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雲南病院だより

市報うんなん2013年1月号

 
雲南病院だより
新年のご挨拶
病院事業管理者 松井 譲


病院事業管理者 松井 譲
 新年あけましておめでとうございます。
 皆様方には、ご家族お揃いで新年をお迎えになられた事と、お慶び申し上げます。
 さて、本年は当院の大きな課題であります新棟建設に向けての重要な年であります。昨年、市政懇談会やパブリックコメントなどにおきまして、市民の皆様から多数のご意見を頂戴いたしました。待ち時間について、医師確保についてなどの病院の取組むべき課題をいただく一方で、病院建設につきましては、待望、応援するご意見を多数いただきましたこと、この十数年、老朽化した建物を早く何とかしたい、時代に適応した療養環境を患者様に提供したい立場にある者として、大変ありがたく感謝申し上げます。いただきましたご意見を参考に、また病院建設検討委員会でのご提言を基に病院建設基本構想を策定いたしました。この基本構想にもとづいて、本年より基本設計を行い、平成27年度着工、平成28年度には新棟が完成できるよう進めて参りたく、一層のご支援とご理解を賜りますようお願い申し上げます。
 地域医療は依然として厳しい状況ではありますが、24年度におきましては6月に皮膚科の常勤体制が、10月には眼科の常勤体制が、12月より週一回(木曜日)ではありますがリウマチ・膠原病の専門外来の体制が図れました。まだ医師の充足する状況ではありませんが市民のみなさまの健康を守るため、職員一同更なる努力をして参りますので、一層のご支援をお願い申し上げまして、新年のごあいさつといたします。
 
市立病院院長 大谷 順



市立病院院長 大谷 順
 
 新年明けましておめでとうございます。本年が市民の皆様にとって佳い一年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。当院は市立化をしてからこの4月で2年が経過致しますが、この間、病院の経営業績はほぼ予定通りの推移でございます。偏に市民の皆様のお力添えの賜と、心より御礼を申し上げます。
 さて、地域医療の危機が叫ばれてから、もう随分年月が経ちました。当院を含めた雲南二次医療圏もその渦中に入り、なかなか脱することができません。「明けない夜はない」などと自分を励ましつつ努力をしておりますが、まだまだ努力が足らないようです。新年を迎えるにあたり、地域医療の将来にとって希望のもてるお話をしてみたいと思います。前段で悲観的なことを述べましたが、地域医療を取り巻く環境は数年前に比べると、確実に良くなっているのも事実です。地域医療には三つの壁があると言われますが、その三つの壁を私たちは乗り越えつつあるかも知れないのです。三つの壁とは「物理的な壁」、「心の壁」、「制度の壁」です。「物理的な壁」は、中山間地故の医療機関へのアクセスの悪さです。とくに一刻を争う急病者にとって大きな障壁でしたが、ご存じのドクターヘリ事業により大幅に改善されました。また、「心の壁」は住民側と医療者側間の齟齬であります。住民側からは「医師の診療態度が悪い」「治療内容に不満」といった怨嗟の声を聞きく一方で、医療側からは「コンビニ受診」や「モンスター患者」という言葉が囁かれ、これは相互理解の不十分さも一因かと思われますが、これに対して、当地域では早くから住民の皆様が病院の実情をご理解頂いて、講演会やシンポジウム等様々な支援活動を行って頂いております。そのため、他所に比べて相互理解は進んでいるのではないかと思います。実際、県内他地域からも当地域での支援活動の視察に来られ、高い評価を受けております。わが雲南の誇るべき地域性であると感謝致しております。そして最後が「制度の壁」です。平成17年の「卒後臨床研修制度」で地域から医師が、また平成19年の診療報酬改定による「患者対看護師配置基準7対1」の設定により地域から看護師が減っていき、もはや自助努力だけでは太刀打ち出来ないところにまで来てしまっている感があります。
 幸い当県では、県庁医療対策課のご尽力で、医師・看護師確保にもわずかながら光が見えて参りました。とくに医師については平成18年度からの地域枠推薦制度により当雲南地域から島根大学医学部に入学した医学生が今後毎年のように卒業して参ります。今後医師不足へのカンフル剤となることが期待される一方、残念ながら
この推薦制度に強力な拘束力がないため、卒後彼らが当地域での勤務を選ぶかどうかは、病院を含めた地域の「アピール力」が決め手になると思っています。この様に不利な制度下や地理条件等に置かれながらも、状況は少しずつ改善してきております。地域医療がこれからの地域を支えていく大きな柱であることに疑う余地はありあません。私たち病院職員は、その気持ちを胸に地域医療を守り、育てて参ります。良質な医療を提供するのはもちろんですが、新病院建設に向け、また将来を担う医療職確保に向けて本年も奮励努力をして参る所存でございますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。 
 
