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平成22年度 市長所信表明

市報うんなん2010年4月号

 生命と神話が息づく新しい日本のふるさとづくり
平成22年度 市長所信表明
 
市長所信表明演説
 
平成22年度の主要施策
1 市民が主役のまちづくり
交流センター
地域自主組織活動の拠点として、この4月から市内29施設に交流センターを設置します。3年間の移行期間を設け、交流センターへ指定管理者制度を導入するようお願いしてきましたが、地域自主組織の皆様のご尽力により、初年度から4分の3にあたる22施設で導入されることとなりました。
交流センター長及び交流センター主事を雇用するための体制もほぼ整い、交流センター予定施設の修繕も順調に進めています。
2 定住環境の充実 
道路整備の促進
 尾道松江線は、交流人口の拡大や経済及び地域の活性化を図る絶好の機会です。より一層の事業推進に取り組み、計画どおり供用が開始されるよう島根県と連携しながら国に働きかけていきます。
国道54号三刀屋拡幅事業は、平成22年度に里熊大橋から里方交差点までの調査設計費が予算化され、事業継続される予定です。今後、里方地区中心部の県道・市道整備も拡幅事業と併せて行う計画で、地域の皆様と協議を重ねながら事業を推進していきます。
島根県では、継続中の改良路線の早期完成と必要性や緊急性が高い未改良区間の事業化に取り組まれています。こうした県道整備について、引き続き島根県に要望して参ります。
尾原ダム建設の様子
尾原ダム建設事業
尾原ダム本体工事のコンクリートの打設は全体の90%を超えるところまで仕上がってきています。国の来年度予算では事業見直しが懸念されましたが、117億円の予算が確保され、平成22年度末にダム建設事業が完了するものと考えています。
一方、地域づくりの推進に向け、2月20日に奥出雲町と連携した「尾原ダム地域づくり推進連絡協議会」を設立しました。
 3 安心安全のまちづくり
 乳幼児等医療費助成制度の拡充
 医療面からの子育て支援策として、平成22年4月診療分から3歳以上就学前児童の医療費を無料にします。これは、島根県の乳幼児等医療費助成制度に上乗せし、雲南市単独事業として実施するものです。実施にあたり、医療事務システムの改修等、市内の医療機関の皆様のご協力に深く感謝申し上げます。
これにより、小学校就学前の全ての児童の医療費負担をなくし、子育て環境を充実させるとともに、将来を担う子ども達の健全な成長を願うものです。
 幼稚園での預かり保育の拡充
 雲南市立幼稚園では、保護者の就労の有無や家庭環境にかかわらず、保護者が幼稚園を選択できる子育て環境をめざし、引き続き木次幼稚園と三刀屋幼稚園で、在籍する5歳児を対象に預かり保育を試行実施します。
平成22年度は、これまでの通常保育日の午後2時から午後6時までの預かり保育を拡充し、夏季、冬季、学年末休業日の午前8時から午後6時までの預かり保育も行います。
通常保育日と夏季、冬季、学年末休業日に、月10日以内の範囲で利用できる一時預かり保育も試行します。
保育所保育料の改定
 平成22年度から5歳児の保育所保育料に上限を設けます。これは、先程申し上げました2幼稚園での預かり保育実施に伴う改定で、市民の皆様からの要望が強い「子育てにかかる経済的負担の軽減」にこたえるものでもあります。
また、国の制度改正に伴い保育料徴収基準表に第8階層を創設します。
保育料全般にかかる経済的負担の軽減についても、今後前向きに検討していきたいと考えています。
市立病院化を目指す公立雲南総合病院
公立雲南総合病院の市立病院化
平成23年度の公立雲南総合病院の市立病院化まであと1年となりました。
現在、関係自治体や病院組合と協議を重ねており、平成22年度には病院組合の解散に関する議案及び市立病院設置等の関係議案の上程を予定しています。市民生活の安心安全を確保するため、市立病院の開設をめざして準備を進めていきたいと考えていますので、医療関係者の皆様をはじめ、市民の皆様の一層のご理解とご協力をお願いします。
 身体教育医学研究所うんなん
 身体教育医学研究所うんなんは、開設以来5年目の節目の年を迎えます。
これまで、東京大学や島根大学医学部、県内外の研究機関、島根県と地元医師会及び病院関係者などで構成する運営委員会を組織し、調査・研究活動を進めて参りましたが、一定の水準に達し、全国の関係者から評価されつつあります。
特に平成21年度は、働き盛りの4千5百名の皆様にアンケート調査を実施し、青・壮年層の研究にも着手しました。この研究成果が働き盛りの皆様の健康づくりの指針となるよう期待しています。
