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市長所信表明(3月定例会)市長所信表明の全文を掲載しますのでご覧ください。

市長所信表明(3月定例会)

速水雲南市長

雲南市議会3月定例会

平成29年雲南市議会3月定例会開会に際し、市長の述べました「所信表明」の全文を掲載しますので、ご覧ください。

所信表明全文

平成29年雲南市議会3月定例会の開会にあたり、市政における私の基本的な考え方を申し上げ、議員の皆様をはじめ市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

始めに、行財政の動向についてであります。
地方創生をめぐる厳しい現状や事態の進展を踏まえ、国においては、昨年12月に「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の改訂が行われました。遊休資産の活用や地方大学の振興、地元企業への学生インターンシップの推進など、地方の「平均所得の向上」と地方へのひとの流れをつくるための施策が新たに盛り込まれたところであります。また、意欲と熱意のある地域の取り組みを支援するため、交付金制度の弾力化や法制度の見直しが進められており、本市においても、こうした政策を積極的に取り入れ、様々な関係団体等の皆様と連携を深めながら「チーム雲南」として、地方創生の歩みを着実に進めて参ります。

さて、平成29年度は、地方創生を一層進めるため、3つの課題として掲げる「安全・安心なまちづくり」「活力と賑わいのあるまちづくり」「健康長寿・生涯現役を全うできるまちづくり」の実現に向け、子育て環境の整備、雇用や住宅施策など「定住基盤の整備」と、地域の課題解決に取り組む「人材の育成・確保」に、これまでにも増して強力に取り組み、プラチナ自治体として更なる「課題解決先進地」をめざします。

「定住基盤の整備」については、子育て環境の一層の充実に力を注いで参ります。
まず、最優先課題である待機児童対策について、次の2つの施策に取り組みます。
ひとつ目は、新たな保育所の整備であります。市内で保育所を運営されています社会福祉法人愛耕福祉会より、平成29年度に定員60人規模の新しい認可保育所を建設する意向が示されました。市としましても施設建設が円滑に進むよう財政支援等を行い、平成30年度早期に供用開始されるよう取り組みを進めて参ります。

ふたつ目は、保育所と幼稚園の機能を併せ持つ「認定こども園」の整備であります。本年4月より、大東幼稚園が「大東こども園」としてスタートします。さらに、平成30年度から斐伊保育所、吉田保育所および西幼稚園もそれぞれ「こども園」へ移行するよう取り組みを進め、待機児童の早期解消に向け、保育所整備の検討や認定こども園化に一層努めて参ります。
また、放課後児童クラブの整備については、斐伊児童クラブにおいて、受入人数を超える入所希望があるため、平成29年度に新しく施設を建設し、早急に利用希望に対応できるよう取り組みを進めます。

さらに、西日登小学校児童については、本年4月から寺領児童クラブへの移動手段を確保します。今後も放課後児童クラブのない校区の解消に向けて、引き続き計画的に取り組みを進めて参ります。
加えて、平成29年度新たに、病気の回復期に至らないが症状が安定している場合に利用できる「病児保育室」の整備に取り組みます。雲南市立病院近くへ平成30年4月の開所をめざし整備を進め、市内3カ所の「病後児保育室」と併せ、子育てと就労の両立支援に取り組んで参ります。

また、子育て世代の定住に向けては、総合的に進めていく必要がありますが、「UNNAN(うんなん)子育ち応援会議」などの子育て中の皆様との意見交換や地域自主組織との円卓会議を通じて、「一時預かり保育」「保育所開所時間の拡大」「小規模幼稚園における預かり保育導入」など、今後も安心して子どもを産み育てるためのより充実した取り組みについて検討・準備を進めて参ります。

続いて、住まいの支援では、子育て世帯向けの定住推進住宅として、民間活力による賃貸集合住宅の新築整備と空き家を活用した賃貸住宅整備に対する助成制度を創設します。
加えて、定住促進住宅の木次東団地と加茂中団地で実施していますUIターンの子育て世帯に対する家賃減免制度を、吉田町の瑞光(ずいこう)団地と掛合町の下郡(しもごおり)団地にも拡大し、周辺地域の定住促進につなげて参ります。
また、地域自主組織との円卓会議を通じて地域と一体となった受け入れ態勢の整備を進め、地場企業へのUIターン就職などの支援も絡めながら、若い世代の定住促進を図って参ります。

