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予算編成方針

平成20年度予算編成方針

雲南市では、現在、平成20年度の予算編成作業を行っています。
国や島根県の厳しい財政状況、また、雲南市自体も収支不足を抱え、厳しい財政運営を余儀なくされている中での平成20年度予算編成です。
予算編成に当り、次の予算編成方針を定めていますので、その内容についてお知らせします。

■ 国及び県の情勢
　国の平成20年度地方財政対策についての8月仮試算においては、地方財政の規模を前年度比0.4％減の83兆1,000億円とし、歳入では、地方税収を前年度比2.7％増、地方交付税を4.2％減、臨時財政対策債を15.5％減、歳出では、給与関係費を1.5％減、投資的経費を3.0％減、一般行政経費を2.2％増としています。
　雲南市のように、大きな事業所等が少なく税源の乏しい地方では、税収の伸びは期待できず、地方交付税などの一般財源（使途が特定されておらず、自由に使える財源）の確保が懸念される現状です。
　また、島根県では、「財政健全化基本方針」を策定し、毎年度発生する収支不足を250億円と見込み、平成20年度から平成23年度までを集中改革期間として、おおむね10年後において収支均衡の達成をめざすこととしています。
　集中改革期間の初年度である平成20年度については、公共事業費を今年度に比べ13％減、一般行政経費を同じく15％減という大変厳しい予算要求基準を設定し、現在、予算編成作業が進められています。
■ 雲南市の財政状況
　雲南市の平成18年度普通会計決算は、歳入302億8,900万円、歳出298億9,000万円で、歳入歳出とも前年度に比べ2％程度の減額となっています。借金である地方債の残高は、年度末で541億7,506万円となり、繰上償還を行ったことや借り入れを抑制したことにより、前年度に比べ14億6,800万円減りました。
　しかし、財政の弾力性を表す経常収支比率は96.0％、借入金返済の財政負担の重さを表す実質公債比率は24.1％であり、いずれも危険ラインを超えています。雲南市の財政は、硬直化が進行し、余裕のない状態です。
　り、物件費が12.2％の減、普通建設事業が8.2％の減、人件費が6.4％減などとなっています。
地方債残高は541億7,506万円、積立金現在高は63億5,418万円、財政指標の経常収支比率が96.0％、実質公債費比率が24.1％、地方債現在高比率が318.8％となりました。
　いずれの数値も財政硬直化、危険ライン超過を示しており、起債の抑制や経常経費の更なる削減を余儀なくされています。
■ 予算編成の基本的考え方
　国、県や雲南市の厳しい財政状況を認識する中で、今年度から本格的に取り組みを始めた行政評価システムの一環である「施策の優先度評価」や「事務事業評価」などを踏まえ、重点施策を明確にした上で、事業のビルドアンドスクラップ（真に必要な事業の創設と効果の薄れた事業の廃止）と事業見直しを行い、健全財政の確立と情報開示を基本として予算編成を行います。
具体的な視点は、下記のとおりです。
（1）「生命と神話が息づく新しい日本のふるさとづくり」の実現に向けた「地域ブランド」の創造を優先プロジェクトと位置付け、行政が将来にわたって安定的に継続できるよう、健全な財政運営を基本として中期財政計画に基づき編成する。
（2）行政評価における施策優先度評価を踏まえ、平成20年度の重点施策を決定し、施策別一般財源枠を設定する中で、施策会議により具体の事務事業を選択する。また、雲南市行財政改革大綱及びその実行計画である集中改革プランの着実な実行を図る。
（3）投資的経費については、同実施計画と財政計画との整合を図るとともに、財源としての地方債発行については、将来の財政負担軽減を図るため抑制する。
　(1)原則として新規事業は実施しない。
　(2)継続事業については、繰延（期間延長）、内容見直し等により単年度当り事業費
　及び総事業費の圧縮を図る。合わせて、休止・凍結等の見直しを検討する。
　(3)施設補修（改修）については、施設の状況や施設のあり方の検討状況を踏まえ、
　休止、廃止、譲渡、売却も含め検討し、事業実施及び予算化の時期について検討
　する。
(4)一般会計予算の規模は255億円程度とし、歳入における地方債発行額は28億円以下、歳入歳出の収支不足を補う基金繰入額は10億円以下とする。一般会計の一般財源は、基金繰り入れを含め193億1,000万円を目途として編成する。
（5）平成20年度重点施策は次のとおりとします。
　(1)地域ぐるみ、市民参加のまちづくり
　(2)健康づくり、保健・医療の充実
　(3)障害者福祉の充実
　(4)子育て支援の充実（幼児教育を含む）
　(5)地域文化の振興
　(6)新産業の創出