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市長施政方針(12月定例会)市長施政方針の全文を掲載しますのでご覧ください

市長施政方針(12月定例会)

平成30年度雲南市議会12月定例会開会に際し、市長の述べました「施政方針」の全文を掲載しますので、ご覧ください。

施政方針全文

平成30年雲南市議会12月定例会の開会にあたりまして、市政における私の基本的な考え方を申し上げ、議員の皆様をはじめ市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

始めに、去る11月3日に発令された秋の叙勲についてであります。
三刀屋町の三浦(みうら)省司(しょうじ)様が消防功労により(ずい)(ほう)双光(そうこう)(しょう)の栄に浴されました。
長年のご活躍と地域の発展に尽くされたご功績に深く敬意を表し、受章のお慶びを申し上げますとともに、今後とも、健康にご留意されご活躍されることを心より祈念いたします。

続いて、平成30年度新嘗祭(にいなめさい)についてであります。
宮内庁の行事である「新嘗祭」に島根県から献納する献穀米が、本年度は吉田町の農事組合法人「すがや」で栽培されたところであります。
去る10月25日、皇居において(けん)(こく)献納式(けんのうしき)が執り行われ、丹精込めて栽培されました精米1升を、すがや の錦織(にしこおり)(みつる)代表理事、古居(ふるい)哲夫(てつお)副代表理事と私とで、天皇皇后両陛下に拝謁(はいえつ)し献納して参りました。
農事組合法人「すがや」におかれましては、これまで()()(うえ)(しき)()(ぬき)()(しき)など伝統ある儀式に取り組まれ、献穀米の栽培を通じて、雲南市が良質米、安全・安心な農産物の生産地であることを発信していただく好機となりましたことに重ねてお礼を申し上げます。

さて、国においては、第4次安倍改造内閣が発足し、去る10月24日には臨時国会が召集され、安倍晋三内閣総理大臣は所信表明演説において、災害復旧・復興、地方創生、社会保障改革、外交・安全保障などの決意と方針を示されました。
その中で、「日本で一番、チャレンジしやすいまち」を目指す本市の「若者チャレンジ」の取組にも言及されたところであります。
地域が抱える課題解決に向け、幸雲南塾を中心に若者が知恵を出し合い、ネットワークを広げ、起業につながる様々な取組を進める中、これまで地方創生担当大臣をはじめとする国の視察において、「課題解決先進地」を目指す本市のまちづくりを高く評価いただきました。このことが、安倍首相の言葉に凝縮されたものと感じており、特に精力的に取り組んできた若者にとって、誠に大きな励みとなるところであります。
さらに、去る11月2日には、全国の地方創生の最先端となる取組を進める全国11自治体の首長が一堂に会する「ローカルベンチャー・サミット」が東京都内で開催され、私も参加し、地域資源を活かした産業や安心で豊かな暮らしの創造に取り組む先進事例を学んだところであります。
人口減少・超高齢化社会を迎える中、市民と行政の協働による雲南市のまちづくりは、今後、益々全国から注目されるものと感じておりますので、先進的な取組を進める他自治体と切磋琢磨し、全国の先導的な役割を担って参りたいと考えます。

続いて、「つながる!雲南チャレンジ2018」についてであります。
12月9日に、子ども、若者、大人が学び合い、語り合う場として「つながる!雲南チャレンジ2018」を三刀屋文化体育館アスパルで開催いたします。
社会課題の解決や持続可能な地域づくりに向けたチャレンジの可能性を市民の皆様とともに考える基調講演をはじめ、様々な分野で活躍する若者の実践発表を行うとともに、地域、学生、若者、企業、各種団体、行政等によるチャレンジ円卓会議などを行います。
チャレンジを支え、新たな人材を育てる契機になるものと期待するところであります。

次に、5つの政策に沿って申し述べます。
最初に「みんなで築くまち」に関わる政策についてであります。
まず、地域と行政のあり方の検討状況について述べます。
地域と行政で、ともに今後のあり方を考える合同プロジェクトチームを6月に結成して以降4か月半の間、人材の育成確保や地域支援のあり方など19項目の検討課題について、10回にわたり議論が重ねられてきました。その結果、去る11月8日に検討内容をまとめた報告書を、雲南市地域自主組織連絡協議会の加藤一郎会長とともに受理いたしました。
委員の皆様のご尽力に感謝申し上げますとともに、今後、ご提案内容を実現できるよう取り組んで参ります。

次に、「安全・安心で快適なまち」に関わる政策についてであります。
まず、下水道事業の受益者負担金及び分担金の改定について述べます。
現行の受益者負担金及び分担金の賦課額については、合併前6町の算定方法を踏襲しており不均一であるため、下水道事業の面的整備がほぼ完了している現状を踏まえ、平準化が求められております。
そこで、この度、雲南市下水道事業に関する審議会の答申を踏まえ、従来の算定方法を見直し、公共下水道及び農業集落排水処理区域と個別浄化槽について、それぞれ市内統一の算定方法に変更することとし、本議会に関係する条例案を提出したところであります。

