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議会基本条例策定特別委員会(最終報告)一覧
報告日 平成27年6月8日
調査・審査事項等
雲南市議会議長 藤原信宏 様
議会基本条例策定特別委員会
委員長 周藤 正志
議会基本条例策定特別委員会報告
議会基本条例策定特別委員会のこれまでの調査研究の経過について報告する。
本特別委員会は、「議会基本条例に関して調査及び検討を行う」ことを目的に平成25年6月定例会において設置され、市議会議員の1期から3期の経験期数毎に2名の委員及び副議長を加えた7名の委員で構成した。委員会を21回、また委員会内を2つに分けた分科会を7回、先進地視察を1回、全議員を対象とした研修会を1回及び意見交換会を3回開催した。
条例を策定するにあたって、平成25年7月18日に自治体議会改革フォーラム呼びかけ人代表でもある廣瀬克哉法政大学法学部教授による「今、地方自治体が直面する課題と地方議会の役割」についてと題した研修会を開催し、全議員が条例制定に向けて理解を深めた。平成25年10月25日には、議会改革に積極的に取り組んでいる岐阜県高山市議会の先進地視察をした。高山市議会では、委員会で意見集約した施策の提案や議員間討議を重視した取り組みがされており、参考となった。
市民に対しては、議会報告会において平成25年7月から議会に対する意識調査をアンケートで実施し、平成26年2月からは条例策定に向けた取り組みを説明した。また、条例(案)がまとまった本年4月には、議会広報誌に条例制定後の取り組み姿勢を掲載し、4月20日から5月19日の間、条例(案)のパブリックコメントを行ったが、意見の提出はなかった。
条例の策定に向け、まずは本議会のこれまでの取り組み状況を整理し、今後の方針について検討した。検討にあたって、自治体議会改革フォーラムが作成した議会改革白書2013年版を参考にし、議会が取り組む4つの事項「改革基本項目」、「議会の機能」、「議会の専門性」及び「評価・見直し」を23項目にわたって整理した。この過程において、委員会を2つの分科会に分け調査を行った。
検討の中で、本来議会が持っている機能を再度確認することが重要ではとの意見があり、昨年度は「質問力」についての研修会の開催など随時学習する機会を設けてきた。市民の声を聞く広聴活動に力を入れる必要性から、昨年の議会構成替えに伴い議会広報編集委員会に広聴機能を持たせた議会広報広聴特別委員会を設置した。また、本年2月には新年度予算編成において、具体的な政策情報の提示として執行部から重要な施策について検討過程を示した資料の提示を求めるなど、できることから積極的に取り組んできた。
なお、文書質問については、本議会では実施しないこととし、また個別議員の賛否の公開は、今後公開に向け具体的に検討することとした。
条例文については、高山市議会、宝塚市議会、栗山町議会、福島市議会、旭川市議会などの条例や議会改革白書などを参考とし、本市の実情にあった条例文と逐条解説の作成に向け議論を重ね作成した。
これからの議会は、地方分権時代にふさわしい議会の役割を明らかにするとともに、議会に関する基本事項を定めることによって、議会の活性化と充実を図り、それによって市の発展と市民福祉の向上に寄与することが重要である。これを達成するために、
- (1)評価と監視機能の強化
- (2)市政の課題と論点や争点の明確化
- (3)市民への情報提供と情報公開
- (4)多様な市民参加の推進と意見交換
- (5)政策提言と政策提案
- (6)議員間の自由討議
- (7)市長等執行機関との緊張感保持
- (8)議員の自己研さんと資質の向上
の8つのキーワードが特に重要と考え、これらの事項を条例に盛り込むこととした。
この条例を制定することは、これまで進めてきた議会改革の終点ではなく再スタートを意味する。何よりもこの条例に基づくさまざまな実践を通じて、市民に議会を、見て評価してもらわなければならない。不断の取り組みをしてこそ意義あるものになることを肝に銘じなければならない。
市民にわかりやすく信頼される議会となるべく決意し、議会の最高規範として、かつ市民への約束としてこの条例をまとめた。
以上、報告する。
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