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市長施政方針(9月定例会)市長施政方針の全文を掲載しますのでご覧ください

市長施政方針(9月定例会)

平成29年度雲南市議会9月定例会開会に際し、市長の述べました「施政方針」の全文を掲載しますので、ご覧ください。

施政方針全文

平成29年雲南市議会9月定例会の開会にあたり、市政における私の基本的な考え方を申し上げ、議員の皆様をはじめ市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

まず始めに、安全功労者内閣総理大臣表彰受賞について述べます。

去る7月4日、安全思想の普及徹底と安全水準の向上に顕著な功績のあった個人または団体を表彰する式典が総理大臣官邸で行われ、木次町の布野(ふの)良男(よしお)様が内閣総理大臣表彰を受賞されました。
布野様は、昭和50年から交通指導員として42年の長きにわたり、通学時における児童生徒の交通安全指導や交通安全教室での指導に取り組まれ、雲南地区交通安全協会の理事も務められるほか、卓越した見識と行動力で交通事故防止対策を企画されるなど、地域住民の交通安全意識の高揚に大きく貢献されたことが評価され、この度の受賞となりました。
これまでの活動に敬意を表するとともに、今後とも健康にご留意され、ご活躍されることを心より祈念いたします。

続いて、雲南市名誉顧問・身体教育医学研究所うんなん運営委員会運営委員長である 武藤(むとう)(よし)(てる)様の「保健文化賞」受賞についてであります。
この度、第一生命保険株式会社が主催し、社会の健康・保健衛生の向上に大きく貢献した団体または個人を表彰する、「第69回保健文化賞」を、武藤芳照様が受賞されることが決定発表されました。
武藤様には、身体教育医学研究所うんなんの設立や同研究所の活動にご指導をいただいておりますが、高齢者の骨折・寝たきり・要介護状態の原因となる転倒について、多職種連携による学術研究活動を推進され、転倒予防の社会的認知を高められるなど、健康・保健衛生の向上に貢献されたことが認められ、この度の受賞となりました。
この度の朗報は、雲南市にとりましても大変喜ばしく、長年にわたる活動に敬意を表し、今後もご活躍されることを心より祈念いたします。

さて、去る7月12日、兵庫県立コウノトリの郷公園で一時保護されておりました特別天然記念物コウノトリの幼鳥4羽を、生まれ故郷である大東町春殖地区内にて放鳥いたしました。

当日は、コウノトリの郷公園の山岸(やまぎし)(さとし)園長をはじめ、地元春殖地区の皆様や西小学校の全校児童、島根県立三瓶自然館サヒメルほか関係諸機関や市内外の愛鳥家の皆様など、300人を超える方々に見守られ、4羽の幼鳥は元気よく飛び立ちました。
しかし、市のホームページでお知らせしましたように、去る8月8日、鳥取市の気高町において4羽のうち雄の愛称「げんちゃん」が亡くなっているのが確認されました。4羽揃っての健やかな育ちを願っていただけに悲しく、残念至極でございますが、市内には複数のコウノトリが飛来しており、市民の皆様には、これまでにも増して温かく見守っていただきますよう、あらためてお願い致します。
なお、現在、「第2次雲南市環境基本計画」の策定作業を進めているところであり、コウノトリも住むことのできる市民参加による自然と調和した快適なまちづくりをめざした考え方や取組を盛り込む考えであります。
また、吉田町民谷宇山地区においては、地域活性化をめざす民間組織「里山照らし隊」が、竹や木材の炭を原材料とする「炭蓄電器」を商品化されたところであります。この蓄電器は、松江工業高等専門学校や島根県産業技術センターなどが、未利用の木竹材を活用して、長年にわたる研究・開発により生み出されたものです。環境負荷の少ない再生可能な自然エネルギーとして、地域経済循環への寄与も期待されますので、環境政策のモデルとして、この機器を数基導入する考えであります。

次に、5つの政策に沿って申し述べます。

最初に「みんなで築くまち」に関わる政策についてであります。
まず、地方創生関連事業の視察について述べます。
本市の地方創生の取組は全国各地から大きく注目されており、去る7月10日には長崎県市長会として全13市の市長が来訪され、掛合町入間地区や波多地区の地域自主組織の現場の取組や若者チャレンジの様子をご覧いただきました。皆様の関心は非常に高く、こうした機会を通じて、本市の取組を全国に広げ、相互に研鑽を深めて参ります。