一方、「人材の育成・確保」では、「子ども×若者×大人チャレンジの連鎖」をより一層進め、持続可能なまちづくりに向けた取り組みを加速させて参ります。
まず、子どもチャレンジでは、新たに高校までの一貫したキャリア教育の戦略設計を担う統括プロデューサーと高校担当のコーディネーターを配置し、教育の魅力化を一層進めます。また、新たに「雲南市教育魅力化推進会議」を設置し、地域で育てたい子ども像や、そのために必要な教育施策について、様々な視点から議論や評価を進めて参ります。

また、不登校児童・生徒への支援については、学校やNPOとの協働により学校復帰を進めておりますが、不登校傾向の児童生徒数は依然として横ばい傾向にあります。このため、更なる取り組みが必要と考え、新たに県派遣指導主事を配置するほか、これまで旧温泉小学校を活用して市内の不登校児童・生徒の支援を行っている「おんせんキャンパス」に市外からの児童・生徒も受入れ、より充実した教育を実践する場へと結びつけて参ります。

続いて、若者チャレンジでは、意欲ある大学生に学びと成長機会を提供する「雲南コミュニティキャンパス」の研修プログラムを充実し、継続的に関わる大学生の拡大を目指すほか、地場企業へのインターンシッププログラムの開発に取り組みます。
また、幸雲南塾(大人版)の取り組みを通じて、全国の自治体や起業家と連携し、首都圏の地域起業に関心のある人材の誘致にも取り組みます。

また、大人チャレンジでは、地域自主組織において、高校生・大学生のフィールドワーク学習や幸雲南塾生の地域調査の受入れを通じて世代間のつながりが深まり、お互いの強みを生かした活動の連携が進みつつありますので、このような活動がさらに広がるよう支援して参ります。

政策1 みんなで築くまち

次に、5つの政策に沿って申し述べます。
最初に「みんなで築くまち」に関わる政策についてであります。
まず、交流センターの施設整備について述べます。
本年度、実施設計を進めておりました掛合交流センターについて、来年3月の竣工をめざし、掛合総合センターとの合築による本体工事に着手いたします。
また、築後43年が経過した春殖交流センターの改築に向け、用地取得と実施設計に着手いたします。

続いて、小規模多機能自治組織の法人制度の検討状況についてであります。
本市が会長を務めます小規模多機能自治推進ネットワーク会議からの提言により内閣府の有識者会議において、「現行法人制度の有効活用に加え、多様な法人類型の整備に向けた検討が必要」との報告書が昨年12月にとりまとめられたところであります。これを受け、総務省で昨年12月に地域自治組織のあり方に関する研究会が組織され、地縁型の法人制度について本格的な検討が始まったところです。本年1月には同研究会で雲南市も意見を述べて参りましたが、本市が望む制度が創設されるよう、引き続き働きかけを行って参ります。

続いて、結婚対策についてであります。
昨年10月に県のしまね縁結びサポート企業登録制度が創設され、百を超える企業・団体が登録されています。本市も同制度を活用し、雲南市内縁結びの会などの結婚活動支援団体や地域自主組織とともに、県内他団体との広域連携を進め、独身男女の結婚活動を応援して参ります。

政策2 安全・安心で快適なまち

次に、「安全・安心で快適なまち」に関わる政策についてであります。
まず、中心市街地活性化事業について述べます。
昨年11月の国の基本計画認定を受け、まちづくり会社による民間商業施設整備事業や、市が行う市道拡幅、広場整備などに本格的に着手いたします。関係機関と連携を図りながら、より早く事業効果が顕在化するよう着実に進めて参ります。

