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市報うんなん2016年7月号

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雲南病院だより

看護の日のイベントを開催しました

5月12日(木曜)病院総合案内前ロビーで「看護の日」のイベントを開催しました。
好天に恵まれたさわやかな天気で、67人もの方に参加していただきました。
ロビーでは、無料で血圧測定、体脂肪測定、保健師による健康相談を行い、「告知放送を聞いて来ました」「昨年の結果と比べたくて来ました」等の嬉しい声が聞かれました。また、健康診断の結果を持参され相談を受けられる姿も見られました。
病棟では、入院患者一人ひとりに看護職員がメッセージカードを贈り、患者さん、ご家族からも心温まる感謝の言葉をいただきました。
この日、私たちは、「看護の日」の意義を心に刻み、多くの皆さんのお世話をさせていただき心温まる感謝の言葉をたくさんもらい改めて看護の心を見つめ直しました。
今年の反省を生かし来年も趣向をこらし行いますのでぜひお越しください。

メッセージカード
一人ひとりにメッセージカードを配布

血圧測定
血圧測定の様子

イベント
イベントの様子

☆看護の日とは☆
国民の間に看護の心、助け合いの心が育つようにと、近代看護を築いたフローレンス・ナイチンゲールの誕生日である5月12日を「看護の日」と1991年(H13)に制定されました。「看護の日」を含む日曜日から土曜日が「看護週間」とされ、さまざまな行事が全国各地で開催されています。
「看護の日」の意義は、国民一人ひとりが安心して生活し老い、生を全うできるような社会の実現を願い一人でも多くの方々にそのメインテーマである「看護の心をみんなの心に」の思いに関心を持っていただき浸透させることです。

【薬剤師から】

「お薬手帳」の活用

◆受診の時には服用中の薬を伝える
他の病院に掛かって薬を服用している場合は、その薬の名前を教えてください。
「お薬手帳」か、お薬そのものを持参ください。両方だとなお良いです。特に「お薬手帳」は、今までの薬の履歴が一目で分かるので薬剤師にとってはありがたいものです。
医療機関ごとに「お薬手帳」を分けている方を見かけますが、医療機関が違っても時系列に服用している薬を記録していくのが「お薬手帳」なので、一冊にまとめてください。
また、処方薬だけでなく市販の薬や漢方薬、服用中の健康食品も教えてください。
「お薬手帳」は薬剤師のためのものではなく、あなた自身のものです。市販の薬、健康食品などいつ買ったか等自身で記入されても構いません。

◆アレルギーや副作用の経験がある
過去に薬によってアレルギー症状や副作用が出たことがある方は、薬の名前と症状を教えてください。「お薬手帳」にも記入欄がありますので忘れないよう記入をお勧めします。

緊急時に備える

◆自然災害
東日本大震災、熊本地震と自然災害が続いています。被災された方の中には、自分の服用している薬の名前を知らない方も多くいました。病院・薬局も被災しており、薬の確認は困難です。このような緊急時は「お薬手帳」が有効です。「お薬手帳」を持ち歩くのが一番なのですが、なかなかそうもいきません。自宅が無事であれば取りに帰ることもできますが、自宅に帰ること自体が危険を伴う場合も多いでしょう。
この場合の対策として「薬の説明書」や「お薬手帳」の記載を携帯電話の写真に撮っておくことをお勧めします。最近では高齢の方も普通に携帯電話を持ち歩いていらっしゃいますので簡単です。ただし、薬がかわった場合に撮り直すのを忘れないでください。家族の携帯電話にメールして保存しておくのも安心です。

◆原発事故
雲南市内は島根原発から30キロ圏内です。
事故の規模によっては住民に対し(妊婦は胎児のためにも特に)安定ヨウ素剤の内服が指示される場合があります。ただし、「ヨウ素過敏症」「造影剤過敏症」の方は服用しないこととなっていますので、事前に自分の体質を知っておきましょう。

もっと薬のことを知る

◆薬を受け取る時
薬を受け取る時には薬剤師から薬についての説明を受けることが原則です。薬について分からないこと、不安なこと、もっと詳しく知りたいときは遠慮せずに相談しましょう。

◆医療出前講座
市立病院では薬剤師が地域の皆さんのもとへ出向き、薬の疑問にお答えする出前講座を実施しています。
昨年度は20ヵ所以上にお邪魔しました。
私たち薬剤師と直接話をしたい皆さんの申し込みをお持ちしています。

◆製薬会社や公的機関のWebサイト
「薬の説明書」「お薬手帳」には製品名・製薬会社名が記されているので、直接製薬会社に問い合わせる方法もあります。
薬自体にも記号が刻印されているのでそれを元に調べることも可能です。
また、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)など公的機関のWebサイトでも薬に関する情報が公開されています。
専門家を対象とした医薬品添付文書も見ることができますが、専門用語で解説されていますので分からない点は薬剤師にお尋ねください。

