします。

 

令和元年12月6日 

雲南市長 速 水 雄 一


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