続いて、丸子山周辺土地区画整理事業の完了および都市計画道路新庄飯田線4工区の事業着手についてであります。
平成29年度に事業最終年度を迎える丸子山周辺土地区画整理事業および都市計画道路新庄飯田バイパス3工区では、丸子山周辺地区に新たな町並みが整い、新庄飯田バイパスも丸子山公園入口から東町公民館前付近までの410メートルの区間が開通いたします。
また本年度、東(ひがし)大橋までの275メートルの4工区についても事業認可を受け、用地調査に着手されておりますので、順調な事業進捗による早期の完成を期待するものであります。

続いて、市営住宅の基町(もとまち)団地整備事業についてであります。
三刀屋町にあります基町団地は、築後46年が経過し老朽化が著しいことから、本年度、建て替え整備の基本設計を行ったところであります。平成29年度に用地取得と造成工事、建築の実施設計を行い、平成30年度から5年間で5棟20戸を整備する計画としております。
なお、現在の団地用地については、将来の活用が見込まれることや現在お住まいの皆様の居住環境を確保するため、現地建て替えは行わず、新たなに三刀屋保育所周辺において用地提供のご理解をいただいているところであります。

続いて、雲南市空家等対策基本計画の策定についてであります。
本市における空家等に関する対策を総合的かつ計画的に実施するため、空家等に関する対策についての基本方針を定め、市民の皆様の生活環境の保全を図るとともに、空家等の活用を促進し地域力の維持に役立てることを目的として、本年度、基本計画を策定するものです。

続いて、国道54号三刀屋拡幅事業第4期の事業着手についてであります。
昨年秋より、第4期、三刀屋・木次インターチェンジ入口交差点から一般県道稗原(ひえばら)木次線交差点までの間、約500メートルの4車線化の測量・調査に着手いただいており、今後の順調な事業進捗を期待するものであります。

続いて、加茂バスストップ・スマートインターチェンジの整備についてであります。
これまで予備設計や実施計画書の作成に取り組んできたところであり、平成29年度早期に国への連結許可申請手続きを行い、本年6月頃の事業化をめざし進めて参ります。

続いて、海潮簡易水道施設整備事業についてであります。
平成24年度から進めて参りました海潮簡易水道施設整備事業は、5年の歳月をかけ本年3月末に竣工することとなりました。これにより、和野(わの)、薦沢(こもざわ)、須賀(すが)、八所(はっしょ)、引坂(ひきさか)および小河内(おがわうち)の水道未普及地域を解消するとともに、大東区域と加茂区域を連絡管で結び、水道水の供給体制の安定化・効率化と維持管理費の縮減に努めて参ります。

続いて、雲南広域連合汚泥共同処理施設整備事業による雲南クリーンセンターの供用開始と木次・三刀屋浄化センター増設工事の完成についてであります。
雲南広域連合において奥出雲町、飯南町と共同で整備を進めておりました汚泥共同処理施設「雲南クリーンセンター」を平成29年度より供用開始いたします。
本施設は、雲南圏域の下水汚泥、し尿、浄化槽汚泥、農業集落排水汚泥のすべてを集約、一括処理するものであり、市町の枠を超えて下水道事業の広域化・共同化を推し進める全国に先駆けた取り組みとして高く評価されているところであります。
また、平成27年度より実施しておりました木次・三刀屋浄化センター増設工事も本年度完成し、平成29年度より雲南クリーンセンターからの水処理を本格稼働いたします。

続いて、原子力防災対策についてであります。
去る2月10日、雲南市・出雲市・安来市の周辺3市と中国電力において、「島根原子力発電所に係る出雲市民、安来市民および雲南市民の安全確保等に関する協定」を締結いたしました。
この度の協定では、島根原子力発電所での事案発生時に、周辺3市の結束した対応が図れるよう意見反映の仕組みを明文化したところであります。一方、求めておりました立地自治体と同等の内容とはなっていないため、中国電力には引き続き誠意ある協議と運用を求めていく考えであります。

さらに、原子力災害対策や原子力施設の安全対策等について、技術的・専門的見地から幅広く指導、助言をいただくことを目的として、本年1月1日付で次の3名の大学教授の方に雲南市原子力安全顧問を委嘱いたしました。
地質・地震学分野がご専門の鳥取大学大学院工学研究科の香川敬生(かがわたかお)教授、原子力・原子炉工学分野がご専門の九州大学大学院工学研究院の守田幸路(もりたゆきじ)教授、放射線防護・放射線医学分野がご専門の長崎大学原爆後障害医療研究所の髙村昇(たかむらのぼる)教授の皆様であり、任期は2年とし、必要に応じて原子力安全顧問会議を開催し、指導、助言を賜りたいと考えております。
以上のように取り組みを強化し、引き続き原子力防災対策に努めて参ります。