続いて、地域自主組織の法人制度に係る国の検討状況についてであります。
地域自主組織に適した法人制度の創設について、昨年12月に内閣府の有識者会議でとりまとめられたところです。これを受け、総務省においても、昨年12月から地域自治組織のあり方に関する研究会が発足し、様々な法律の専門家を交えて検討された報告書が、本年7月上旬に公表されたところです。この中では、現行の認可地縁団体制度の見直しや新たな法人制度の法的可能性について具体的に言及されています。
雲南市としましては、地縁型組織の法人制度の見直しや創設は願うところでありますが、現場実態により即した使いやすい制度でなければならないと考えております。今回の報告書では、今後、現場関係者の意見を聞いた上で議論を深めることが必要とされていますので、小規模多機能自治推進ネットワーク会議において全国各地の意見をとりまとめ、我々が望む制度の実現に向け、国へ積極的に意見を届けて参ります。

続いて、企業版ふるさと納税を活用したワークイン雲南プロジェクトによる地元就職に向けた取組についてであります。
企業版ふるさと納税制度を活用して、新たに、企業ガイダンスや市内企業の紹介、移住・転職相談会を行い、地元就職やUIターン就職による若い世代の定着・回帰を促進して参ります。

続いて、雲南市東京ふるさと会及び近畿ふるさと会の総会についてであります。

去る7月2日、第6回雲南市近畿ふるさと会総会が約250名の参加で開催され、掛合町で演芸活動されているEn(えん)()と掛合太鼓の皆様の公演もあり、大いに盛り上がったところです。

また、同じく8日には第6回雲南市東京ふるさと会総会が約130名の参加で開催され、映画「たたら侍」の錦織(にしこおり)(よし)(なり)監督と主演の青柳(あおやぎ)(しょう)さんによる「たたら侍と雲南市」をテーマにしたトークショーも行われました。
さらに、本市のまちづくりを応援するため、多くのふるさと納税もいただいたところであり、あらためて会員の皆様に厚く御礼を申し上げます。

続いて、子ども×若者×大人チャレンジの連鎖に関するイベントについてであります。
来る11月12日に、子ども、若者、大人が学び合い、語り合う場として「つながる!雲南チャレンジ2017」を開催します。
子ども、若者、大人チャレンジの実践者が一同に会し、活動事例発表やグループディスカッションを通じて、さらなる学び合いや新たな連携・協働が生まれる場として参ります。

続いて、市政懇談会についてであります。
去る7月24日から8月10日にかけて、市内6か所で市政懇談会を開催しました。
主要課題の「平成29年度の地方創生の取組と5つの政策の主な取組」や、新たに設けました会場ごとの地域別テーマに対し、6会場で484人の市民の皆様のご参加を得て、活発な意見交換がなされたところであります。
市政懇談会でいただいた多くの貴重なご意見・ご提言を今後の市政に活かして参ります。

次に、「安全・安心で快適なまち」に関わる政策についてであります。
まず、(仮称)加茂バスストップスマートインターチェンジの整備について述べます。
去る7月21日、国土交通省において、(仮称)加茂バスストップスマートインターチェンジの事業化が正式に決定しました。平成34年の開通に向け、事業が円滑に進捗するよう引き続き国、県、高速道路会社との連携、協力を図って参ります。

続いて、消防団活動についてであります。
去る7月30日に大田市で開催された第61回島根県消防操法大会に、雲南市消防団を代表してポンプ車の部に木次方面隊木次分団が、小型ポンプの部に大東方面隊佐世分団及び吉田方面隊田井分団が出場し、見事な操法を披露され、その結果、木次方面隊木次分団及び大東方面隊佐世分団がそれぞれの部で第3位の栄に浴されました。出場隊の健闘を称え長期間に渡る訓練に対し敬意を表するとともに、ご家族、職場及び地域の皆様のご理解ご支援に感謝申し上げます。この貴重な経験を基に地域の防火・防災力の向上に一層努められることを期待致します。
なお、来年度の第70回島根県消防大会及び第62回島根県消防操法大会の会場を雲南市で引き受けることと致しましたので、開催に向け準備を進めて参ります。

次に、「支えあい健やかに暮らせるまち」に関わる政策についてであります。

まず、雲南市立病院の改築事業と経営状況について述べます。
雲南市立病院改築事業につきましては、平成27年11月の着工以来、順調に工事が進み、年内には完成の見込みであり、来年3月のオープンに向けて今後も適切な工程管理と安全確保に努めて参ります。
また、平成28年度の病院会計決算につきましては、経常収益で1億3千万円の利益が図られ、5年連続の黒字計上となりました。これにより内部留保資金の累積額は約14億7千万円となり、経営健全化がより一層図られております。

