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雲南ニュース

「市報うんなん」2008年8月号

 
 項 目
 (1) 伊萱地区の農業集落排水施設が完成
 (2) 鉄の歴史村のあゆみを全国へ発信
 (3) 都市計画審議会を開催
 (4) 「社会を明るくする運動」にご協力を
 (5) 韓国語スピーチ&ノレバンコンテスト雲南大会
 (6) 地域医療の拠点、雲南病院の支援策を考える
 (7) 雲南市クリーン大作戦
 (8) コミュニティビジネス・ステップアップ研修会
 

(1) 伊萱地区の農業集落排水施設が完成
 
地元推進協議会の佐藤会長 汚水処理制御盤
 
三刀屋町伊萱地区で7月5日、農業集落排水施設の竣工式が行われ、地元住民が工事関係者らとともに完成を祝いました。
同地区の施設整備は、総額4億6千万円を投じ平成16年度から進められてきたもので、このほど、管路施設(4,869m)、中継ポンプ(4基)、処理施設「伊萱クリーンセンター」の工事が全て完了。処理施設には、一つの反応槽でばっ気、かくはん、沈殿など複数の処理操作を行うことのできる「回分式活性汚泥・凝集剤添加方式」が採用され、最大89立方m/日の汚水処理が可能です。
速水市長は、施設の完成により市内の下水道普及率が約80%に達することを紹介。「環境保全の取り組みには、美しい水が欠かせない」と施設の水質浄化作用に期待を寄せました。
地元を代表してあいさつした佐藤孝吉さん(同事業推進協議会会長)も、美しい伊萱の風景を後世に伝えるため「環境浄化に取り組み、住みやすい地域をつくりたい」と、住民の加入促進に努めることを約束しました。
 

(2) 鉄の歴史村のあゆみを全国へ発信
 
パネルディスカッション「たたらを現代に」の様子 
 
鉄やたたらの文化を見つめ、情報を発信する「鉄の歴史村フォーラム2008」が6月39日、吉田健康福祉センターで開催され、全国各地から集まったたたらファンなど130人が意見交換などを行いました。
今年のフォーラムは(財)鉄の歴史村地域振興事業団の20周年記念式典に続いて開催されました。
石見銀山資料館の仲野義文館長が講演「近世石見のたたら製鉄」と題した基調講演では石見銀山資料館の仲野義文館長が天領(国の直轄地)の中の石見のたたらと奥出雲のたたらとを比較。現存する文書などから、「現在の株式会社のような方式で、例えば海鮮問屋がたたら経営にかかわるなど、経営と資本が分離していた。輸送に手間のかかるズクを中心に生産・流通が行われたのは、海に近い地の利を活かしたもの」と、石見の特徴を語りました。そして、日本の伝統的なものづくりの歴史を世界へ発信することが大事であるとの考えを示しました。
「永田式たたら」を考案した永田理事長基調講演に続いてパネルディスカッション「たたらを現代に」が行われました。コーディネーターを務めた東京工業大学教授でNPO法人ものづくり教育たたらの永田和宏理事長は、火入れからケラだしまで6時間の「永田式」と呼ばれるたたら製鉄にふれました。新日本製鐵㈱八幡製鐵所の江頭秀起さんが企業の人材育成や地域との共生にたたらを活用していることなど、パネラーもそれぞれの取り組みを紹介。参加者から、「たたら製鉄だけではなく、炭の生産や森林管理をセットで行うことが必要」との意見が出されるなど、熱心な討論が行われました。
 

(3) 都市計画審議会を開催
 
廣嶋審議会会長(左)から原案のとおり変更する旨の答申がありました。
 
第4回雲南市都市計画審議会が7月9日に開催されました。
審議された都市計画案はすべて原案どおり承認され、市長へ答申されました。
今回の主な審議案件は次のとおりです。
 ・都市計画道路のうち長期未着手となっている路線の見直し
 ・雲南都市計画区域の指定及び名称の変更
 ・雲南都市計画区域の整備、開発及び保全の方針
なお、雲南市都市計画審議会委員の任期満了に伴い、新たに次の方々が委員に任命されました。
 
雲南都市計画審議会委員(敬称略)
会 長
廣嶋清志(島根大学法文学部山陰研究センター)
職務代理者
片木克男(米子工業高等専門学校)
委 員
板持 庸(雲南市農業委員会)・塚本祐次(雲南市商工会)
星野 智、高尾 肇、安原重隆、堀江治之、福間義昭、渡部彰夫(雲南市議会)
野津 達(雲南県土整備事務所)・吉原稔文(雲南警察署)
熱田惠子、川角光子、中村節夫(住民代表)
 

 (4) 「社会を明るくする運動」にご協力を
 
三木会長(左)が速水市長へメッセージを伝達「社会を明るくする運動」初日の7月1日、雲南地区保護司会や大仁・飯石地区更生保護女性会の代表らが市役所を訪れました。
法務大臣メッセージを読み上げ、速水市長に手渡しました雲南地区保護司会の三木弘道会長は、安全で安心して暮らせる明るい地域づくりを進めるきっかけとなるよう、多くの住民の理解と参加を求めました。続いて雲南警察署の吉原稔文署長は「青少年非行防止メッセージ」を伝達。
これらを受けて、速水市長は「関係機関と協力して青少年育成や非行防止に努める」と力強く答えました。
 