政策3 支えあい健やかに暮らせるまち

次に、「支えあい健やかに暮らせるまち」に関わる政策についてであります。
まず、第45回医療功労賞の受賞について述べます。
この度、雲南市立病院の松井譲(ゆずる)病院事業管理者が、長年の地域医療への貢献が認められ、読売新聞社主催「第45回医療功労賞」の栄に浴されました。これまでの地域医療の発展に尽くされたご功績に敬意を表し、受賞のお慶びを申し上げますとともに、引き続き雲南地域の医療の充実にご尽力を賜りたいと存じます。

続いて、雲南市立病院改築事業についてであります。
新本館棟の建設工事は、年明けから地上部の鉄骨建方に着手し、2月末に予定通り完了いたしました。新本館棟の開院を平成30年3月22日と定めましたので、安全確保と適切な工程管理に努め、開院に向け鋭意準備を進めて参ります。

続いて、運動キャンペーンの全市展開についてであります。
身体教育医学研究所うんなんでは、平成21年度から、地域全体で運動不足の解消に取り組む実証研究として、市内9つのモデル地区で「運動キャンペーン」を実施して参りました。平成29年度より、この研究成果を本格的に市内全域に広げ、日常的なウォーキングや体操など健康運動の普及に取り組み、生涯健康でいきいきと暮らせる雲南市の実現に努めて参ります。

続いて、地域包括ケアの推進体制についてであります。
高齢化がますます進展する中、住み慣れた地域で安心して暮らすための「地域包括ケアシステム」の構築が必要となっております。このため、平成29年度において、医療・介護・予防・住まい・生活支援に携わる関係機関・団体で構成する組織を設け、全市横断的な推進体制の構築を進めて参ります。また、健康福祉部健康づくり政策課内に「医療介護連携室」を設け、一層の推進を図って参ります。

続いて、福祉施策の事業計画の策定についてであります。
「雲南地域介護保険事業計画」の第6期計画が平成29年度で終了することから、計画の達成状況を検証し、同時期に見直される医療計画との整合性を図りながら、雲南広域連合を中心に第7期計画の策定に取り組みます。
また、障がい者福祉においても、平成30年度から新たな計画期間となる「雲南市障がい者計画」「雲南市障がい福祉計画」「雲南市障がい児福祉計画」を、関係団体等のご意見を伺いながら策定して参ります。

続いて、特別養護老人ホーム「えがおの里」の民営化についてであります。
特別養護老人ホーム「えがおの里」については、民間法人の専門ノウハウや効率性を取り入れ、質の高い介護保険サービスの提供を図るため、平成30年度からの民営化に向けた検討を進めて参ります。

続いて、大東保育園保育業務委託の開始についてであります。
大東保育園については、本年4月からの保育業務委託に向け、受託者である社会福祉法人愛耕福祉会への保育や給食などの業務の引継ぎを順調に進めて参ります。

続いて、寡婦控除のみなし適用の実施についてであります。
ひとり親として子育てをする負担の大きさに差がないにもかかわらず、婚姻歴の有無によって行政サービスに差が生じていることから、婚姻歴のないひとり親家庭を対象に、税法上の「寡婦(夫)控除等」が適用されるものとみなし、本年4月から保育料の減額などを行う制度を実施し、生活の安定と向上を図るための支援に取り組んで参ります。

続いて、妊娠期から子育て期までの切れ目ない支援についてであります。
妊産婦や子育て家庭が抱える不安や孤立に対応するため、妊娠期から子育て期にわたるまで、個別ニーズを把握し、きめ細やかな情報提供や相談支援を行うとともに、関係機関と連携した体制構築に向け、医療機関や保健所、子育て支援機関等と協議を進めて参ります。

