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市報うんなん2016年12月号

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雲南病院だより

第5回 雲南市立病院建設委員会

11月4日(金曜)に第5回雲南市立病院建設委員会を開催し、病院建設の進捗状況、病院事業の活動状況および経営状況、公立病院改革プランについて報告と説明を行いました。
委員会の冒頭、松井 譲(まついゆずる)病院事業管理者より、「昨年11月からスタートした建設工事も順調に進んでいることにお礼を申し上げるととともに、今回の委員会では平成28年度中に国より策定の要請を受けている公立病院改革プランについて、委員の皆様に評価をいただきたい」とあいさつを述べました。
委員会では、病院より提示したそれぞれの議題について、活発な議論をしていただき、貴重なご意見とご提言をいただきました。
熊倉俊一(くまくらしゅんいち)委員長(島根大学医学部地域医療教育学講座教授)からは委員会のまとめとして、「病院建設は順調に進んでいて、病院事業の活動状況および病院決算も順調である。委員会としても引き続き順調に推移することを願います」と全体講評をいただくとともに、改革プランについては「基本方針と具体的な取り組み方法がきちんと整理されており、委員会としてその内容を承認するとともに、委員の皆様よりいただいた意見・提言については、内部で検討をいただきプランに反映をしていただきたい」との評価をいただきました。
最後に委員会終了後、委員の皆さんに新本館棟建設現場を視察し、工事の進捗状況を確認していただきました。

委員会の様子
委員会の様子

現場視察
新本館棟建設現場を視察

「医療の改善活動」全国大会in倉敷

10月28日(金曜)、倉敷市芸文館で医療の改善活動全国大会に参加しました。
今年3月に行った院内の第6回QC活動発表大会で最優秀賞を受賞した、リハビリテーション技術科のカメさんサークルが参加しました。
数あるセクションの中の「患者サービス・患者満足度の向上をめざすもの」にエントリーし、「リハビリ実施計画書を説明し、患者様に安心してリハビリを受けていただこう!」の演題で発表しました。
結果は、惜しくも優秀賞は逃しましたが、「他の病院の参考になる素晴らしい発表だった」「しっかりと現状把握ができている」などと講評をいただきました。会場からも、対策実施の一事例を「ぜひ自分の病院に持ち帰って活用したい」との意見もいただきました。
これからも、常に問題意識を持ち、患者さん本位で質の良い医療が提供できるよう、QC活動を通じて邁進していきます。

カメさんサークル
リハビリテーション技術科 カメさんサークル

発表の様子
発表の様子

インフルエンザの季節到来

インフルエンザとは

  • 風邪とは全く異なる、インフルエンザウイルスという感染力の強いウイルスによって引き起こされる感染症です。年間を通じて発生する可能性はありますが、特に流行する冬期には厳重な対策が必要となります。
  • 咳・くしゃみ・会話などでウイルスを含む唾液や痰などが飛沫(しぶき)となって空中に飛び、これを吸引して感染する飛沫感染と、ウイルスが付着したところを触った平均2日で、発症の1日前から発症後7日くらいまでの間は他人にうつしてしまう可能性があります。
  • 症状は風邪症状のみから、高熱や関節痛を伴う全身症状までさまざまです。
  • 咽頭炎・気管支炎・肺炎、中耳炎などさまざまな合併症を誘発しますが、特に高齢者にとって深刻なのは肺炎です。
  • 日本人の死因の中で肺炎は、がん・心疾患に次いで第3位に位置します。亡くなる方は年間12万人で、その中で96・8%は65歳以上の方です。

インフルエンザにかからないために

  • 人ごみを避け、外出を控える
  • 外出するときにはマスクをつける
    ⇒鼻と口をしっかり覆い、隙間がないように着用することがポイント!
  • 外出から帰宅したら手洗い・うがいをする
    ⇒手洗いは、手のひら・手の甲・指の間・つめ・親指・手首の6ヵ所をムラなく!
    ⇒うがいは水でいいので「15秒を2回」を目安にしましょう。
  • 室内を加湿する
    ⇒部屋の湿度をインフルエンザウイルスの活性が低下する50~60%に保つとよい。
  • ワクチンを接種する
    ⇒インフルエンザが流行する前にワクチンを接種することをお勧めします。特にインフルエンザにかかると重症化する危険がある人(65歳以上の高齢者、慢性疾患を持つ方、妊婦、2歳以下の小児、長期療養施設等の入所者等)は接種しておく必要があります。
    ⇒ワクチンはインフルエンザを完全に予防するものではなく、インフルエンザによる重篤な合併症や死亡を予防し、健康被害を最小限にする効果があります。
    ⇒ワクチンの中に入っているインフルエンザウイルスの株と流行している株が一致している場合の発病予防効果は、65歳以下の健康な成人で70~90%程度と言われています。65歳以上の高齢者の場合、健康な成人と比較して効果は下がりますが、入院や肺炎を予防する効果が50~60%、死亡の予防効果は80%程度あるとされています。
    ⇒65歳以上では重篤な合併症である肺炎を予防するために、肺炎球菌ワクチンも接種しておきましょう。

