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雲南病院だより

市報うんなん2013年8月号

 
 
雲南病院だより
◆お薬について
 雲南市立病院 薬剤科
薬は正しい使い方をすることで、その効果を発揮します。ここでは薬剤師より、薬について注意しなければならないこと、知っておいていただきたいことを説明します。
 
「おくすり手帳」の活用
おくすり手帳の写真◎受診の時には服用中の薬を伝える 
他の病院にかかって薬を服用している場合は、その薬の名前を教えて下さい。
おくすり手帳か、お薬そのものをご持参下さい。両方だと尚良いです。特におくすり手帳は、
今までの薬の履歴が一目で分かる薬剤師にとってはありがたい手帳です。
医療機関ごとに「おくすり手帳」を分けている方を見かけますが、医療機関が違っても時系列に服用している薬を記録していくものが「おくすり手帳」ですので一冊にまとめて下さい。
また処方薬だけでなく市販の薬や漢方薬、服用中の健康食品も教えて下さい。
「おくすり手帳」は薬剤師のためのものではなく、貴方自身のものです。市販の薬、健康食品などいつ買ったか等ご自身で記入されても構いません。
◎アレルギーや副作用の経験がある 

過去に薬によってアレルギー症状や副作用が出たことがある人は、薬の名前と症状を教えて下さい。「おくすり手帳」にも記入欄がありますので忘れないよう記入をお勧めします。
 
 ●緊急時に備える

◎自然災害 
東日本大震災後、救援物資として薬が届けられましたが、自分の服用している薬の名前を知らない人が多くいました。病院・薬局も被災しており電源もなく、薬の確認が出来ませんでした。このような緊急時は「おくすり手帳」が有効です。ただ「おくすり手帳」を持ち歩く人は少ないですし、自宅が無事であれば取りに帰ることも出来ますが、東日本大震災の場合は津波で家ごと流されました。
この場合の対策として「薬の説明書」や「おくすり手帳」の記載を携帯電話の写真に撮っておくことをお勧めします。最近では高齢の方も普通に携帯電話を持ち歩いていらっしゃいますし簡単です。薬が替った場合はこまめに撮り直すのを忘れないで下さい。家族の携帯電話にメールして保存しておくのも安心です。
◎原発事故 
雲南市は島根原発から三十キロ圏域です。

事故の規模によっては四十歳未満の方(妊婦は四十歳以上でも胎児の為に)は安定ヨウ素剤の内服が指示される場合があります。ただ「ヨウ素過敏症」「造影剤過敏症」の方は服用しないこととなっていますので、事前に自分の体質を知っておきましょう。

 
 ●もっと薬のことを知る
◎薬を受け取る時
薬を受け取る時には薬剤師から薬についての説明を受けることが原則です。薬について分からないこと、不安なこと、もっと詳しく知りたい時は遠慮せずに相談して下さい。
◎医療出前講座
雲南市立病院では薬剤師が地域の皆さまのもとへ出向き、薬の疑問にお答えする出前講座を実施しています。昨年度は二十カ所以上にお邪魔しました。
私たち薬剤師と直に話をしたい皆さまのお申し込みをお待ちしています。
◎製薬会社や公的機関のWebサイト
「薬の説明書」「おくすり手帳」には製品名・製薬会社名が記されているので、直接製薬会社に問い合わせる方法もあります。
薬自体にも記号が刻印されているのでそれを元に調べることも可能です。
また、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)など公的機関のWebサイトでも薬に関する情報が公開されています。

専門家を対象とした医薬品添付文書も見ることが出来ますが、専門用語で解説されていますので分からない点は薬剤師にお尋ね下さい。
 
 ●薬を保管・整理する
◎薬の保管
薬は」「高温」「湿気が嫌いです。特に粉薬は固まったり変色したりすることがありますので、乾燥剤と共に缶などに入れ、涼しい所で保管しましょう。
◎薬を捨てる
病院で処方された薬は貴方だけのもの。症状が同じだからといって絶対他人にあげないで下さい。
風邪薬なども飲み残しを大切に取っておいても、次回に服用して良いかは医師・薬剤師の判断が必要です。
また薬を有効に使用期限まで使えるのは未開封の状態で正しく保管された場合です古くなった薬は思い切って捨てましょう。
捨て方が分からなかったら薬剤師にご相談下さい。
 
◆膝の痛みで困っていませんか?
 雲南市立病院 理学療法士 湯村 司
膝の痛みの原因の多くは、膝の変形により衝撃のクッションの役目をする関節軟骨がすり減り傷むことで関節に炎症が生じ痛みが発生します。これを変形性膝関節症と言います。今回はこの変形性膝関節症について説明します。
変形性膝関節症になりやすい人!

次の項目に多く当てはまる方は変形性膝関節症になりやすいため注意が必要です。
・五十歳以上の方
・女性の方
・肥満の方
・O脚(足と足をくっつけて立っても膝と膝がくっつかない)の方
・過去にスポーツや仕事で膝を酷使してきた方
・過去に膝の半月板や靱帯を傷めたことのある方
体重の増加はあなどれない!

体重が少し増えただけでも、歩く時にかかる膝への負担は増えた体重の約3倍と言われています。例えば、3㎏太っただけでも膝には9㎏の負担増加!また、体重が増えると運動をするのが面倒になり、さらに体重の増加が進み、膝の痛みが悪化するといった悪循環を生みだします。
変形性膝関節症ってどんな症状?