続いて、防災対策についてであります。
近年、様々な大規模自然災害が多発する中、市民の皆様の生命、身体及び財産を守るためには、「危機管理こそ行政における最大の課題」と改めて強く認識しております。市としましては、被害の軽減に向けて、自主防災組織の設立や防災活動の強化を図り、防災円卓会議の開催や防災をテーマとした出前講座を実施し、地域の皆様と自主防災の意見交換を行っております。
その結果、有事の際の情報共有及び連携のあり方などについて改善を図っているところであり、引き続き地域と連携した防災活動に努めるほか、市民一人ひとりの防災意識の高揚に向けた取組を進め、安全・安心なまちづくりにつなげて参ります。

続いて、環境政策についてであります。
昨年度末に策定いたしました「第2次雲南市環境基本計画」に基づき、市民・事業者・行政が連携・協働した取組を進めるため、去る11月10日に、「雲南市環境会議」を立ち上げました。翌11日には、キックオフイベントとして、約100名の参加を得て、兵庫県立コウノトリの郷公園の山岸(やまぎし)(さとし)園長を講師に迎え、コウノトリ講演会を開催したところであります。
今後、「雲南市環境基本条例」の制定に向け、取組を進めていく考えであります。

続いて、JR木次線と沿線地域の活性化に向けた取組についてであります。
去る11月14日、溝口善兵衛島根県知事をはじめ、木次線活性化促進議員連盟など関係する皆様がトロッコ列車奥出雲おろち号に乗車され、JR木次線を視察していただきました。
沿線各駅で園児や地域の皆様により盛大に歓迎いただく中、本市における木次線の利用促進の取組を報告いたし、溝口知事からは、木次線の存続や活性化に向けた支援に引き続き取り組む考えをお示しいただいたところであります。

次に、「支えあい健やかに暮らせるまち」に関わる政策についてであります。
まず、雲南市立病院改築事業について述べます。
本年4月から進めておりました市立病院の東棟改修と東側駐車場の工事が、11月16日に完了いたしました。
東棟は、病院管理部門が主に使用する管理棟とし、東側駐車場には48台の駐車スペースを確保し、駐車場の充実を図りました。
今後、引き続き、西棟の解体と北側駐車場の工事を行う計画であり、来年9月のグランドオープンに向け、工事の安全確保と適切な工程管理に努めて参ります。

続いて、雲南市地域包括支援センターの業務委託についてであります。
雲南市では、平成18年度から介護保険法に基づく地域包括支援センターの設置運営を雲南広域連合から受託し実施して参りましたが、高齢者の皆様の介護等にかかる相談件数の増加、複雑化する相談内容に対応していくため、より一層の専門性が求められています。
そこで、市では、同センターが地域包括ケアシステムの中核的機関として、より機能が発揮できるよう、来年度から、地域福祉分野で高い専門性を有しておられる雲南市社会福祉協議会にセンターの業務を委託することといたしました。
今後、地域包括ケアシステムの構築に向け、市社会福祉協議会と役割分担を図り、行政並びに各種関係機関との連携協働のもと、積極的に取組を進めて参ります。

次に、「ふるさとを学び育つまち」に関わる政策についてであります。
まず、雲南市教育委員会委員の選任について述べます。
12月8日をもって太田(おおた)多美子(たみこ)委員が任期満了を迎えられますが、引き続きお願いしたく、本議会に同意案件を提出しております。

続いて、国際交流についてであります。
去る11月8日から9日にかけて、雲南市の姉妹都市であるアメリカ合衆国インディアナ州リッチモンド市のデイブ・スノー市長が来訪されました。
スノー市長には、須我神社や神楽、菅谷たたら山内などをご見学いただいたほか、8月にリッチモンド市に派遣した中高生との再会、市国際文化交流協会の皆様との懇談など、市民の皆様と大いにふれあっていただき、市役所南側に枝垂(しだれ)桜の記念植樹を行い、更なる友好を深めたところであります。

続いて、「教育フェスタ2018」についてであります。
去る11月10日、雲南市役所において、旧加茂町から通算して27回目となる「教育フェスタ2018」を、市内外から約170名の参加を得て、盛大に開催することが出来ました。
当日は、高校生のディベートや小中高生によるチャレンジ発表会など、キャリア教育の成果を披露するとともに、教育の魅力化について意見交換を行い、今後取り組むべき課題について整理する契機となりました。

続いて、スペシャルオリンピックスの取組についてであります。
知的障がいのある方に様々なスポーツトレーニング・競技会に挑戦する機会の一つとして、9月22日から3日間、愛知県において開催された、4年に一度の全国大会「第7回スペシャルオリンピックス日本・夏季ナショナルゲーム愛知」に、島根県からは雲南市の2名を含む9名のアスリートが参加しました。雲南市の2名は、陸上競技の100m走とバスケットボールの個人技能競技にそれぞれ出場し、練習の成果を十分に発揮して優秀な成績を収めました。
私が会長を務める島根県組織では、スペシャルオリンピックスについて広くご理解いただくとともに、ファミリー、ボランティア、ご支援いただいている皆様のご協力のもと、アスリートのさらなる自立と社会参加促進に寄与するため、 より一層活動を行っていく考えでありますので、引き続き市民の皆様の温かいご声援とご支援をお願いいたします。