益々高齢化が進みます。保健と医療を融合した総合的な健康づくりを研究・推進する機関として、生涯現役のまちづくりにより一層取り組んでいきたいと考えています。
 4 人が輝く教育・文化の振興
校舎改築事業が進む三刀屋中学校
学校施設の整備
大東小学校、三刀屋中学校の校舎改築事業、海潮小学校、塩田小学校、加茂小学校の屋内運動場、西小学校の教室棟の耐震化事業については、平成21年度中に実施設計が完了し、平成22年度中に完成する計画で工事を進めています。
また、地球温暖化対策、代替エネルギーの活用など、児童生徒の身近な環境学習の教材として、市内の全小中学校に太陽光発電設備を設置します。
雲南市立学校適正規模適正配置基本計画
子どものよりよい教育環境をつくっていくため、このほど「雲南市立学校適正規模適正配置基本計画」を策定しました。本計画は「雲南市立小中学校及び幼稚園等適正規模適正配置検討委員会」の答申を踏まえ、子どもの健やかな「育ち」「学び」を最優先に考え、保護者や地域の皆様のご意見や、地域の実情等を総合的に判断し、適正な学校規模・学校配置について基本的な方向性を示すものです。
計画期間は、平成22年度から31年度までの10年間としており、本計画を基に統合する学校や年次、施設整備など、具体的な内容を盛り込んだ実施計画を平成22年度に策定します。
社会教育コーディネーターの配置
平成22年度から市内7中学校区に社会教育コーディネーターを配置します。
これまで市民の皆様に社会教育担当職員という名称で説明してきましたが、この職員の役割は社会教育を推進するための支援や調整が主体であることから、その名称を社会教育コーディネーターとしたところです。
社会教育コーディネーターは、雲南市の子ども達の現状や教育基本法・社会教育法の改正を踏まえ、地域・家庭の教育力を高める社会教育の推進と、社会教育を通じた学校支援を図るために配置するものです。家庭教育の支援をはじめ、地域における子どもに関わる社会教育事業の支援や地域人材の発掘・育成などを行います。
今後は、既に7中学校区に配置している教育支援コーディネーターと力を合わせ、学校・家庭・地域の連携・協力と社会教育、学校教育の充実を図り、「雲南市の教育」をさらに推進します。
5 ふるさと産業の創出
トロッコ列車「奥出雲おろち号」
トロッコ列車
トロッコ列車「奥出雲おろち号」はこの地域の観光名物としてすっかり定着してきました。
「出雲の國・斐伊川サミット」では、このトロッコ列車を活用した広域観光をさらに推進するためJR西日本と協議し、平成22年度からは、これまでのJR木次駅を始発とする運行に加え、臨時列車として日曜日を中心にJR出雲市駅からも運行することになりました。
この運行拡充により、古代出雲文化・出雲神話などを活用した新たな観光ルートの創出や関連する商品開発・販売につながり、広域観光による交流人口が拡大するよう大いに期待しています。
雲南ブランド化プロジェクト
「幸運なんです。雲南です。」を合言葉に、施策横断プロジェクトとして、平成19年度に開始した雲南ブランド化プロジェクトは、今年度で初期の3年計画が終了します。
 雲南市は、人々の絆、豊かな自然環境、神話や青銅器・たたら製鉄文化などが息づく歴史と文化の深さ、そしてこの地の風土が育んだ安心安全な食に恵まれた豊かな地域であります。「幸運なんです。雲南です。」という言葉に、このような多くの幸(さち)に恵まれた幸運に感謝し、このまちに生まれ、育ち、暮らすことに誇りを持とうというメッセージが込められています。
この3年間で、市民団体による地域の食に目を向けた農家レストランの取り組みが各地で芽生え、農商工連携協議会による身近な食材を通した商品開発が始まりました。子ども達の教育を社会全体で支え、雲南市ならではのふるさとの良さを伝えていこうと小中学校で雲南市独自の「夢」発見プログラムがスタートしました。
こうした市民の皆様の雲南市を大切に育てていこうという取り組みに、改めて感謝いたします。そうした皆様の姿に接し、雲南市を巣立っていっても雲南市のまちづくりに関わろうとする子ども達や、雲南市を第二のふるさとと慕ってくれる学生などが確実に増えてきています。
 雲南市は、「人と自然と歴史と食の幸」を大切にするまちであり、それが引き継がれてきた「幸運」に感謝できるまちです。こうしたこれまでの3年間の取り組みを踏まえ、ふるさとを大事にしたいと思う人達との交流を通じて、雲南の幸を実感できるまちづくり、地域自主組織の活動やふるさと教育、農商工連携、交流活動など、雲南ブランド化プロジェクトの取り組みを一層進めていきますので、皆様のご協力とご参加をお願いします。
 
 
 
 
 
 

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