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市報うんなん2016年10月号

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市長コラム

農事組合法人「結いの郷」創立記念祝賀会
農事組合法人「結いの郷」創立記念祝賀会の様子

小農と消費者の絆を結び 暮らしの中から支える地域

先月号で「小農学会」についてふれました。そこでの小農とは、暮らしを目的として営まれている農業を意味し、日本の農業は99%小農であり、全国津々浦々の農山漁村の土台を支えている、とされています。そして、「小農学会」代表の山やま下した惣そう一いち氏は、強い農業が生き残るのではなく、生き残った農業が強いと述べておられます。
雲南市の農地は約5千ヘクタール、その中の約950ヘクタールが不耕作地です。そしてその中の900ヘクタールはもう農地に帰すことができない程荒れています。
地方創生の目指すところは、地方が元気を取り戻して日本全体を元気にすることにあります。そのためには農地を、そして日本の7割を占める森林もこれ以上荒廃させてはなりませんし、雲南市もしかりです。
先般、大東町の箱淵自治会で、集落営農法人「結いの郷」が発足しました。会員6人、ほ場面積2ヘクタールの小さな組織です。発足の目的は、生活を守るため地域を守るためであり、まさに小農の実践です。
そして、日本の農業の99%が小農とすれば、雲南市の農業は、ほ場面積の大小にかかわらず、小農です。
私たちの周りの小農従事者は、集落営農組織を含め圧倒的に兼業農家が多い状況ですが、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)によるグローバル化が進むとなれば、小農が暮らしを営む中で支えてきた地域が衰退することは容易に想像されます。
こうした中で、生活を守り地域を守る小農すなわち雲南市の農業を守るためには、小農従事者と消費者双方の顔の見える化、両者が一体となった絆の構築がこれまでにも増して求められます。


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