ワクチンの接種時期

ワクチンの効果持続期間は接種後最短2週間後から5ヵ月程度です。

ワクチンの接種時期

流行が始まる前の10月上旬~12月中旬には接種することが望ましい。

インフルエンザにかかってしまったら

  • 「咳エチケット」という言葉をご存知でしょうか?自分から感染が広がるのを防ぐために、咳・くしゃみが人に直接かからないようにすることを咳エチケットといいます。
  • インフルエンザにかかったかもしれないときは、咳エチケットを行い、マスクを着用し医療機関を受診しましょう。
  • インフルエンザの検査は発症から概ね12時間以上経っていないと、正確な診断ができません。夜中に急に発熱したからと言って、急いで医療機関を受診する必要はありませんので、まずは電話で相談ください。
  • 発症後48時間以内に抗インフルエンザウイルス薬で治療をすれば、症状がある期間を短縮し、合併症の危険性を減少させることができます。

今年度のインフルエンザ

沖縄県では、那覇市で定点あたり11.17人と注意報レベルである10人を超えたことから、早い流行の立ち上がりとなっています。沖縄県で流行しているのはA香港型で、10歳代以下で流行しているようです。
このような状況の中、島根県でも10月下旬ごろから少しずつ患者の発生が報告されています。今年度は昨年度よりも早く、12月には流行入りするのではないかとの予報もありますので、今後の動向に注意が必要です。

面会制限について

インフルエンザは非常に感染力が強く、かかってしまうと重篤におちいる場合があるため医療施設では厳重な対策が必要となります。
当院ではインフルエンザの流行期になると、入院患者さんへの感染を防ぐ目的で家族以外の方の不要・不急の面会の制限を実施する場合があります。病院には抵抗力が弱い入院患者さんがたくさんおられます。面会制限は感染力が強いインフルエンザなどから入院患者さんを守る有力な手段のひとつでもあります。
ご不便をおかけしますが、ご理解・ご協力をよろしくお願いします。

(感染管理認定看護師 茂富良太(しげとみりょうた))

咳エチケットのご協力をお願いします

【放射線科より】 「外科用イメージ装置の紹介」

今回はわかりやすくするために対話形式にしています。

放射線技師 雲南市立病院勤務20年の診療放射線技師
男子 雲南市内の中学2年生の男子

放射線技師今日は、放射線科の中でもあまり馴染みのない外科用イメージ装置について話をするよ。

男子外科用イメージ装置?知らないなー、見たこともないし。

放射線技師そう、馴染みがないのはこの機械が手術室にあるからなんだ。

男子手術のときに使う機械なんですね。

放射線技師手術に使う機械なんだけど、全ての手術に必要なわけではないんだ。主に整形外科で使用しているよ。手術のときにレントゲン画像を見ながら行うんだ。

男子骨をテレビに映しながら手術をするんですね。

放射線技師手術の手助けになる非常に大切な機械なんだ。

男子今回わざわざこの機械を紹介するのはなぜですか?

放射線技師それはね、以前から使っていたものが古くなってしまい、修理ができなくなり、昨年から新しい機械が導入されたからなんだ。以前のものよりはるかに高性能になったんだ。

男子高性能って?

放射線技師まずは、レントゲンをテレビで見る画像が数段よくなったこと。普段のみんなが見ているテレビと同じでデジタル化されたんだよ。細かいところまでよく見えるようになったんだ。100万画素のCCDカメラ搭載で、これはレントゲン透視画像ではすごいことなんだ。

男子デジタル化って何がいいですか?

