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平成21年度 市長所信表明

 
平成21年度 市長所信表明

平成21年度は、生活対策、臨時雇用対策を進めながら、引き続き行財政改革に取り組み、平成24年度の収支均衡をめざします。
3月2日、平成21年雲南市議会3月定例会の開会にあたり、速水市長は次のとおり所信表明を行いました(要旨)。
 
経済対策
1.雲南市における緊急経済対策
厳しい経済情勢の中、国、県との連携を図りながら、積極的に経済・雇用対策に取り組みます。
平成20年12月補正で予算化した地域活性化・緊急安心実現総合交付金事業費3千2百万円に加え、国の生活対策等に伴う補正予算関連事業を実施します。 
・定額給付金・・・7億2千万円(対象者は約4万4千4百人、支給総額7億1百30万円)
・地域活性化・生活対策実施計画事業・・・8億4百万円
・子育て応援特別手当支給事業・・・3千7百万円
・緊急雇用創出事業及びふるさと雇用再生特別交付金事業(平成21年度~23年度・予定)・・・3億2千1百万円
・商工業活性化支援対策事業費(平成20年度~21年度)・・・4千8百万円

2. 地域活性化・生活対策実施計画の詳細
・ 小学校耐震化事業・・・5千1百万円
・ 小中学校・幼稚園施設整備修繕事業・・・5千7百万円
・ 市道・農林道施設整備修繕事業・・・2億2千2百万円
・ 交流センター予定施設整備修繕事業・・・4千2百万円
・ 福祉施設整備修繕事業・・・1千9百万円
 
平成21年度に重点的に取り組む3施策
1.地域自主組織の活動拠点となる「交流センター構想」
これまでの公民館における生涯学習を中心とした活動から、地域自主組織が行う「市民活動」「生涯学習活動」「福祉活動」のための拠点として機能を拡充していくのが、「交流センター構想」です。
この構想については、これまで市政懇談会や説明会において具体的な人的配置や予算計画について説明してきました。平成22年4月から一斉にスタートする予定で、交流センターの基本を定める条例案を本議会に上程しています。
これは条例化することにより社会教育法第22条に基づく公民館活動がしっかり担保されることを明確にするとともに、移行を平成22年4月1日とし、準備期間を1年間確保することによって、順調にスタートしていただくための措置です。

2.子育て支援の充実
幼稚園での活動風景(1)乳幼児等医療費助成制度の拡充
島根県の乳幼児等医療費助成制度に雲南市単独助成を上乗せし、市単独事業として3歳未満児童の医療費無料化を、平成21年4月診療分から実施します。
(2)子育て応援特別手当事業
第2子以降の幼児教育期の子を持つ世帯に対して、3歳から5歳までの子ども1人当たり3万6千円を支給します。
(3)妊婦健診助成の拡大
健康保険の適用とならない妊婦健診の費用を、平成21年度からは14回全て無料化します。
(4)病後時保育事業の開始
平成21年度から大東町飯田地内において、病気の回復期にある児童を一時的に預かる病後時保育事業を新たに行います。
(5)幼稚園における「預かり保育」
保育所の待機者の解消と幼稚園の入園者の減少に歯止めをかけるため、幼稚園における「預かり保育」を平成21年度中に実施します。今後、実施の形態や保育料、職員体制等を調整していきます。

3.雲南ブランド化プロジェクトの推進
(1)幸運なんです。雲南です。体感フェア@うんなんさくらまつり
昨年、好評を博した体感フェアを、4月4日、5日に、「こだわりの食」をテーマに開催する予定です。
(2)「食と農」のシンボル拠点構想
雲南市の「食と農」の拠点整備とネットワーク化を図ります。地域自主組織「日登の郷」と室山農園有限会社による「どぶろくと田舎料理レストラン」は大変好評であり、こうした活動をさらに広げる支援を行います。木次町湯村地内で農業者等の皆様が古民家改修により開設を計画されている農家レストランへの支援や、尾原ダムサイトに整備予定の道の駅での農家レストラン開設に取り組みます。既存の施設やこれらの交流拠点をネットワーク化することにより、雲南市全体の「食と農」のブランド力をさらに高め、交流人口の拡大や地域経済の活性化につなげていきます。
(3)雲南市農商工連携協議会の設立
「みんなでつくる!うんなんのほんもの」を合言葉に、農業者と商工業者の連携を促進するため、雲南市農商工連携協議会を去る2月20日に設立しました。情報交換や情報発信、商品開発や販路開拓を行い、雲南ならではの商品のブランド化と産業振興を図ります。
(4)観光タクシー事業
雲南市を訪れる観光客の受け入れ体制強化に向け、市内のタクシー事業者の皆様と連携した観光タクシーの事業化を検討しています。
雲南市の観光資源は、その特色や立地条件から現在の観光客のニーズに適合していると言え、観光タクシーを活用した着地型の観光振興が有効な手段になると考えています。
 
