下水道使用料の改定について
令和4年4月使用分から下水道使用料の改定を行います
下水道は、生活排水や事業所からの排水を処理場で処理し、きれいな水を川に流すことで、清潔で安全な生活環境を守る大切な施設です。この下水道を将来も安心して使用するため、下水道事業の安定的な運営が可能となるよう、下水道使用料の見直しをすることとしました。
令和3年12月市議会定例会へ「下水道使用料の改定に伴う関係条例の整備に関する条例」を上程し、可決されました。
下水道使用料の改正内容は、次のとおりです。
改定の内容
使用料を平均20%引き上げます。ただし、使用者の負担緩和を図るため、令和4年4月使用分から令和5年3月使用分については、平均10%の引き上げ、令和5年4月使用分から平均20%引き上げる2段階での改定を行います。
使用料改定表
支払額の例
クリックしていただくと、汚水量ごとの使用料が表示されます。
改定が必要な理由
下水道事業は、快適な暮らしや良好な水環境を保つための施設です。下水道施設の運転や維持管理は、下水道使用料や一般会計からの繰入金で賄っています。下水道事業を将来にわたり継続して、安定的に提供していくため使用料の見直しを行うもので、主な改定の理由は次のとおりです。
主な改定理由
・今後、人口減少や節水型機器の普及による汚水量の減少に伴い使用料収入の減少が
見込まれる。
・下水道施設の老朽化により、施設の更新や適正な施設を維持するための経費の増加
が見込まれる。
・下水道の使用料は、平成20年4月に市内の下水道使用料を統一して以降、消費税率
の改正を除き、改定を行っていない。
・下水道事業は、地方公営企業として独立採算を基本としており、利用者の適正な負
担により運営をしていく必要がある。
・市全体の収入が減少するなか、一般会計からの繰入に頼らず、使用料で賄う運営を
目指していく必要がある。
雲南市の下水道事業
下水道の概要
市では公共下水道事業、農業集落排水事業、合併浄化槽事業等で下水道を整備しています。
集合処理施設においては、公共下水道事業は3つの浄化センター、農業集落排水事業では21の処理場、その他2つの処理場があります。各家庭と処理場をつなぐ管路延長は、約400キロあり、中継ポンプは276箇所あります。個別処理施設においては、合併浄化槽を約3,100基、管理しています。
市が管理する下水道施設
普及状況
令和3年3月末時点の本市の下水道の普及率は90.7%、接続率は83.7%となっています。これは、島根県の平均普及率82.0%、接続率74.3%と比べ高い率となっています。
下水道使用料の対象となる費用
使用料対象経費の内訳
下水道使用料の対象となる費用は、次のとおりです。
営 業 費 用:給与費、動力費、修繕費、材料費、減価償却費又は企業債償還元金、
その他費用
営業外費用:支払利息、その他費用
上記の費用に対する収入は、次のとおりです。
営 業 収 益:下水道使用料、受託工事収益、その他収益
営業外収益:一般会計繰入金、長期前受金戻入
対象費用に対し下水道使用料が占める割合
令和3年度では、対象費用に対する使用料の占める割合は21.7%、一般会計からの繰入は65.3%と、一般会計からの繰入が占める割合が大きくなっています。
使用料の割合については、同規模自治体の公共下水道事業34.7%と比べ低くなっており、今後、市税等市の収入が減少するなか、公営企業の原則である、使用料で必要な経費を賄えるようにしていく必要があります。
下水道使用料を改定するまでの流れ
令和3年4月16日に 「下水道使用料の改定について」、下水道事業に関する審議会へ諮問し、4回の審議会を開催し、審議していただきました。審議の結果、令和3年7月26日に答申書の提出をいただきました。
※審議会の内容については、こちら
これに基づき、市で検討を行い条例改正案を令和3年12月市議会定例会に上程し可決されました。
下水道の維持管理費削減に向けた取り組み
下水道施設の運転及び維持管理、施設の更新に係る費用は、今後削減を図っていくことが必要です。そのために次のような取り組みを行っています。
公共下水道事業
施設の老朽化の進展状況を予測し、リスク評価等により優先順位を付けたうえで、施設の点検・調査を行い修繕や改築を行うことで、計画的かつ効率的な管理を行っています。
農業集落排水施設
平成30年6月に策定した「雲南市汚水処理施設整備構想」に基づいた、農業集落排水施設の公共下水道への接続や、農業集落排水施設の統合をすることで処理場の削減を図り、維持管理の削減や施設更新費用の削減を図っています。
また、施設機能の長期的な安定を確保するため、計画的な改築を行っています。
これらの事業は、国の補助事業を活用することで、市の負担の軽減が図られています。
合併浄化槽
国の補助事業を活用し、施設の予防保全を行うことで長寿命化に取り組んでいきます。
水道料金改定の先送り
水道料金については、平成29年度から令和3年度までの5年間の経営見込に基づき算定しています。計画では、令和4年度以降の料金について検討を行うこととしていました。下水道使用料の改正と同時期に水道料金の改定を行うことは、市民負担が増大するものであり、改定の時期を2年先送りすることとしました。
今後も経営健全化のために取り組んでまいりますので、ご理解をお願いいたします。
お問い合わせ先
- 上下水道局 総務課
- 〒699-1333
島根県雲南市木次町下熊谷1107 - Tel 0854-42-3473
- Fax 0854-42-5129
- suidou-soumu@city.unnan.shimane.jp
(注意)メールアドレスの「@」は半角「@」に書き換えてください。