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市長コラム

市長コラム(平成28年度)

市長コラム

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平成29年3月

安全協定の締結で原子力発電の安全性を徹底的に追求

2月10日(金)、島根原子力発電所(松江市鹿島町)の30キロ圏内に含まれる雲南市、出雲市、安来市と中国電力との間で原子力安全協定が締結されました。

これまで、3市が連携し3度にわたって中国電力に申し入れを行い、立地自治体と同等の協定締結を求めてきましたが、実現に至っていませんでした。
特に雲南市と安来市は安全協定を締結しておらず、このままの状態が続くことは市民の安全確保の責務が果たせないことから、この度の協定に至ったところです。
協定で重要なことは、島根原子力発電所で何か動きがあるときに周辺自治体の意見が直接言えること、そして、その意見に中国電力がしっかり対応することが盛り込まれていることです。
加えてこの協定が、出雲市が従来から結んでいた協定内容を強化したものであり、3市が結束して対応することができるものとなったことです。

しかし、この度の締結は、中国電力と立地自治体が交わしている協定と同等の内容とはなっていません。
福島の事故を見ても、立地自治体と周辺自治体との被害の境はないことから、立地自治体と同等の協定になるように、これまでにも増して3市が連携し、今後も引き続き中国電力に対し要請していかなければなりません。
なお、島根県と3市が取り交わしている『「島根県原子力発電所周辺地域住民の安全確保等に関する協定」に係わる覚書』については、引き続き維持していくことで島根県の理解を得ているところです。

協定書に調印する速水市長

平成29年2月

~万一に備え、相互応援協定~ 防災意識の高揚と消防団活動で災害に備え

1月8日(日曜)、新春を飾る雲南市消防出初式が、妹尾憲壽消防団長指揮下全消防団員が参加され、盛大に催されました。団員の皆様には、ふだん、生業の傍ら消防業務にかかわっていただいており、衷心より敬意を表し感謝いたします。

また、当日は、そうした永年の消防業務への貢献により、昨年叙勲ならびに各種表彰を受けられた方々に対し、ご披露ならびに雲南市からの表彰状の贈呈を行い、深く敬意を表しお慶び申し上げたところでございます。
受賞された皆様にはくれぐれも健康に留意され、今後とも雲南市消防団に対し大所高所からのご指導をいただきますようお願いしたいと存します。

また、昨年、出雲市で開催された第60回島根県消防操法大会には、大東方面隊、加茂方面隊、三刀屋方面隊が参加され、加茂方面隊が自動車ポンプの部で第5位に入賞、大東、三刀屋方面隊もふだんの練習の成果を発揮され、立派な操法を披露されました。こうした経験は、今後の消防団活動に必ずや大いなる糧となり、また出場された団員の皆様にとっても貴重な体験になることと確信します。

また、1月12日(木曜)に、雲南市と愛知県豊明市との間で、災害時等相互応援協定を締結しました。これが実現したのは、ホシザキ株式会社 代表取締役会長兼社長 坂本精志様、ホシザキ労働組合にお世話いただいたことによるものです。
危機管理は最大の行政課題であり、今後も自助努力としての市民の皆様の防災意識の高揚、消防団の予防活動や技術の練磨等に努めてまいりますが、共助としての他自治体との相互連携応援協定の締結はまことに意義あることと存じます。

祝辞を述べる速水市長

平成29年1月

「人と自然と歴史と食の幸」を活かし、市民力の結集で活気ある年に

昨年11月6日告示の雲南市長選挙で4期目の市政を担わせていただくことになりました。これまでの3期12年の軌跡を踏まえ、飛躍する雲南市をめざして粉骨砕身、努力する所存です。また、無投票当選でありましただけに、市民の皆様の声なき声に耳を傾け、これまでにも増して、鳥の目、虫の目、魚の目を持って邁進してまいります。

いよいよ新たな年を迎えました。今年の干支は酉、古来より酉年は商売繁盛につながる年と言われているようです。
そうした干支にあやかって、どうか今年が災害のない、活気のある年となりますことを期待したいと思います。
初夏には、映画「たたら侍」の全国放映、JR西日本の豪華列車「トワイライトエクスプレス瑞風(みずかぜ)」の運行と、雲南市へのたくさんの入りこみ客が想定されます。

