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雲南市環境基本条例雲南市環境基本条例を制定しました。(2019年4月1日掲載)

1.雲南市は自然と共生するまち

 毎年6月頃の梅雨時分になると、雲南市大東町小河内を流れる赤川沿いは、方々からのお客様で溢れかえります。ほんのりとロウソクの明かりに浮かぶ小径を用心深く進むと、次第に目が慣れてきて、無数の小さな光がフワフワと宙を漂うのが見えるようになります。ホタルの大群です。あっちもこっちも甘い水。光の渦は、見るものそれぞれの想いと交わり、安らぎの水平線が心の中で無限に広がります。
 国の特別天然記念物で絶滅危惧種のコウノトリは、人工繁殖個体の野生復帰事業などによって雲南市に舞い降り、定着化が進んでいます。自然の営巣地となっている地域では、人の目の前での産卵~子育てが夢のように実現し、桜の満開とともに氷の衣を脱ぎ捨てるように、とても幸せな春を届けてくれます。ホタルもコウノトリも、雲南市の豊かな自然を選んで暮らしてくれているのです。
 雲南市は、ヤマタノオロチを代表する出雲神話の宝庫であり、また、一括して国宝となった弥生の銅鐸の大量出土や、砂鉄を木炭で燃やして鉄を作る独自の「たたら」文化もあって、どれもこれも珍しさに驚きますが、これらは、古来先人たちが自然の恵みを受け入れ、そして共存して暮らしてきたからこそ生み出されたものであり、ホタルやコウノトリ同様、雲南市の財産の数々です。

2.雲南市環境基本条例を制定しました

 私たちの暮らしは、便利さを増していますが、資源の大量消費や多量の廃棄物の排出によって、自然環境に大きな影響を与え続けています。また、2011年の東日本大震災による原発事故は、放射能汚染によって取り返しのつかない爪痕を残しました。
 不断の努力で高度の文明を生み出してきた私たち人類は、今度はその英知を地球環境保全に注ぎ、次の世代へしっかりと引き継ぐ使命を持っています。2019年3月、雲南市は「雲南市環境基本条例」を制定しました。身近な環境保全と創造についての基本的な理念や施策を定めた内容となっていますが、この条例制定をきっかけに、これまで以上に活動を活発化させ、身近な取組から、地球全体の環境保全にまでつなげて行くことが重要だと考えます。

3.環境保全に協働で取り組みます

 地球温暖化による異常気象や気候変動は大規模な自然災害を引き起こし、どこでも容易に起こりえる、私たちの極めて身近なものになりつつあります。地球に負荷を与えているのは市民生活や事業活動そのものですから、それぞれの立場同士が力を合わせて環境保全に取り組んでいくことが重要です。
 条例制定は平成31年3月ですが、施行日(条例が具体に稼働する日)は、同じ年の2019年6月5日としています。6月5日が環境基本法において「環境の日」と規定されているのが施行日選定の理由です。平成が終わり、新たな時代の幕開けとなる最初の年の6月5日からこの条例が動き出します。記念すべきこの日を境に、今までにも増して積極的に環境保全等に取り組みたいと考えています。

4.責務と役割

 雲南市環境基本条例には、市、市民、事業者それぞれの責務と役割、そして協働の原則について規定しています。詳細は逐条解説のとおりですが、とくに市民および事業者の責務と役割として、大切な資源やエネルギーの節約や廃棄物の発生を抑えることなど、日常の生活や事業活動において、環境になるべく影響を与えないための工夫と取組をお願いしています。
 また、環境の保全等に自ら積極的に取り組むことと同時に、様々な活動に協力いただくことについてもお願いしています。

5.条例全文と逐条解説のダウンロード

 雲南市環境基本条例の全文と逐条解説は、以下のリンクからダウンロードできます。
※「逐条解説」とは、条例の条文について一条ずつ解説したものです。

kounotori1

kounotori2


お問い合わせ先

市民環境部 環境政策課
〒699-1392
島根県雲南市木次町里方521-1
Tel 0854-40-1033
Fax 0854-40-1039
kankyouseisaku@city.unnan.shimane.jp
(注意)メールアドレスの「@」は半角「@」に書き換えてください。

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