政策4 ふるさとを学び育つまち

次に、「ふるさとを学び育つまち」に関わる政策についてであります。
まず、「竹島・北方領土を考える」作文コンクール入賞について述べます。
「竹島・北方領土を考える」中学生作文島根県コンクールで、木次中学校3年生の岡田郁実(おかだいくみ)さんの作品が竹島・北方領土返還要求島根県会議会長賞を受賞され、中国・四国地区代表として全国大会で発表する2点の中に選ばれました。去る2月25日に東京で開催された「北方領土に関する全国スピーチコンテスト」では、見事、全国第2位にあたる「内閣府北方対策本部審議官賞」を受賞されたところであり、心よりお祝い申し上げます。

続いて、公益財団法人岡田茂吉美術文化財団が主催するMOA美術館全国児童作品展での厚生労働大臣賞受賞について述べます。
この度、市内小学校で絵画など児童作品の巡回展示を実施されているMOA(エムオーエー)美術館雲南地域児童作品展実行委員会が、第28回全国児童作品展の団体の部において厚生労働大臣賞を受賞されました。これまでの活動に敬意と感謝を申し上げますとともに、今後とも児童の豊かな心を育む絵画教育の推進にご尽力賜りたいと存じます。

続いて、LD(エルディー)教室の実施についてであります。
学習障がい(LD)のある児童生徒に対する支援として、平成29年度から新たにLD教室を開設し、読み書きに困難さを持つ児童生徒を対象に集中力を高めるトレーニングや個別学習などを行い、学習や生活上の困難を克服するための支援に積極的に取り組んで参ります。

続いて、学校給食センターの統合整備についてであります。
木次・三刀屋・吉田・掛合の4つの給食センターの統合整備について、今年度策定した基本計画および基本設計に基づき、平成30年度の建設工事に向けて、敷地造成工事と建物の実施設計を進めて参ります。

続いて、学校施設の長寿命化計画の策定についてであります。
市立小中学校22校のうち9校の施設が築後40年を経過し耐用年数を迎えようとしており、平成32年度までに学校施設の長寿命化計画を策定するため、平成29年度において基礎調査に取り組みます。

続いて、幼稚園施設へのエアコン設置についてであります。
エアコン設置については、これまで認定こども園への移行に併せ順次施工を行っておりますが、平成29年度において、佐世幼稚園、寺領幼稚園、西日登幼稚園、鍋山幼稚園に設置を行い、これによりすべての園での整備を進め、園児の生活環境の向上を図って参ります。

続いて、大東図書館施設整備事業についてであります。
大東図書館の蔵書スペースの拡大を図るため、平成29年度に増改築工事を実施いたします。これに伴い、本年4月より図書館を休館いたしますので、ご理解とご協力をお願いいたします。なお、新しい図書館の開館は来年6月頃を予定しております。

続いて、永井隆記念館施設整備事業についてであります。
施設の老朽化に伴い、現在地での建て替えを行うため、本年3月までに整備方針をまとめ、平成29年度に基本設計に着手いたします。平成31年度までの完成をめざし取り組みを進めて参ります。

続いて、大東ふれあい運動場陸上競技場の改修工事についてであります。
来年3月末に期限を迎える公認陸上競技場の更新を行うため、老朽化対策や新たな公認要件を満たすよう改修を行います。工事期間は本年9月から来年2月までを予定しており、この間は使用できなくなりますので、ご理解とご協力をお願いいたします。

続いて、健康づくり拠点整備事業についてであります。
加茂B&G海洋センターは、本市の健康づくり拠点施設として、新たに温水プールや歩行プール、トレーニングルーム等を整備する計画であり、来年7月の竣工をめざし、平成29年度に工事に着手いたします。

続いて、雲南市歴史文化基本構想策定事業についてであります。
雲南市に数多く残る貴重な文化財を将来にわたり計画的に保護・活用していくために、平成29年度から「雲南市歴史文化基本構想」の策定に取り組みます。文化財を適切に保護・保存しながら、歴史文化を活かしたまちづくりを計画的・長期的に進めて参ります。