雲南市立病院建設検討委員会報告
 平成24年度に雲南市立病院建設基本構想を策定するにあたり、外部有識者の方からご意見・ご提言をいただくため、医療・介護の関係者、行政関係者、住民代表ら十名で構成いたします雲南市立病院建設検討委員会を設置しました。
 初会合を5月31日に開催し、松井譲病院事業管理者より、委員の皆様へ委嘱状を交付し、委員会の委員長に島根大学医学部の熊倉俊一教授、副委員長に雲南医師会の西村昌幸会長が委員の互選により選任されました。
熊倉 俊一 島根大学医学部教授 主催者を代表して、松井管理者は、冒頭、委員会の委員をお引き受けいただいたことにお礼を申し上げ、病院改築に至った経緯を説明し、いち早く新棟を建築し、時代に即した療養環境を患者様へ提供し、地域に役立つ病院づくりを目指すことを述べました。
 県代表挨拶として、中川正久島根県参与・病院事業管理者は、今後とも県として全面的な協力・応援をすること、また、雲南圏域の中核病院として、その役割を担い地域医療が確保されていることに感謝するとともに、自治体病院は、行政と一体なり運営をすることが基本であると述べられました。
 委員長就任の挨拶として、熊倉俊一島根大学医学部教授は、昨今の地域の医療機関を取り巻く情勢は厳しい状況にあるが、地域住民の安心で、すこやかな福祉社会を実現するためには、課題解決に向けて迅速に取り組む必要があること、新病棟、新病院の未来構想を市民の皆様に明らかにし、市民の皆様の声を反映し、将来の雲南市のフロンティアを切り開く新しい病院づくりが実現できるよう取り組む必要があるとの考えを述べられました。
●第1回委員会

1、日時 
平成24年5月31日
 15時~17時半
2、場所
 雲南市立病院 大会議室
3、出席者
 委員側 10名
 病院側 13名
4、議題
 1委員会スケジュール
 2建替えにいたる経緯
 3建設場所について
 4基本構想(案)の提示
 5意見交換

 施設の老朽化と療養環境改善のために建替えを決意したこと、そして現地での改築を選択した経緯を説明し、本題である基本構想(案)についてご提示いたしました。
 説明を受けた委員の方からは、基本構想(案)について、概ね評価するとのご意見をいただきましたが、主に次のご意見をいただきました。
1、駐車場の確保について
2、救急搬送の動線とヘリポートの考え方
3、しまね医療情報ネットワークよる医療連携構築
4、市立病院へのアクセス
5、介護との連携
6、医師の確保

 最後に、熊倉委員長より「本日の委員会で、ご意見をいただいた事項を踏まえ、次回の委員会で審議を進化していきたい」と述べられ、本委員会をまとめていただきました。
第2回委員会の様子●第2回委員会

1、日時 
 平成24年8月23日
 15時~17時半
2、場所
 雲南市立病院 大会議室
3、出席者
 委員側 10名
 病院側 13名
4、議題
 1ステップアッププラン最終報告
 2市政懇談会の報告
 3基本構想(案)に対する委員からの意見、提案に対する回答
 4意見交換

