ここから本文です。

ここから本文です。

雲南病院だより

市報うんなん2014年3月号

 
 
雲南病院だより
緩和ケアチームの紹介
当院に緩和ケアチームができてちょうど2年が経過しようとしています。その間、多職種(医師、看護師、薬剤師、管理栄養士など病院に勤務するあらゆる職種の者をさします)で事例検討を重ね、緩和ケアを希望された患者さま家族さまをサポートしてきました。
緩和ケア(最近よく耳にするようになりました)とは何でしょう?少し前までは、がんの終末期に対する治療のことをさしていましたが、現在では、「生命を脅かす病気に
(かか)っている患者さま家族さまに対して、病気の早期から、『身体的苦痛』『精神的苦痛』『社会的苦痛』『魂的苦痛』を克服できるよう支援し、生活の質(QOL)を改善していく」治療のことをさします。がんに(かか)れば色々な苦痛や悩みに直面します。それは、痛みや抗がん剤治療の苦痛、いらいら感や将来の心配、仕事や治療費の問題、あるいは、死の恐怖や人生の価値観など様々です。緩和ケアチームはこれらの問題に対して、各々の職種の専門性を活かし、より良い対処方法を提案させていただきます。
また先ごろ、島根大学医学部附属病院 緩和ケア認定看護師今岡(いまおか)恵美(えみ)さんに講演いただきました。その中で、患者さまの希望を聞き、支えてあげることの重要性をお話されました。“小さな希望から大きな希望まで優先順位をつけ、患者さまの具体的な行動を支援していく”ことは非常に有効であり、早速実践していきたいと決意いたしました。
今後も、雲南圏域の医療機関や介護保険施設に従事する者が等しく緩和ケアの基本的知識を取得できるように、研修会を設けたいと思っております。そして、少しでも市民の皆さまの支援ができますよう努力していきたいと考えております。
今岡恵美さんによる講演の写真
今岡恵美さんによる講演
今岡さんと緩和ケアチームの集合写真
今岡さん(前列中央)と緩和ケアチームの集合写真
 
音楽療法士さんが来てくれました!
1月29日に、ふれあい病棟(介護療養型医療施設)に音楽療法士の金築(かねつき)朋子(ともこ)さんが来てくださいました。
心に響く歌と演奏、病棟の皆さんで一緒に歌ったり、鳴子を鳴らしたり、とても楽しいひと時でした。患者さんの笑顔がとても輝いていて、音楽療法の素晴らしさを感じる良い機会となりました。この日は病棟のお誕生会も開催。誕生月の患者さんには心温まる良いプレゼントとなったことでしょう。

金築さんは昨年秋の『うんなん医療体験ツアー』(地域医療に興味のある県内外の医療従事者や学生が雲南での暮らしや雲南市立病院を体験するツアー)の参加者の一人で、今回東京からの帰省に合わせて来ていただきました。2月と3月にも来ていただく予定となっています。
金築さんによる音楽療法の様子の写真
金築さんによる音楽療法
 
阿用小学校地域医療学習発表会
2月5日に雲南市立阿用小学校の地域医療学習発表会へ出掛けました。昨年地域医療学習の授業を行った5人の講師(大谷院長、梶谷看護師、勝部地域医療支援コーディネーター、ボランティアの会の矢壁事務局長、雲南市の徳島保健師)が、6年生14人の発表を聞かせてもらいました。
子どもたちは2人1組になり、それぞれのテーマを決めて、授業で学んだことをポスターにまとめ、発表してくれました。医療の歴史や現状、医療従事者(医師・看護師・保健師)や病院ボランティアについて学習したことを、緊張しながらもしっかりと話す姿はとても頼もしく感じました。
発表が終わると、講師5人と視察に訪れていたしまね地域医療支援センターの岸主任が感想を述べ、最後に記念撮影をしました。
この地域医療学習は、子どもたちがその地域の医療について学ぶ素晴らしい機会であり、今後の雲南地域の医療を守るうえでも、ぜひ継続していただきたい授業です。

6年生が作ってくれた地域医療学習のポスターは今後雲南市立病院に展示する予定です。
発表会終了後の記念写真
発表会終了後の記念写真
発表する子どもたちの写真
発表する子どもたち
 
雲南市立病院奨学生募集について
◆奨学金制度の目的は
看護師及び助産師を志す人に奨学資金を貸与し、修学を容易にすることにより、安定的な看護職の養成を図ることを目的としています。
◆貸与することができる人は
高等学校を卒業し看護大学、助産師学校、看護短期大学、看護学院(以下「看護学校」という。)に入学が決定した人及び、看護学校に在学中の人。
◆奨学資金の額は
奨学資金の額は、月額5万円とします。
◆貸与期間は
奨学資金の貸与期間は、看護学校に在学する期間とします。
◆貸与人数は
貸与人数は、各学年3人までとします。
◆奨学資金の申請は
奨学資金の貸与を希望する方は、雲南市立病院看護師等奨学資金貸与申請書を、3月14日(金曜)までに総務課へ提出してください。
(ホームページにも掲載しています。)
◆貸与の決定は
貸与については、申請者の審査及び面接を行った上で決定します。
◆返還の免除は
看護学校を卒業後、看護師及び助産師として、雲南市立病院に継続して6年間勤務した人。