政策5 挑戦し活力を産みだすまち

次に、「挑戦し活力を産みだすまち」に関する政策についてであります。
まず、食の幸発信推進事業について述べます。
昨年6月に検討委員会を設置し、施設整備のあり方等について検討を行い、同8月には専門部会を設け、さらに検討を進めているところであります。平成29年中には整備計画をまとめ、お示しする考えであります。

続いて、企業団地整備についてであります。
大東町内の空き工場で操業されていた「株式会社デルタ・シー・アンド・エス」がこのほど藤が丘企業団地に進出され、今秋には本格的に操業を開始されることとなりました。今後3年間で雇用者を15名増員されるお考えであります。
また、神原企業団地については、加茂バスストップ・スマートインターチェンジ計画との調整を図りながら、平成29年度に工事着手し、平成31年度中の分譲開始をめざし整備を進めて参ります。
また、アクセス道路である市道宇治三代線、市道大羽根尾3号線の市道改良についても、神原企業団地の分譲開始に間に合うように整備を進めて参ります。

続いて、農業振興についてであります。
平成30年以降に水稲の生産調整制度が大幅に見直しされることから、平成29年度は、新たに雲南市農業ビジョンを策定し、米政策改革に伴う環境整備や生産振興に向けた準備、具体化を進めて参ります。
また、プレミアムつや姫「たたら焔(ほむら)米」の取り組みについては、品質向上、生産面積の拡大により販売数量を高めるとともに、農業ビジョンの中で今後の生産計画を具体的に定め、県、JAと連携し、ブランド力の向上を図って参ります。
さらに、米生産からの転換に向けた施策について、野菜や花卉の生産額の向上を図る園芸支援事業を農業ビジョンに盛り込み、平成30年以降の園芸振興施策の具体化を図ります。

続いて、畜産振興についてであります。
本年9月に全国和牛能力共進会宮城大会が開催されます。本大会に向け、6月に島根県の代表牛を決定する最終選抜会が開催されますので、県出品対策協議会と連携し、きめ細やかな巡回指導をより一層重ね、本大会への出場と上位入賞をめざし取り組みを進めて参ります。

続いて、掛合川上地区農道についてであります。
国道54号と道の駅「たたら場壱番地」を結び、農産物の輸送や沿線の農業集落の生活道路となる、掛合町川上地内から吉田町木ノ下地内への道路整備が、県営農道として平成29年度に新規採択される見込みとなり、早期の完成をめざし取り組みを進めて参ります。

続いて、農業委員および農地利用最適化推進委員の推薦、募集についてであります。
雲南市農業委員会は、本年7月より新たな農業委員会体制に移行いたします。従前の公選制が廃止され、農業委員については市長の任命、農地利用最適化推進委員は農業委員会の委嘱により選任することとなります。両委員については、本日から今月31日までを募集期間として推薦、応募を受け付けることとしており、市報やホームページ等により周知を行っているところであります。

続いて、全国植樹祭の開催地誘致についてであります。
第71回全国植樹祭が平成32年春に島根県で開催されることが内定しており、開催地が決定する本年秋に向け、奥出雲町と合同で「さくらおろち湖周辺」への開催地誘致を強く県に要望して参ります。

続いて、国民宿舎清嵐荘改築整備事業についてであります。
「女性客」「家族づれ」「高齢者」をメインターゲットとして、良質な湯で、ゆっくりとくつろげる宿の整備に向けて、この2月から実施設計に着手したところであります。平成31年度中のオープンに向け鋭意取り組みを進めて参ります。

続いて、映画「たたら侍」の公開についてであります。
市内のロケセットを中心に撮影された映画「たたら侍」が、本年5月20日からいよいよ全国一斉公開となります。たたらの魅力が全国に発信される千載一遇の好機でありますので、映画制作者の意向を踏まえたロケセットの公開など、更なる観光振興につながるよう取り組みを進めて参ります。

続いて、JR西日本のTWILIGHT EXPRESS(トワイライトエクスプレス)瑞風(みずかぜ)の受入れ対応についてであります。
本年6月からの運行開始に向け、ここでしか味わえない旅となるよう、本市立ち寄り地の受入れ準備を鋭意進めております。雲南地域の魅力を最大限に引き出せるよう、地域の皆様とともに取り組みを進めて参ります。