 第1回委員会で委員の方からいただいたご意見に対して、病院側から回答と基本構想への対応について説明をいたしました。
 ご意見をいただいた中で、1駐車場の確保、2救急搬送の動線、3ヘリポートの考え方、4医療情報ネットワークの構築については、基本構想へ盛り込むことを説明しました。
 前述の4つの項目について、基本構想へ盛り込むことを委員会にて了承をいただくとともに、盛り込む内容の素案を病院側より提示いたしました。
 素案について、委員の方から表記する文言等について、ご意見をいただきました。
 最後に、熊倉委員長より、「委員の方からいただいた意見を、次回委員会までに整理され、ご提示をいただきたい。本委員会としても、本当に良い病院ができるよう協力をさせていただきたい」と述べられ、本委員会をまとめていただきました。
●第3回委員会

1、日時 
 平成24年10月25日
 木曜日 15時~17時
2、場所
 雲南市立病院 大会議室
3、出席者
 委員側 8名
 病院側 13名
4、議題
 1パブリック・コメントの実施報告
 2基本構想最終案の提示
 3意見交換
 
 第二回委員会で委員の方からいただいたご意見を踏まえ、病院側から基本構想最終案を提示いたしました。
 最終案について、各委員の皆様からご了承をいただくとともに、病院建設に向けて、激励のお言葉をいただきました。
 最後に、熊倉委員長より委員会としての最終総括を下記のとおりいただきました。 
 ●建設検討委員会委員長最終総括
 本基本構想の中で核となるのは新病棟の建設、それに伴います病院の運営についてでした。
 患者さまや家族のプライバシーに配慮するための個室の充実、療養環境の向上、雲南市の気候を踏まえました明るく風通しのよい環境の整備、或いは地域の中核病院としての機能を発揮すべき各種診療科の配置と診療体制の充実、そして将来の医療を担う医療人育成体制の構築、ハード面ソフト面を含めて広範な領域にわたる改革が策定されています。
 また、経営や運営面においても、地域の医療機関や介護施設等、或いは三次医療機関との有機的な連携体制の構築や健全な病院経営の実行、確実性の高い返済計画の策定等、充実かつ安全な様々な方針が策定されたと思います。
 本委員会としましては、3回にわたる審議の結果、本日、建設基本構想最終案を承認し、これをもって本委員会を終了とします。
 今後はこの基本構想最終案を基盤に、雲南市の未来を開く、新しい病院づくりに精力的に取り組まれ、地域住民の安心安全な暮らしをしっかり守って、地域医療の充実に大いに寄与するすばらしい病院に発展することを、こころより祈念申し上げ委員会の総括といたします。
雲南市立病院建設検討委員会委員

委 員 長 熊倉 俊一(島根大学医学部教授)
副委員長 西村 昌幸(雲南医師会長)
委 員 中川 正久(島根県参与、病院事業管理者)
委 員 福澤 陽一郎(雲南保健所長)
委 員 影山 喜文(雲南広域連合副管理者)
委 員 山本 重明(雲南市社会福祉協議会常務理事)
委 員 錦織 美由起(社会福祉法人よしだ福祉会施設長)
委 員 舟木 清(雲南市地域自主組織連絡協議会代表)
委 員 矢壁 敏宏(市民の会、病院ボランティアの会代表)
委 員 永井 みゆき(雲南市教育委員会教育委員) 
   
お知らせ 
年末年始の診療体制

 年末年始の外来診療は、12月29日から1月3日まで休診とさせていただきます。なお、救急外来は通常どおり診療を行います。ご協力よろしくお願いいたします。
 
院内サロン ふれ愛 
【 1月・2月の開催日】 
1月11日(金曜)・25日(金
2月8日(金曜)・22日(金曜)

時間:午後1時30分から3時30分
場所:雲南市立病院 南棟2階 ドック検診室

お気軽にお越しください。
問合せ先:健康管理センター保健推進課 電話0854-43-3602
 
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