また、雲南市・安来市・奥出雲町からなる「鉄の道文化圏推進協議会」から国へ申請した「出雲國(いずものくに)たたら風土記(ふどき)~鉄づくり千年が生んだ物語~」が、昨年4月、日本遺産に認定されました。このことを2市1町への多くの方々の来訪につなげていかなくてはなりません。
雲南市は、これまで「安全・安心なまちづくり」、「活力と賑わいのあるまちづくり」、「健康長寿・生涯現役が全うできるまちづくり」を課題に掲げ、雲南市ならではの地域資源である「食の幸、歴史の幸、人の幸、自然の幸」を活かしたまちづくりを進めてきました。

こうした取り組みは、これから期待される多くの観光客を魅了する受け皿創りでもあり、新しい年を迎え、今後さらなる取り組みが望まれます。

初登庁式であいさつをする速水市長

平成28年12月

チャレンジの連鎖でまちづくりの更なる飛躍を

雲南市がスタートして満12年が経ちました。この間、めざしたまちづくりのテーマの一つが「市民と行政の協働のまちづくり」です。
これまでのまちづくりを振り返る時、スタートから10年を基礎固めの期間とし、これからの10年を飛躍の期間とするまちづくりが進められなければなりません。そして、そうした飛躍が市民の皆さんに実感されつつ進められなければなりません。

今年の秋も市内6つの町で、地域を挙げてお祭りが催されましたが、すべての地域で地域自主組織がより一層連携して開催されました。このことは、今年から総合センターの事業管理課がなくなり、行政側の祭りへの関与が低下したことによるとの指摘もありますが、それ以上に地域意識の高まりがあればこそだと確信しています。

地域自主組織のふだんの活動は、主に元気な高齢者の方が主役ですが、どの催しでも若い方々の頑張り、市民の皆様挙げての取り組みを実感しました。

雲南市のまちづくりは、これからも子ども、若者、大人のチャレンジがうまく連鎖してこそ、持続可能であると確信しています。
そうした大人の皆様の頑張りの具体的活動である地域自主組織の取り組みが、昨年10月に総務大臣表彰を受賞、それに続き今年10月には、若者の頑張りである幸雲南塾の取り組みが第4回プラチナ大賞で大賞および総務大臣表彰を受賞しました。

こうしたチャレンジの総務大臣表彰の連続受賞はまちづくりの大いなる見える化でもあり、今後のまちづくりにしっかり活かされなければなりません。

第4回プラチナ大賞で大賞および総務大臣賞を受賞する速水市長

平成28年11月

女性の感性による男女共同参画社会の実現を

9月21日(水曜)、市内6町の女性34名出席の下、「雲南市の女性の集い」が設立され、出席させていただきました。規約の目的には、「雲南市を明るい住みよい街にするために、女性の地位向上、助成の意識改革をめざし、女性の感性による男女共同参画社会実現のための研修活動および実践活動を行う」とされています。そして、「雲南市に住むすべての女性が活動団体または個人で参加できる」とありますので、今後の参加者数が増えることを期待したいと思います。

設立にあたっては、「大東町の女性の集い」が中心となって進められたことから、会長には、「大東町の女性の集い」の白根三代子(しらねみよこ)会長が就任されました。「大東町の女性の集い」は、平成12年4月に設立され、「女性の豊かな感性と優しさでまちを明るくすること」をめざして活動されています。

毎年3月にその集いが開催され、私も雲南市誕生以来参加させてもらっていますが、そのにぎやかさにいつも圧倒されています。8月中旬、その集いの皆様を含む「雲南市女性協議会」から、雲南市全体の女性の集いの設立の相談を受け、すばらしい企画に賛同した後、すぐに設立されました。

雲南市では平成19年3月に雲南市男女共同参画計画を策定しましたが、そのときに掲げられたテーマが「気づいて築くうんなんプラン」です。
女性の皆様の感性、団結力、実行力による今回の「雲南市の女性の集い」の発足は、まさに「気づいて築く」の実践であること、またその実現の速さに万雷の拍手を贈るとともに、雲南市の幸せに大きな役割を果たされることを記念します。

「雲南市の女性の集い」であいさつする速水市長

平成28年10月

小農と消費者の絆を結び 暮らしの中から支える地域

先月号で「小農学会」についてふれました。そこでの小農とは、暮らしを目的として営まれている農業を意味し、日本の農業は99%小農であり、全国津々浦々の農山漁村の土台を支えている、とされています。そして、「小農学会」代表の山やま下した惣そう一いち氏は、強い農業が生き残るのではなく、生き残った農業が強いと述べておられます。