続いて、日本遺産魅力発信推進事業についてであります。
昨年4月のたたら製鉄の日本遺産認定を受け、雲南市・安来市・奥出雲町で構成する鉄の道文化圏推進協議会で、ガイド育成や観光誘客に向けた魅力発信などに取り組んでおり、引き続き、日本遺産を生かした地域づくりに向け、官民を交えた取り組みを積極的に進めて参ります。

続いて、雲南市桜まつりの開催についてであります。
本年は今月21日から来月21日までを開催期間とし、メインイベントを4月1日、 2日の土日に開催いたします。雲南食堂など各種イベントを開催するほか、中高生が祭りを盛り上げる企画も予定されており、例年以上の賑わいを期待するところであります。

行政経営について

最後に、「行政経営」についてであります。
まず、教育委員会委員の人事に関する同意案件について述べます。
昨年12月議会での教育委員会委員定数条例の改正により、本年4月から教育委員の定数を1名増とし、新たに加茂町にお住まいの高木広明(たかきひろあき)さんを選任したく、同意をお願いするものであります。

続いて、公共施設等の適正化についてであります。
財政の健全化を進めるためには、公共施設全体に係る将来費用の縮減を図り、財政規模に見合った運用、サービスの確保を目指す必要があります。このため、平成29年度に外部有識者による審議会を設置し検討を行い、市民の皆様のご理解を得ながら進めて参ります。

続いて、平成29年度組織機構の見直しについてであります。
本年4月より、効率的な業務執行を図るため、「産業振興部」を廃止し、新たに「農林振興部」と「産業観光部」を設置いたします。この見直しに併せ、新たな課を設けるなど一部再編を行い、多様な行政課題に対応して参ります。

続いて、雲南市職員給与の減額措置の継続についてであります。
これまで、職員の協力を得ながら行っております給与減額措置について、平成29年度においても継続することといたしました。この減額措置で生じる財源は、引き続き地域経済の活性化につながる事業にあてることとしております。

続いて、合併算定替終了後の交付税算定についてであります。
かねてより総務省に要望しておりました地方交付税の合併算定替終了後の算定見直しについて、平成29年度分の見直し内容が示され、これまでの支所に要する経費等に加え、地域振興費・その他の教育費・都市計画費等において、全国で500億円程度復元されることとなりました。なお、雲南市の復元額については、本年7月の普通交付税の算定時に示されることとなります。

続いて、平成29年度一般会計当初予算、平成28年度3月補正予算についてであります。
まず、平成29年度一般会計当初予算は、冒頭述べた「地方創生」に向けた事業に加え、健康づくり拠点整備事業、三刀屋木次IC周辺地区都市再生整備計画事業、大東公園体育館耐震化事業等の普通建設事業費を計上したほか、平成27年度決算認定における市議会の提言内容や市債繰上償還の減額も踏まえ、前年度比0.4パーセント減となる280億98百万円で編成いたしました。
また、補正予算については、国の補正予算を活用し掛合総合センター・交流センター整備事業5億2百万円を計上し、通常分として、一般会計では、退職手当特別負担金7千5百万円、除雪総務管理事業6千5百万円などを追加計上し、特別会計等では、国民健康保険事業特別会計、後期高齢者医療事業特別会計、簡易水道事業特別会計、生活排水処理事業特別会計、土地区画整理事業特別会計、水道事業会計、および病院事業会計で、それぞれ事業内容の変更等に伴う予算を計上しています。

その外、議案として、承認事項2件、条例17件、一般事件5件、同意事項1件、報告事項1件を提出しておりますので、慎重にご審議いただき、可決賜りますようよろしくお願い申し上げます。

平成29年度の市政運営に臨む所信の一端を申し述べ、開会にあたってのご挨拶といたします。

平成29年3月1日

雲南市長 速水雄一


お問い合わせ先

政策企画部 政策推進課
〒699-1392
島根県雲南市木次町里方521-1
Tel 0854-40-1011
Fax 0854-40-1029
seisakusuishin@city.unnan.shimane.jp
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