変形性膝関節症になると次のような症状が起こります。
・朝起きた時や歩き始めの膝のこわばり
・膝を動かした時の膝の痛み
・膝の曲がりにくさ
・曲げた時に音がする
・水が溜まる
自分で出来る治療・予防法は?
一番簡単にできるものを紹介します。

動きのイラスト1、まず、いすに座る
2、片方の膝をゆっくり伸ばしながらまっすぐ上げる。
3、伸ばしたまま数秒止める。
4、ゆっくり戻す。
5、反対の足も行う。

ここがポイント!
☆膝は出来るだけ伸ばす
☆つま先はしっかり天井の方へ向ける
☆朝晩十回ずつ行いましょう。毎日続けることが大切です。

この他にも、膝の曲げ伸ばし(お風呂などでやるのが効果的)や、プールの中での歩行(膝への負担が少なく、水の抵抗もあり筋力の強化や脂肪の燃焼に効果的!)なども併せて行うとなお良いです。
注意点

この体操は痛みが強くなる場合はやめましょう。また、一か月続けても症状に改善がみられない場合や安静にしていても痛みがある場合、腫れがある場合、膝の曲がりにくさが強く日常生活に支障をきたしている場合はお近くのお医者さんに相談して下さい。
 
◆平成25年度 雲南市立病院職員採用試験受験案内
平成26年4月1日採用予定の職員採用試験を行います。受験希望の方は受付期間内に申込書を提出してください。詳細は雲南市立病院ホームページ(http://unnan-hp.jp)をご覧ください。
[1]試験区分、採用予定人数及び受験資格
 試験区分 採用予定人数   受験資格
 看護師 若干名   昭和54年4月2日以降に生まれた人で、看護師の免許
を有する人(免許取得見込の方含む。)
 助産師  昭和54年4月2日以降に生まれた人で、助産師の免許
を有する人(免許取得見込の方含む。)
[2]受付期間
平成25年8月1日(木~平成25年8月15日(金曜)

●受付時間は、土・日・祝日を除く午前9時00分から午後4時00分まで。
●郵送の場合は、平成25年8月16日(金曜)までに到着したものを受付ます。
[3]試験日時及び試験会場
 試験日時  平成25年8月23日(金曜)
●受付:13時30分から13時45分、●試験時間:14時から
 試験会場  雲南市立病院(雲南市大東町飯田96番地1)
※職員採用試験を通じて収集した受験者の個人情報は、職員採用試験及び職員として採用された後の人事管理に係る事務に利用することを目的とし、それ以外の目的のために使用することはありません。

<問い合わせ先>

699-1221島根県雲南市大東町飯田96番地1
雲南市立病院 事務部総務課
TEL:0854-43-2441(直通)
 
◆第8回雲南市の地域医療を考えるシンポジウム開催 
雲南地域医療を考える会主催の標記シンポジウムが、6月29日木次経済文化会館チェリヴァホールにおいて開催され、当院からはパネリストとして森脇(もりわき)義弘(よしひろ)診療局次長とボランティアの会の中井(なかい)美佐子(みさこ)さんが加しました。今回のシンポジウムは地域医療魅力とそこに住む住民がどのように地域の医療を守っていくか考えていくことを目的に開催されました。

第1部の基調講演では、一般社団法人しまね地域医療支援センターの吉川(よしかわ)敏彦(としひこ)事務局長より「若手医師の県内定着に向けて~オールしまねでの取り組み~」と題して、4月に一般社団法人として新たにスタートしたしまね地域医療支援センター」の概要や事業内容、今後の方向性などについて話していただきまた。支援センターの役割については、一人でも多くの医師に県内で研修・勤務をしてもらうことであり、そのために島根県に軸足を置きながら安心してキャリアを伸ばすことが出来るような環境を作ること、島根県が魅力的な地域であることを発信していくことが、センターの仕事であると述べられましたまた今後の地域医療については、医療機関がそれぞれ専門医を育ていくのは難しいため、各病院・診療所が連携し、役割分担をしていく事が必要と示されました。地域住民については、医療機関と同じ目線になり、医療従事者への感謝の気持ちを伝えていくことが大切であり、地元出身の学生についても入学前から継続的に交流を図り思いを伝えていくことが魅力ある地域づくりに繋がっていくという提言をいただきました。


第2部のパネルディスカッションにおいては、地域医療に魅力を感じ熱意を持って取り組んでいる医療従事者の方々が中心に参加され、地域医療の実情や今後の方向性などについて意見交換が行われました。その中で、当院から参加した森脇診療局次長は、「地域の皆さまと手をとり合って」という言葉を示し、地域医療とは地域の住民や病院、行政、患者さま、その他すべての方々が共に築いていく社会生活に不可欠なシステムであり、地域医療の魅力とはそこに参加できているという実感であると思うと述べました。

回のシンポジウムでは、昨年に引き続き雲南圏域の病院や各種団体のブースが設けられました。当院も地域医療人育成センターや出前講座、ボランティアの会の紹介を行い、来場された方に活動内容について説明を行いました。

当日は約180人の方々が来場され、将来医療職を目指す高校生からも意見が出され、これから地域の医療をどのように守っていくかを考える上で、貴重なシンポジウムとなりました。
 パネルディスカッションの様子の写真
パネルディスカッションの様子
病院の展示ブースの写真 
病院の展示ブース
 
 
 院内サロン ふれ愛
8月・9月の開設日:8月9日(金曜)・23日(金曜)、9月13日(金曜)・27日(金曜)
時間:午後1時30分から3時30分
場所:雲南市立病院 南棟2階ドック・検診室

お気軽に、お立ち寄りください。 
問い合わせ先: 雲南市立病院 健康管理センター 保健推進課 電話0854-43-360
 
 
 
 

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