雲南市の農地は約5千ヘクタール、その中の約950ヘクタールが不耕作地です。そしてその中の900ヘクタールはもう農地に帰すことができない程荒れています。

地方創生の目指すところは、地方が元気を取り戻して日本全体を元気にすることにあります。そのためには農地を、そして日本の7割を占める森林もこれ以上荒廃させてはなりませんし、雲南市もしかりです。

先般、大東町の箱淵自治会で、集落営農法人「結いの郷」が発足しました。会員6人、ほ場面積2ヘクタールの小さな組織です。発足の目的は、生活を守るため地域を守るためであり、まさに小農の実践です。
そして、日本の農業の99%が小農とすれば、雲南市の農業は、ほ場面積の大小にかかわらず、小農です。

私たちの周りの小農従事者は、集落営農組織を含め圧倒的に兼業農家が多い状況ですが、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)によるグローバル化が進むとなれば、小農が暮らしを営む中で支えてきた地域が衰退することは容易に想像されます。

こうした中で、生活を守り地域を守る小農すなわち雲南市の農業を守るためには、小農従事者と消費者双方の顔の見える化、両者が一体となった絆の構築がこれまでにも増して求められます。

農事組合法人「結いの郷」創立記念祝賀会の様子

平成28年9月

小農の道を守ることは日本の農業を守ること

参議院選挙後、日本は環太平洋連携協定(TPP)にいよいよ積極的に取り組みつつあります。
これまでもTPP実効後の農業の国際化に対抗するため、農業の大規模化、企業化をめざして農地中間管理機構による農地集積が促進され、平成30年度からは米の生産調整が廃止される予定です。

一方、国連食糧農業機関(FAO)によると、世界中の農家の9割が家族経営であり、金額ベースで世界の食糧の8割以上を賄っているとしています。
こうした世界の農業事情から、企業が国境をまたぐグローバル経済に農の世界が押し潰されないように、国連は2014年を国際家族農業年と定めました。

アメリカでは、遺伝子組み換え作物(GMO)を認めています。日本では今のところGMOの表示を義務付け、TPP後も「変更はない」としています。
しかし、GMO農業の盛んな米国の企業が、非関税障壁として損害賠償の訴訟を起こせる条項が組み込まれていることから、先々の保証が懸念されます。

昨年11月、福岡市で発足した「小農学会」は、「そこに住み、家族と暮らしていくために営むのが小農」とされています。持続的な小農の道が守れるかどうかは、日本の農業が守れるかどうかと同義と思います。

プレミアムつや姫 たたら焔米(ほむらまい)の記者会見の様子

平成28年8月

大規模災害時の「逃げ遅れゼロ」、「社会経済被害の最小化」を

今年は空梅雨とも言われていますが、油断は禁物、いつゲリラ豪雨に見舞われるかもしれません。
雲南市では平成18年7月の大雨による災害がありましたが、この時期、昨年の鬼怒川決壊など毎年のように全国的に大きな災害が起きています。

こうした状況下、国は斐伊川と江の川水系で「千年に一度」の大雨が降った場合の「浸水想定区域図」を公表しました。
3年前に公表した「150年に1度」の場合に比べ、被害世帯数、人口が2倍になっています。
この発表に合わせ、7月初め、国が開催した「第2回斐伊川水系大規模氾濫時の減災対策協議会」で「斐伊川流域での減災への取り組み方針」が示されました。

この方針では、斐伊川治水3点セットの内、残る大橋川拡幅事業の推進を図り、大規模水害に対しハード・ソフト対策を推進し、「逃げ遅れゼロ」、「社会経済被害の最小化」を目指す、とされています。
「津波てんでんこ」は、東日本大震災による津波の際に流布された言い伝えですが、家族や集落の全滅を防ぐために、「一人でも高台に走って逃げろ」との意味です。

千年に一度の大災害があったとしても、逃げ遅れることのない避難計画が必要です。

平成18年7月の大雨による被害の様子

平成28年7月

世界に誇る「たたら文化」を世界遺産に

先月号で、たたら文化遺産が平成28年度の日本遺産に認されたことを報告しました。その認定記念事業として、5月29日(日曜)、加茂文化ホール ラメールで「鉄のまほろばシンポジウム」が開催されました。

3人の講師の方々による基調講演、引き続いての意見交換と、たいへん有意義なシンポジウムであったと思います。
シンポジウムでは、砂鉄と木炭から鉄をつくる「たたら製鉄」は、日本古来の鉄づくりであり世界唯一、この地で継承されていることが指摘されました。