平成21年度に取り組む6施策
1.市民が主役のまちづくり
(1)定住対策と空き家活用
空き家は貴重な地域づくりの資源であり、その活用は、集落対策や後継者対策にも直結します。引き続き、空き家の活用を促進する新たな制度の検討を進めます。
(2)小規模高齢化集落対策
小規模高齢化集落の現状を把握するため、高齢化率50%以上、世帯数19世帯以下の集落(28自治会)を対象にアンケート調査を実施したところ、「後継者対策」や「買い物」「病院」「交通」といった生活・暮らしに密着した行政サービスの確保・充実が課題として指摘されました。今後、意見交換しながら、地域自主組織との協働により課題把握とその解決に向けた取り組みを進めます。
(3)ふるさと納税制度
昨年6月の雲南市ふるさと政策選択条例を施行後、これまでに23人の皆様から247万円の寄附をいただきました。寄附金は、寄附者の皆様にご指定いただいた使途に活用させていただきます。さらなる市民参加型のまちづくりに向けて積極的なPRを図ります。
(4)出前講座
市民の皆様の市政への理解を深めていただくとともに、意見交換により一層充実した市政運営となるよう、新たに職員による「出前講座」を始めます。この講座は、10名以上の団体やグループなどの要望に基づき、職員を講師として派遣するもので、市の重要課題のほかに、医療・福祉・環境・教育など身近なテーマの講座を開講します。

2. 定住環境の充実
(1)都市計画の再編
大東、加茂、木次、三刀屋の各町の都市計画を再編し、新たに「雲南都市計画」として決定することになりました。今回の再編では、都市計画区域、都市計画区域の整備開発及び保全の方針、用途地域を変更します。
(2)都市基盤整備
平成21年度は、加茂中地区・木次大橋周辺地区・吉田町地区の3つの地区で事業を進めてきた「まちづくり交付金事業」の完了をめざします。
大東町の「大木原土地区画整理事業」は、平成21年度において全ての工事を完成し、確定測量と換地処分を行い、事業の完了をめざします。
(3)住宅整備事業
公営住宅の整備を進めていますが、平成21年度は、向島団地の建替えと澄水団地の改修事業に着手するとともに、雲南市土地開発公社で先行取得されている東日登団地の買取りを予定しています。
(4)道路整備促進
高速道路・三刀屋木次インター周辺中国横断自動車道尾道松江線や一般国道54号をはじめ、県道、市道等の整備については、事業促進に努めます。
平成21年度から道路特定財源が一般財源化され、これにより道路整備予算の削減が懸念されています。これまで以上に地方の道路整備の必要性を国、県に要望していく所存です。
(5)尾原ダム建設事業
ダムの本体コンクリート工事については、平成22年度完成に向け着実に進ちょくしています。周辺地域の活性化につきましても、活性化推進体制の確立とボート競技施設の工事着手やエントランス広場の実施設計の発注など遅滞なく推進します。
(6)移動通信用鉄塔施設整備事業
携帯電話の不感地域解消に向け、移動用通信鉄塔を市内4つのエリアで整備します。
(7)音声告知放送設備の整備
災害等の緊急時や、平常時の行政情報など様々な情報を提供するため、ケーブルテレビ網を利用したFM音声告知放送施設の整備を進めます。平成21年度は、三刀屋町の受信端末を整備し、さらに平成22年度には、木次町の整備をすることとしています。
(8)公共交通
雲南市民バス市民バス運行につきましては、4月1日より、広域路線バス吉田大東線のルートとJR木次線との競合路線の解消に向けての調整、利用の低い祝日便の減便を図ります。吉田地域においては、デマンド型運行システムの導入を検討しており、秋の導入に向け、今後調整を進めます。
(9)市営墓地の新設
平成21年度において木次町下熊谷地内に市営墓地を新設し、定住促進を図ります。雲南市土地開発公社が造成する墓地用地405平方メートルに25区画を整備し、併せて186平方メートルの用地を購入し墓地を利用される方のための駐車場とします。平成21年7月頃から使用者の募集を開始する予定です。