続いて、「うんなんヒューマンライツ・フェスタ2018」についてであります。
来る12月15日、木次経済文化会館チェリヴァホールにおいて「うんなんヒューマンライツ・ フェスタ2018」を開催いたします。
人権週間の取組の一環として、人権啓発をより一層推進するため、人権問題を考える講演会に加え、大阪府箕面(みのお)市の北芝(きたしば)解放太鼓保存会「鼓吹(こぶき)」の和太鼓演奏や人権啓発パネル展などを行い、一人ひとりが、様々な人権問題を改めて見つめ直す 機会にして参ります。

続いて、「雲南市たたらシンポジウム」についてであります。
来る12月16日、加茂文化ホールラメールにおいて、「雲南市たたらシンポジウム」を開催いたします。これは、本年6月に官民共同で発足した「雲南市たたらプロジェクト会議」の主催によるもので、たたら資源・文化の紹介、教育や観光での取組、今後の活用の可能性について意見交換を行います。
たたら資源や文化の魅力と価値を改めて市民の皆様と共有し、今後の地域振興に活かして行く機会にして参ります。

次に、「挑戦し活力を産みだすまち」に関する政策についてであります。
まず、食の幸発信推進事業について述べます。
食の幸発信推進事業につきましては、産直野菜などの販売事業と地域食材を活かした食品加工事業を核とした島根県農業協同組合雲南地区本部の提案を基に、加工事業に参画されるテナント2社とともに具体的な事業内容や収支計画などを検討しているところであります。
次年度からの事業着手に向け、鋭意検討を進めて参ります。

続いて、農業振興についてであります。
今年の米の作柄は、猛暑による生育への悪影響が心配されましたが、登熟期の日照時間にも恵まれたことなどから、出雲地域の10アール当たりの予想収量は535kgで、作況指数は103の「やや良」でありました。
こうした中、「プレミアムつや姫」は、出荷数量約8,000袋のうち、「たたら焔米」に認定した数量は約2,400袋・認定率30%で、昨年の認定率5.6%を大きく上回ることができました。また、認定には至らなかったものも含め、プレミアムつや姫全体の1等米比率は約94%となり、猛暑による品質低下がみられた他品種の上位 等級比率を大きく上回ったところであります。
本年の結果を検証し、プレミアムつや姫「たたら(ほむら)(まい)」の名称にふさわしい食味と品質の確保、ブランド力の強化を更に進めて参ります。

最後に「行政経営」についてであります。
まず、住民票等コンビニ交付サービスの導入について述べます。
マイナンバーカードを利用して、全国のコンビニエンスストア等で住民票の写しや印鑑登録証明書などの各種証明書が取得できる、いわゆる「コンビニ交付サービス」が、全国で年々普及拡大しています。
本制度は、市役所以外で休日や時間外でも各種証明書を受け取ることができ、本市でも、市民の皆様の利便性向上が図られるよう、平成31年度中のサービス開始に向け準備を進めて参ります。

続いて、職員給与改定についてであります。
職員給与につきましては、これまで、国の人事院勧告や県の人事委員会勧告を踏まえ、改定を行ってきているところです。
本年度も昨年度に引き続き、国・県ともに4月に遡り給与を引き上げる勧告がなされておりますので、本市においても引き上げの提案を行う考えであります。今後、国会審議の状況を踏まえ、今議会中において追加提案を行いたいと考えております。

続いて、平成31年度当初予算編成方針についてであります。
総務省における平成31年度予算の概算要求では、地方の一般財源総額については、平成30年度地方財政計画の水準を下回らないよう確保されていますが、地方交付税は、平成30年度と比較して0.1兆円減となる15.9兆円となったところです。
こうした中、平成31年度当初予算編成における一般会計予算の規模は、国民宿舎清嵐荘整備事業や統合給食センター整備事業など大規模な普通建設事業費を考慮して、前年度とほぼ同規模の299億円程度に設定したところです。また、財政調整基金、減債基金については、収支不足による必要額を繰入れすることとしております。

続いて、補正予算についてであります。
一般会計では、農林・公共土木災害復旧事業5千1百万円、政策選択基金積立金3千9百万円、林地崩壊防止事業3千3百万円、ふるさと納税推進事業2千6百万円、知事・県議会議員選挙1千7百万円、有害鳥獣捕獲奨励事業1千7百万円、国民宿舎清嵐荘整備事業(マイナス)7億4千万円などの追加、減額等の予算を計上しております。
また、特別会計等では、国民健康保険事業特別会計、生活排水処理事業特別会計、水道事業会計、工業用水道事業会計、病院事業会計で、それぞれ事業内容の変更等に伴う補正予算を計上しております。

その外、議案として、条例13件、規約1件、一般事件2件、同意事項1件、報告事項4件を提出しておりますので、慎重にご審議いただき、可決賜りますようよろしくお願い申し上げ、開会にあたっての施政方針といたします。

平成30年11月30日 

雲南市長 速 水 雄 一


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