放射線技師そうだね、レントゲンでは被ばく低減に役立つんだ。アナログだと連続してX線を照射しないといけないけど、デジタルだと、パルス状にX線を照射することができるんだ。ずーと照射しっぱなしじゃなくて、ポツポツ照射するイメージだね。

男子それはいいことですね。画像はいいし、被ばくは少ないし。

放射線技師知ってもらえていい機会になったよ。でもまだこの機械ならではの特徴があるんだ。

男子それは何ですか?

放射線技師少し長くなるよ。手術で使う機械となると清潔っていうのがとっても大事な条件なんだ。手術中、機械を清潔に保つにはX線を受けるところを清潔なカバーで覆ったりするんだ、もちろん私たち技師はそこに触れることができない。患者さんの患部(手術するところ)をアームを使っていろいろな方向からサポートしなければならない。そのためには可動性、遠隔操作性がよくないといけないんだ。そのためにもこの機械は軽量化されているんだ。また、この機械はケーブルがアームに内蔵されていて、患部にケーブルが接触しないように工夫してあるんだ。安全性と操作性の両立だね。また、操作盤にはタッチパネルが備え付けられていて、手術のときスムーズに画像を保存することができるようになったんだ。記録は大事だからね。

男子携帯のスマートフォンにタッチするのと同じ操作なんですね。

放射線技師使いやすさは、考えられてるね。最後に、一番大切なのはこの機械にお世話にならないこと、日ごろから怪我には気を付けて骨折をしない生活をめざしてほしいね。

男子わかりました。だけど仕方ないときもあるから、万が一手術をするとき、機械を見つけたら、今日の話を思い出しますよ。

放射線技師少しでもわかってもらえて嬉しいよ。次回は別の機械の話をするね。

「夢」発見ウィーク

10月12日から14日までの3日間、「夢」発見ウィークが行われました。これはふるさとへの誇りと将来への夢を抱き、すすんで社会貢献できる心豊かな子どもの育成に取り組むプログラムの一環として、雲南市内の7中学校の3年生が同じ日程で、市内全域を活動場所として行う職場体験学習のことです。当院では10人を受け入れました。
初日は眼科体験をしてから手術室を見学し、午後からは各病棟に分かれて看護の体験をしました。車椅子に乗ったりベッドのシーツを交換したり、生まれたばかりの赤ちゃんを抱っこしてミルクをあげたりして看護師の仕事を体験しました。
2日目と3日目は、医療技術職場体験として保健推進課や地域連携室、薬剤科、検査科、放射線科、リハビリテーション科、栄養管理科の体験を行いました。各部署の専門職の仕事の内容を知り、実際に仕事の一部を体験しました。栄養管理科ではクリスマスシーズンに折り紙で入院患者さんのお膳に飾るサンタクロースを作りました。
最終日には、病院ボランティア「てごっ人(と) 」の皆さんと、車椅子のタイヤに空気を入れたり、外来の長椅子を雑巾で拭いたりなどの院内の清掃活動をしました。清掃活動の後には、新病院の建設現場も見学しました。建設現場には、同じように職場体験学習をしている中学生に建設についての説明をしてもらう場面もありました。
生徒たちは「将来を考えるきっかけになった」「仕事の大変さを知ることができた」「患者さんを第一に考えていた職員の方々の想いに感動しました」など感想を述べていました。

車椅子の点検
ボランティアさんと車椅子の点検

栄養管理科の体験
栄養管理科の体験

看護師体験の様子
看護師体験の様子

お知らせ

糖尿病学舎(まなびや)

【日時】12月8日(木曜) 13時30分~15時00分
【場所】雲南市立病院 4階大会議室
【内容】
■「糖尿病の合併症のお話」
 講師:服部修三(はっとりしゅうぞう)内科医師
■「検査のお話」
■「日常生活の注意点のお話」
食事・運動・薬などの個別相談コーナーあり
参加費無料 要予約

市民健康講座 家族を守り隊!

~ここで学んであなたも<おうちナース>になろう!~

【日時】12月14日(水曜) 14時00分~16時00分
【場所】雲南市立病院 4階大会議室
【テーマ】「大腸がんのいろんなことがわかる!~予防から治療まで~」
【内容】
■「大腸がんとは」
 講師:象谷(ぞうたに)ひとみ外科医師
■「雲南市の大腸がんの現状と予防」
■「大腸内視鏡検査ってどんな検査??」
参加費無料 要予約

<予約・問い合わせ> 雲南市立病院 保健推進課 電話0854-43-3602


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