3.安心安全のまちづくり
(1)公立雲南総合病院の市立病院化と地域医療の充実
公立雲南総合病院有識者や市民の皆様による「公立雲南総合病院のあり方懇談会」で検討いただいており、今月上旬にその報告が行われる予定です。また、雲南病院においては、効率的な経営を進めるために改革プランを策定しており、市が責任ある関与をしていく必要性から「市立化すべき」と判断しました。今議会開会中に雲南市としての市立化にむけての基本方針を提案することとしています。
(2)福祉施設の民営化の促進
財政改革の民営化方針に基づき、建物の無償貸与及び市有地の有償譲渡等を進める対象の「養護老人ホーム宇寿荘」、「特別養護老人ホーム笑寿苑」、「特別養護老人ホームえがおの里」は、平成22年4月を目途に民営化を図る協議を進めます。また、市有地の無償貸与から有償貸与に移行する対象施設は、「特別養護老人ホームさくら苑」、「ケアセンターきすき」の2施設で、有償化については合併前の契約を担保することを前提に協議していきます。
(3)消費者相談業務の充実
国の制度を活用しながら消費者相談業務の充実を図るため、平成21年度に嘱託職員を採用し、消費生活相談の専門家を養成します。今後「(仮称)雲南市消費生活センター」の設置をめざします。

4.人が輝く教育・文化の振興
(1)社会教育を推進する人材の養成
平成22年度から公民館が交流センターに移行することを契機として、さらなる社会教育の推進を図るための人材養成を行います。平成20年度においては、「社会教育を推進する人材を養成するプログラム」を島根大学や島根県教育委員会等の協力を得ながら策定しました。今後、多くの関係者の皆様に、この養成プログラムを受講していただき、その成果をもとに市内それぞれの地域で、社会教育が推進できる体制を整えます。
(2)特別支援教育の充実
教育委員会に特別支援専門員を配置し、これまで困難であった学校や特別支援学級、支援の必要な子どもたちや担任の先生方に直接指導、支援をする体制を整備し、特別支援教育及び特別支援を含めた学校経営の充実に努めます。
(3)小学校での外国語教育の必修化
小学校5・6年生の外国語必修化に伴い、英語指導助手(ALT)を8月から増員し、外国語教育の一層の充実に努めます。

5.ふるさと産業の創出
(1)「雲南市食と農の市民条例」の制定
雲南地域1市2町は中山間地域としての課題や地域資源等を共有しており、農業分野の生産者団体であるJA雲南によって雲南地域の一体的な生産振興が図られています。今後も1市2町の雲南地域が一体となって農業振興を図る必要があると考え、本議会へ条例案を上程しています。
(2)ライス拠点施設整備事業
かねて生産者及び生産者団体等各方面から強い要望のある米の乾燥調整貯蔵施設(カントリーエレベータ1基)整備につきまして、JA雲南において平成22年度建設・整備をめざすことで協議が整ったところです。
(3)海潮温泉温浴施設整備に関わる検討委員会の設置
ゆとりの里健康ランドゆとりの里は、施設の老朽化と利用者の安全確保の観点から、この3月末をもって閉鎖することを決定しました。
同じく海潮温泉にある市営温浴施設の桂荘、かじか荘については、老朽化が進んでいる状況にあることから、市としてはこれら3施設の入浴機能を整理統合した新施設を整備したのち、かじか荘については解体撤去、桂荘については、浴場を閉鎖したいと考えています。
新しい温浴施設の検討にあたっては、市内の観光団体、経済団体、市外の学識経験者の皆様による検討委員会を立ち上げ、市民の皆様の意見を反映しつつ慎重に計画を取りまとめていく考えです。

6.徹底した行財政改革
(1)公の施設使用料の改定
「雲南市公の施設にかかる使用料の算定基本方針」に基づく見直し作業を進めてきましたが、本年4月から激変緩和措置を講じながら新料金を適用し、類似施設間の料金統一と受益者負担の適正化を図ります。
(2)組織機構の見直し
今後の職員減少を踏まえ、課の統廃合などによる組織再編を行います。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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