奨学金制度についての詳しい内容は下記まで問い合わせください。
雲南市立病院総務課
電話:0854-43-2441
 
医療出前講座開催報告
≪1月19日・20日【保健師】≫
1月19日と20日の2日間、大東町内2カ所に保健師が出かけ、健康に関する出前講座を行ないました。
19日の飯田地区(柿坂自治会)では、約40人の女性を対象に、渡部保健師が、「肥満と生活習慣病の関係について」、「肥満予防・改善について」、当院の健診結果状況を交えたり、実際に自分のBMI(体格指数)や1日必要摂取エネルギー量を計算したり、またクイズゲームを取り入れながら話をしました。多くの方が健康に関心を持ち、日頃から気を付けている様子でした。新年に改めて、「今年は健康のために何をするのか」を考えて頂く機会となれば幸いです。最後にがん検診の重要性についても触れ、がん検診の予約も受付けました。

20日は佐世地区福祉懇談会(上佐世地区・宮下公民館)に出かけました。「健康生活へのアドバイス」をテーマに、松浦保健師からメタボリックシンドロームとはどんなことか、放置するとどうなるのか、どうしたら防ぐことができるのかについて、資料に沿って話しました。36人が参加されて熱心に聞かれ、いろいろな質問が飛びだしました。中には自主的に健康に関する情報を勉強され実践されている方がおられ、健診の血圧の判定について、運動の効果や方法について等、話題が広がりました。出席された方々が、どんなことに関心を持っておられるかを知る機会になりましたし、こんな情報もある、と逆に教えていただきました。
 
≪1月22日【理学療法士】≫
1月22日は佐世地区福祉懇談会(西阿用地区・西阿用集会所)に吉岡理学療法士が出かけました。「腰痛と膝痛の予防について」と題して、腰痛と膝痛についての基礎知識、痛みが発生する原因、痛みを放っておくと悪循環に陥ってしまうことなどを話しました。その後日常生活上でのチェックポイントを確認し、参加された36人の皆さんは、それぞれに現在の自分の膝の状況をチェックしました。最後に症状(重度・中度・軽度)ごとの対処方法を説明し、予防するための運動と日常生活上で注意することを再確認しました。
高齢者の増加により、膝や腰に痛みを持つ方も増えてきています。予防運動によって、痛みの「悪い循環を断ち切って良い循環をつくる!」ことが大切であると、参加された皆さんに認識してもらえ、有意義な出前講座となりました。
吉岡理学療法士による出前講座の写真
吉岡理学療法士による出前講座
 
≪1月23日【臨床検査技師】≫
1月23日は佐世地区福祉懇談会(下佐世地区・潤谷公会所)に岩間臨床検査技師が出かけました。岩間臨床検査技師は当院の感染防止委員会事務局であり、冬場に流行する「ノロウイルス」や「インフルエンザ」などの感染症について話をしました。感染症の原因、感染経路などの説明を行った後、感染予防対策として「手洗いの励行」「マスクの着用」「ワクチン接種」が有効であり実践してもらうよう呼び掛けました。全国的に話題となっている「ノロウイルス」については、ペットボトルを使ったノロウイルスに効く消毒液の作り方を説明しました。
下佐世地区では48人の方が参加され、この時期に流行する感染症の話だっただけに、皆さん熱心に聞き入っておられました。
岩間臨床検査技師による出前講座の写真
岩間臨床検査技師による出前講座
 
今後も地域の方々の健康に役立てられるように、要望に合わせて出前講座を行なっていきますので、お気軽にお申し込みください。
【問い合わせ・申込み先】
雲南市立病院総務課総務係
電話:0854-43-2441

ホームページ:http://unnan-hp.jp
 
「地域医療を守り、育てる住民活動全国シンポジウム」
2月1日~1日に栃木県下野市の自治医科大学で開催された「地域医療を守り・育てる住民活動シンポジウム」に、当院より1人、「がんばれ雲南病院市民の会」より3人が参加しました。このシンポジウムは地域医療について、住民活動に携わっている方々、行政職員、病院関係者、地域医療に関心のある一般の方々が一堂に会し、課題や取り組みについて意見交換を行うものです。
今回のシンポジウムでは、初日に岩手県の「千厩(せんまや)病院を守り隊~朝顔のたね~」より事例発表が行なわれた後、グループワーク、交流会と続き全国各地の取組状況について、発表や意見交換を行いました。2日目には前日のグループワークの発表を行い、地域医療の課題と対策方法について情報共有しました。

事例発表では、病院へ出掛けて医師にランチを作ったり、寸劇により診療時間内の受診や健康づくりの重要性を訴えるなど、住民の方々が地域医療を守るために懸命に取り組んでおられることに感心させられました。
また、このシンポジウムには島根県内より11人の参加(全体では78人の参加)があり、島根県での地域医療への関心の高さも強く感じました。
シンポジウムに参加された皆さんの写真
シンポジウムに参加された皆さん
シンポジウムの様子の写真
シンポジウムの様子
 
◆展示コーナーのご紹介
展示コーナーの写真 展示コーナーの写真 展示コーナーの写真
「梨の紅葉」
濱村久子さん
「浄瑠璃寺」
藤原陽子さん
「ラベンダー畑」
山本美洋栄さん
     
展示コーナーの写真 展示コーナーの写真 展示コーナーの写真
「立久恵秋景」
濱村久子さん
「水車小屋」
藤原洋子さん
「早春の山」
山本美洋栄さん
展示者:古典技法研究会
 
◆院内サロン ふれ愛
3月・4月の開催日:3月14日(金曜)・28日(金曜)、4月11日(金曜)・25日(金曜)
時間:午後1時30分から3時30分
場所:雲南市立病院 南棟2階ドック・検診室

お気軽に、お越しください。 
問い合わせ先:雲南市立病院、健康管理センター保健推進課:電話0854-43-3602
 
 
 
 
 

もしもに備えて

防災情報

急病時の医療機関