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鳥獣対策コーディネーター募集(地域おこし協力隊)

■鳥獣対策コーディネーター とは?

地域の皆さんと一緒に鳥獣対策に取組むお仕事です。

 丹精込めて作った農作物をいとも簡単に荒らしまわる鳥獣。農業のかたわら燃料となる薪や山の恵みを求め人々が山に入っていた数十年前は、こんなことはありませんでした。
 今は、防護柵や電気牧柵で農地を囲い防御していますが、それでも弱いところを見つけ侵入してきます。農業者の生産意欲・気力は失われ、特に高齢の農業者の生きがいまで奪っています。そんな地域の活力を取り戻すには、地域が一体となり被害防止対策に取組ことが必要です。
 安心して農業を営むことができる環境づくりのために地域の皆さんと一緒に鳥獣対策を支援していただける方を探しています。
 鳥獣対策コーディネーターには、下記のような取り組みをしていただきたいと考えています。

(1)鳥獣対策学習支援(煙火講習、電気牧柵等の設置指導等)
 鳥獣対策に地域一丸で取組んでいただくため、効果的な追払いや適切な防護柵等の設置、鳥獣を引き寄せないための対策などの学習会や実地指導を地域と一緒に取組んでいただく仕事です。

(2)追い払い、捕獲実務支援(箱わな等の設置・見回り、GPS装置による行動監視等)
 高齢等で追払いができないときの対応や市で行う大型捕獲檻の設置、見回り等を行います。また、サル対策として取組むGPS装置を活用した行動監視として、出没地域の見回りを行う仕事です。

(3)ケモナビ(出没情報アプリ)の活用推進
 現在、実証実験として一部地域で取組んでいる「ケモナビ(出没情報アプリ)」の効果的な活用方法を地域や猟友会等と検証を行います。併せて、今後市内一円への普及に向けた調整を行う仕事です。

(4)ジビエ活用の推進
 令和4年度に捕獲個体のジビエ活用として、商品開発等を行いました。加工施設への安定した捕獲個体の搬入方法を検討したり、猟友会等、関係者との調整を行う仕事です。

■雲南市(林業振興課)の会計年度任用職員として、職員とともに業務にあたります。必要な知識等は島根県(鳥獣専門指導員)の指導のもと、習得に励んでいただきます。
 狩猟免許(わな又は銃)所持者、または、取得意思のある方を希望します。

■募集の背景と想い
 雲南市は平成16年に6町村が合併しできた市です。稲作を中心とした農業が盛んで、兼業農家の割合も高く、また、家庭菜園なども盛んなでコメや野菜を中心に自給されている方が多い土地柄です。
 合併時45,000人の人口が、約20年で10,000人近く減っており、急速な過疎化に歯止めがかからない状況です。このような状況下、高齢等による離農者も多く、耕作放棄地が拡大しています。
 このことは、イノシシをはじめとする鳥獣の住処を増やし、農地への出没が増える原因となっています。鳥獣被害から農地を守るため、農業者は電気牧柵やワイヤーメッシュ等で農地を囲うなど対策を行い鳥獣被害に強い唐辛子や山椒などの栽培にも力を入れています。

 一方で猟友会を中心に有害鳥獣の駆除にも取組んでおり、イノシシをはじめ毎年約1,500~3,000頭羽の有害鳥獣を駆除していますが、被害はなかなか減少しない状況です。
 近年はサルによる果樹や野菜の被害も多く発生しており、個人での被害防止対策では防ぎきれないため地域をあげて取組む必要がありますが、どの地域でもできているわけではありません。
 雲南市には30の地域自主組織があり、その中の一つ「雲見の里いいし」では農業用マルチの代替えとして、竹を敷くことでサル、イノシシから農作物を守る取組みや、捕獲や目撃情報を入力し地図上で情報を共有するアプリ「ケモナビ」(出没情報アプリ)を活用した地域一帯での取組みを行っています。この取組みはⅠターンで雲南市に移住された女性を中心に地域での話し合いからスタートしています。