 (5) 韓国語スピーチ&ノレバンコンテスト雲南大会
 
ノレバン(カラオケ)部門の様子 スキット(寸劇)部門の様子 スピーチ部門の様子
 
県内韓国語学習者の成果発表と日韓交流促進のために在日本大韓民国民団島根県地方本部が主催する「韓国語スピーチ&ノレバンコンテスト」が7月12日、チャリヴァホールで開かれました。
コンテストはスキット(寸劇)、スピーチ、ノレバン(カラオケ)の3部門。出場者らは、発音や表現力などの審査基準を意識しながら、日頃の練習の成果を披露しました。
スキット部門では、指定された台本に8組それぞれがオチをつけて演じ、会場の笑いを誘っていました。スピーチ部門では、参加した10人が韓国に関する事柄を流暢に発表。ノレバン部門でも、チョナン・カン(草薙剛)の歌う「愛の唄~チョンマル サランへヨ~」やドラマ「チャングムの誓い」の主題歌「オナラ」などが披露され、観客らを喜ばせました。会場は終始和やかな雰囲気に包まれ、両国の交流が深められているようでした。
 

 (6) 地域医療の拠点、雲南病院の支援策を考える
 
地域医療シンポジウムの様子 
 
講演する熊倉俊一教授雲南地域医療を考える会と雲南地区地域医療対策協議会が主催する医療シンポジウムが6月28日、チェリヴァホールで開かれました。3回目の開催となった今年は、当地域の医療拠点である雲南総合病院に焦点をあて、参加者らが基調講演とパネルディスカッションを通じ医師不足などの問題にあえぐ雲南病院への支援策を考えました。
 基調講演では島根大学医学部の熊倉俊一教授が、島根県の医療充実に向けた同大学の取り組みについて話しました。熊倉教授は、平成16年に導入された新臨床研修制度の影響などから地域における医師の偏在化が加速していることを踏まえ、島根大学が「特別選抜枠」や独自の教育カリキュラムにより地域医療に貢献する強い意思を持った医師の育成に努めていることを紹介。「官民が一体となって地域医療を担う人材を育成する必要がある」と地域や行政に対しても連携・協力を求めました。
 シンポジウムでは、5人のパネリストが勤務医、病院管理者、行政など、それぞれの立場から雲南病院の現状や課題を指摘しました。中でも、同病院の松井譲副院長はますます過密化・複雑化する勤務医の活動実態を報告。経営状況も含め、「医療を原点から見つめ直す時期にきている」と地域全体で雲南病院に求める医療を考える必要があることを鋭く提言しました。
 参加者らも積極的に討議に参加。今年3月に発足した“がんばれ雲南病院・市民の会”会員からは「市民一人ひとりが病院のことをもっと理解しなければならない」などといった意見が出され、地域をあげて支援する機運の高まりが感じられました。
 

 (7) 雲南市クリーン大作戦
 
だいとうリサイクル推進大会の様子
 
雲南市の環境美化活動の重点活動日に設定された7月6日の早朝、大東町丸子山周辺と加茂町の赤川堤防及び河川敷で「雲南市クリーン大作戦」が行われ、集まった約300人の市民・事業者・市職員らが協同で、ゴミ拾いなどに汗を流しました。
この事業の目的は、空き缶のポイ捨てや粗大ゴミの不法投棄などが後を絶たない現状を認識し、子どもと大人が一緒になって美しく環境にやさしいまちをつくろうというものです。
同日午後からは、大東町女性の集いと雲南市の共催による「だいとうリサイクル推進大会」が大東町体育文化センターで行われ、約200人の参加者がビデオ上映や実践研修を通じてごみの減量化、リサイクル化など環境問題に対する理解を深めました。
今後、雲南市の環境をみんなで守る活動を全市に広げていきます。
 

(8) コミュニティビジネス・ステップアップ研修会
 
大竹延野協議会での現地指導の様子
 
市内の各地域ではまちづくり団体などを中心にさまざまな地域づくりの活動が展開されています。それらをビジネスの視点を加えて継続性のある地域活動にしていこうと、コミュニティビジネス・ステップアップ研修会が6月29日、チェリヴァホールで行われ、地域自主組織の関係者などおよそ80人が参加しました。
講師の中森まどかさん始めに、NPO法人コミュニティビジネスサポートセンター事務局長の中森まどかさんが「地域を支え輝かせるコミュニティビジネスの創出」と題して講演。中森さんは、これまでかかわってきたコミュニティビジネスのさまざまな事例を紹介しながら、(1)やりたいこと、楽しいこと(2)地域に良いこと、社会に必要なこと(3)ビジネスとして自立した活動を維持すること(4)地域の協力体制、横のネットワークを持っていること-の4つのバランスが大切であると呼びかけました。ストーリーや個性を活かしたオンリーワンの付加価値を提供する事業(ここだけビジネス)への発展と、やりたい活動や地域にとって良い活動の広がり・継続が理想とし、そのための3つの役割分担、(1)方向性を示す案内役(2)活動の実践者、(3)応援・協力者-の必要性を強調しました。
会場からは「講演を聞いて肩の荷が軽くなった」などの感想が寄せられ、参加者は何かしらの手ごたえを感じている様子でした。
講演の後は、「地域自主組織日登の郷(木次町)」と「大竹延野協議会(加茂町)」の二つの地域自主組織の活動を議論するワークショップを開催。それぞれの弱点や得意分野を話し合い、現地踏査も行うなど、精力的に研修に取り組みました。今回の研修会は前期分として位置づけられており、10月28日にまとめ講義としての後期分が行われます。
 

 
 
 

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