また、原料となる砂鉄を得るために切り崩した山が棚田に変わり、米が、酒がつくられてきたこと、木炭をつくるために木を伐採し、そのあとにまた木を植え、森林資源を循環的に利活用してきたことなど、たたら製鉄が地域経済の発展、循環型社会の構築に大きな役割を担ってきたことが、熱く語られました。

この地域ならではの世界に誇る「たたら文化」を、今に活かし未来につなげていくために、日本遺産にとどまらず、世界遺産をめざしましょう。

鉄のまほろばシンポジウムであいさつする速水市長

平成28年6月

~たたら文化遺産 日本遺産認定~ “待ったなし” お客様に満足いただける おもてなしを

この度、たたら文化遺産が、平成28年度の日本遺産の認定を受けました。
この地には、平成の大合併前から、「鉄の道文化圏推進協議会」が設置されていましたが、合併後は雲南市、安来市、奥出雲町の2市1町で構成しています。

この度の認定は、協議会から国へ申請した「出雲国たたら風土記~鉄づくり千年が生んだ物語~」が、地域の歴史的魅力や特色を通して、日本の文化・伝統を伝える日本遺産にかなう価値があるとして、認定されたものです。
このことは、雲南市発足以来取り組んできた「生命と神話が息づく新しい日本のふるさとづくり」に関わる「たたらや鉄」のすごさ、大切さの証明でもあり、雲南市にとってこの上なくうれしい慶びであります。

また来年は、映画「たたら侍」の公開、JR西日本の超豪華列車トワイライトエクスプレス「瑞風(みずかぜ)」の運行と、「たたら」の魅力があればこその事業が予定されています。
期待される多くの観光客に満足いただけるおもてなしは、待ったなしです。

日本遺産認定セレモニーで握手を交わす勝田康則(かったやすのり)奥出雲町長(左)、速水市長、近藤宏樹(こんどうひろき)安来市長(右)

平成28年5月

「中国やまなみ街道」を平成のシルクロードに

今年の雲南市桜まつりは、3月21日(月曜)から4月21日(木曜)まで開催されました。今年は、桜の開花が例年より幾分早く、4月2日(土曜)、3日(日曜)には、特に斐伊川、三刀屋川沿いの桜は満開となり、天候にも恵まれて両日とも近来にないたいへんな賑わいでした。中国横断自動車道尾道松江線「中国やまなみ街道」の全線開通効果がその大いなる役割を担っていると推測され、近畿、山陽、四国からたいへん多くの方がおみえになりました。

これに先立って、3月23日(水曜)松江市で第3回島根観光推進会議が開催され、県内の観光振興やインバウンド対策について、県内全域にまたがる広域観光の重要性が提言されました。

具体的には、隠岐、出雲、石見が一体となって島根特有の地域資源を売り込むこと、また、地方への外国人観光客が伸びている実態とその理由を把握すること等が話し合われました。

「中国やまなみ街道」は島根県の広域的魅力を伝える大切なルートであるのはもちろんですが、九州、四国、山陽、山陰、境港から大陸へと繋げる平成のシルクロードにしなければなりません。

斐伊川堤防桜並木での速水市長

平成28年4月

心に雲南市を抱きつつ果敢にチャレンジを!

市内には3つの県立高校があります。今年は大東高校の卒業式に出席しました。毎年すべての卒業式には出席できませんが、都度、交わされる送辞、答辞の言葉には満ち溢れた高校生活の充実さが込められ、出席できた喜びを感じています。

卒業生の皆さんはこれから就職、進学への道を歩まれますが、定めた目標に向かって果敢にチャレンジされることを期待して万雷の拍手を送りながら祝辞を述べました。そして、市外に就職、進学してもいつか必ず雲南市に帰り活躍いただきたいことも述べました。
雲南市が誕生して12年目の平成28年は、人口の社会増を目指す事業を進めようとしています。そのためには若い世代の転出を抑え、転入を促す対策が必要です。

今、雲南市にはUIターンの方が多くなりつつあり、木次の町中には三日市ラボという改修した民家を拠点として起業している方々がいます。訪問看護を始めた3人の女性グループ組織訪問看護ステーション「コミケア」も誕生しました。よい意味で言われる「よそ者・若者・ばか者」に触発され活躍している市内の若い皆さん方も出始めています。

そういったチャレンジが取り組みやすい魅力あるまちづくりをめざしてまいります。

うんなん若者会議で大東高校生らの企画を講評する速水市長


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