薬を保管・整理する

◆薬の保管
薬は「光」「高温」「湿気」が嫌いです。特に粉薬は固まったり変色したりすることがありますので、乾燥剤と一緒に缶などに入れ、涼しい場所で保管しましょう。

◆薬を捨てる
病院で処方された薬はあなただけのもの。症状が同じだからといって絶対他人にあげないでください。
風邪薬なども飲み残しを大切に取っておいても、次回に服用して良いかは医師・薬剤師の判断が必要です。
また、薬を有効に使用期限まで使えるのは未開封の状態で正しく保管された場合です。
古くなった薬は思い切って捨てましょう。
捨て方が分からないときは薬剤師に相談ください。

【検査技師から】 がん診断の担い手『細胞検査士』

現在の日本では2人に1人はがんにかかり、3人に1人ががんで亡くなる時代です。細胞検査士はがん検査の専門職として、皆さんの健康と命を守るため、がんの早期発見、正確な診断に貢献すべく、医療の最前線で活躍しています。

検査科ではさまざまな方法でがんを見つけ出す努力をしています。超音波検査などの画像診断、がん細胞が作り出した血液中の異常物質を測定する免疫学検査、がん細胞を顕微鏡で観察する形態(組織診断・細胞診断)検査、院内では行っていませんが遺伝子を調べてがん細胞の性質を見つけ出す遺伝子検査などがあり、これらの検査でがんの早期発見やがん患者の治療に役立てています。

形態検査には組織診断と細胞診断があります。組織診断は病理医が行い、細胞診断は細胞検査士が行っています。
当院では、1名の臨床検査技師が細胞検査士の資格を有し、細胞診断にたずさわっています。
組織診断は、内視鏡カメラや手術により採取したさまざまな臓器から病理医が目的の組織を抽出し、特殊な染色(HE染色)をしたのち顕微鏡下で診断します。
細胞診断は細胞検査士が細胞をターゲットにして、特殊な染色(パパ二コロウ染色)をしたのち顕微鏡下で診断します。
ともにがん細胞を見つけるという点では同じですが、組織診断に比べて細胞診断は体に大きな負担をかけることなく早くて精度の高い検査ができます。例えば体から自然に排出されるもの(尿や痰)から採取できる細胞を用いれば、痛みを感じることなく何度でも繰り返し検査をすることが可能です。また、子宮がんの検査では、子宮の粘膜を軽くこすって細胞を採りますが、痛みや多量の出血をおこすことは通常ありません。さらに、乳房や甲状腺などの検査では細い針を刺して細胞を採りますが、傷跡が残ることはありません。このように細胞診断はとても体にやさしい検査です。そして、集団検診のように、一度にたくさんの方の検査ができることも特徴のひとつです。

細胞診断
細胞診断の様子

細胞検査士は、さらに積極的に社会活動にも参加しています。
毎年4月9日を中心に全国で子宮頸がん検診受診啓発活動が行われます。これは“NPO法人子宮頸がんを考える市民の会”により4月9日を「子宮の日」として制定されたものです。このNPO法人と各県の細胞検査士会が協働して、毎年4月に「子宮を愛そうLOVE49」として全国規模で街頭活動を続けています。島根県でも4月9日に県内3ヵ所で「子宮頸がん検診普及キャンペーン~子宮を愛そうLOVE49~」が行われました。
子宮頸がんは、ワクチン接種や定期的ながん検診によって予防できる唯一のがんであるにもかかわらず、日本では未だに知識が普及していません。そのためワクチン接種者や検診受診者が少ないのが現状です。そこで、がんの正しい知識や子宮頸がん検診を普及させることを目的としてイオン松江店内の2ヵ所でリーフレットなどを配布し質問等に答えました。そこで得られた生の声を持ち帰り日常業務に反映させ、さらに私たちの仕事に対する意識を高めることができました。
当日は2人の臨床検査技師がLOVE49の活動に参加しました。特に学生や20~40歳代の女性に受け取っていただきたく、また、50歳代以上の方々にはご本人はもとより娘さんやお孫さんに届くことも期待しながら配布しました。

キャンペーンの様子
「子宮頸がん検診普及キャンペーン~子宮を愛そうLOVE49~」の様子

今年もさつき展を開催しました

昨年に引き続き、元病院職員の大久保壽(おおくぼひさし)さんに協力をいただき、正面玄関のスペースにて5月17日(火曜)から3週間、さつき展を開催しました。大久保さんのさつき展は、今では病院展示の名物となっています。週替わりで色とりどりの見事なさつきを展示していただき、今年は9種類展示していただきました。病院に訪れた患者さんや地域の皆さんから感嘆の声が出ており、院内の雰囲気も明るくなり、癒しのスペースとなりました。

展示されたさつきに見入る来院者
展示されたさつきに見入る来院者

院内サロン ふれ愛

7、8月の開催日(毎月第2・第4金曜日)
 7月8日(金曜)・22日(金曜)
 8月12日(金曜)・26日(金曜)
時間:13時30分~15時30分
場所:市立病院 南棟2階 ドック検診室

お気軽にお越しください。

院内サロンとは:
病気についての不安を抱える患者さん・ご家族の交流の場であり情報交換・学習の場です。
参加費は必要ありません。どなたでも自由に参加できるサロンです。

問い合わせ 雲南市立病院 保健推進課 電話0854-43-3602


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