 こうした取組みを地域と連携し広げていくには、地域にあった効果的な被害防止対策の学習会や実践が必要です。地域住民や猟友会等と連携し課題解決に取組むとともに、捕獲したイノシシ等を活用したジビエ利用を進めています。

 農作物を鳥獣被害から守ることで、農家が安心して農業を営むことができる環境づくりを進め、生産意欲の向上と耕作放棄地の拡大防止を図るため、我々に力を貸していただき一緒に取組んでいただける方を探しています。

■サポート
①活動のサポート
 鳥獣対策の経験がなくても、活動を進めていくための知識や技術は島根県の鳥獣対策専門の職員の皆さんや、地域で現在取り組んでいる方々のサポートで身につけていくことができます。
 雲南市役所の隣には島根県東部農林振興センター雲南事務所があります。狩猟行政全般を担う鳥獣対策主任の小宮さんは、横浜出身で野生動物と関わる仕事に就きたいと島根県に来られた移住者でもあります。鳥獣専門調査・指導員の杉原さんは、民間の電気柵メーカーからの転職で、地域に入り、鳥獣対策の現場指導や研修会を主にしています。専門家であるお二人から知識や技術を学んで活動を進めていただきます。外に出るのが好きな人や、人と話すことが好きな人、一緒に手を動かして、工夫してつくることが好きな人などがこの活動には向いているそうです。

小宮さん、杉原さんからのメッセージです。
「地域の人たちを助けたい!という気持ちとともに、楽しい仕事を一緒につくっていきましょう!」

 積極的に鳥獣対策に取り組んでいる「雲見の里いいし(飯石地区)」で事務局長を務めている黒谷さんは移住者の女性です。平成29年の住民アンケートで、どの世代も課題に挙げていたことがきっかけとなり、飯石地区内の粟谷自治会から活動を始めてきましたが、現在は地区内全体に活動が広がるフェーズになっています。鳥獣対策を通じて、地域の方々とより知り合うことができ、つながりができたそうです。すでに取り組んでいる人と人をつないだり、新たに関わる人を増やしたり、ともに試行錯誤する中で「動物と人との新しい境界線づくり」に挑戦しています。

黒谷さんからのメッセージです。
「学ぶよろこびが最大のやりがいです。一緒に発見していきましょう!」

②暮らしのサポート
 住まいのこと、買い物環境や暮らしの必需品など日常の暮らしのこと、子育て世帯には子育て環境のことなどの雲南市での暮らしの相談を、移住定住の専門スタッフ4名がサポートをしています。また、移住後は、UIターン者同士の交流会があり、仲間づくりや情報交換等できる環境があります。

③総合的なサポート
 雲南市では「地域おこし協力隊マネージャー」を配置しています。隊員や地域の関係者、市役所の関係者をサポートし、三者のより良い関係構築とお互いを活かしあった活動推進に努めています。マネージャーの三瓶裕美さんは、雲南市の地域おこし協力隊OGであり、全国や島根県の地域おこし協力隊のサポートにも携わっています。

■業務イメージ
【1年目~2年目】
 1年目は基本的に市の担当職員とともに下記の業務を行いながら、現在の状況を把握することと、地域の関係者との信頼構築をします。
・各地域や猟友会、加工事業者のヒアリング
・煙火講習、電気牧柵等の設置指導や学習会への参加
・サル捕獲対策の推進
・ケモナビ(出没情報アプリ)の普及と改良     
・取組についての情報発信

【2年目~3年目】
 上記業務にプラスして
・対策効果の検証や新たな対策の提案
・任期終了後に向けた取組

※メイン業務の他に、市や県、国の地域おこし協力隊員向けの研修会への出席、市の地域おこし協力隊についての情報発信のため、専用サイト等へ掲載する活動内容等に関する記事作成、市の業務(地方創生関係の業務、移住定住関係の業務等)に関連するイベントへの出席等、地域おこし協力隊員としての業務も行っていただきます。


お問い合わせ先

農林振興部 林業振興課
〒699-1392
島根県雲南市木次町里方521-1
Tel 0854-40-1056
Fax 0854-40-1059
ringyoushinkou@city.unnan.shimane.jp
(注意)メールアドレスの「@」は半角「@」に書き換えてください。

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