続いて、社会福祉法人愛耕福祉会による(仮称)南加茂保育園建設の進捗状況についてであります。
待機児童の解消に向け、社会福祉法人愛耕福祉会により、加茂町南加茂地内に0歳児から5歳児を受け入れる定員60名の保育園建設を決定いただき、去る7月21日に起工式が執り行われました。
約5,000平方メートルの敷地に、木造平屋建ての延床面積約800平方メートルの園舎が建設される計画で、現在造成工事を概ね完了され、建物基礎工事に着手しておられます。
この保育園は、来年4月の開所を予定されており、来春には子どもたちの元気な声がこの地にこだますることとなります。市といたしましても、待機児童の解消につながるものと大いに期待しているところでございます。

続いて、病児保育施設の整備についてであります。
雲南市立病院の連携・協力を得ながら進めることとしている病児保育施設につきましては、同病院医師住宅の空室を改修し整備する計画であり、実施設計を概ね完了しましたので、今議会に施設改修費を予算計上し、来年4月から供用開始できるよう進めて参ります。
なお、現在開設しています定員2名の「だいとう病後児保育室つくし」を統合し、病児・病後児双方が受入可能な定員4名の施設として運用して参ります。

続いて、特定不妊治療費助成事業の拡充についてであります。
市では、不妊治療を受けようとする夫婦の経済的負担の軽減を図ることを目的として、一般不妊治療及び体外受精・顕微授精にかかる特定不妊治療費の一部を助成しています。しかしながら、男性の特定不妊治療については、これまで助成対象となっていなかったため、男性が不妊治療を行った場合、本年4月1日に遡り、新たに5万円を上限として上乗せ助成する取組を10月1日から行って参ります。

次に、「ふるさとを学び育つまち」に関わる政策についてであります。

まず、永井隆博士に関する催しと顕彰事業について述べます。
第27回永井隆平和賞を来る9月10日に開催いたします。今年も全国から1,465点の「愛」と「平和」の作文と小論文の応募があり、優秀作品を当日表彰することとしております。また、今回は、博士が平和を願い寄贈された「永井隆博士ゆかりのバラ」の保存に取り組む広島市の市民団体代表の方による講演と、バラの話を紹介したDVDの上映を行う予定としております。

一方、永井隆記念館については、昭和45年の建設以来47年が経過し老朽化が進んでいるため、平成31年度の建設をめざし、本年度、基本設計を行う計画であり、去る8月10日の市政懇談会三刀屋会場でも多くの皆様にご意見をいただいたところです。また、先ほど述べました長崎県市長会の視察で来訪された長崎市の田上(たうえ)富久(とみひさ)市長が、永井隆記念館や生い立ちの家を訪問され、三刀屋小学校での平和学習の取組に大いに感銘を受けられました。市といたしましては、永井博士の「平和を」「如己愛人」の精神を次世代へ伝えていく施設となるよう準備を進めて参ります。
なお、私は、8月7日から9日まで長崎市で開催された平和首長会議に初めて出席致しました。この会議は、昭和60年8月に広島市で第1回が開催され、以後長崎市と4年毎に交互に開催されていますが、9日には平和祈念式典にも参列し、核兵器の廃絶を求める雲南市の「『平和を』の都市宣言」の意義をあらためて噛みしめたところでございます。

続いて、青少年海外派遣等交流事業についてであります。

去る7月23日から4泊5日の日程で韓国慶尚北道清道(ちょんど)(ぐん)の中学生10名が雲南市を訪問され、ホームステイや日本の伝統・文化体験、高校生との交流が行われました。一方、雲南市の中高生8名が8月6日から4泊5日の日程で清道郡を訪れ、ホームステイや学校訪問等を通して韓国文化にふれる体験をしました。若い世代の交流の積み重ねが友好関係をさらに深めていくものと期待しております。

続いて、「幸雲南塾inさんべ」と「『夢』発見ウィーク」についてであります。
「幸雲南塾inさんべ」は、中学3年生を対象に実施するキャリアアップセミナーであり、希望者153名が9月23日から2日間、国立三瓶青少年交流の家に集い、学びを深めます。若い社会人から仕事に関する話を聞き、質問する中で、将来働くことへの意欲や関心をさらに高めるとともに、7つの中学校から参加した生徒の交流が深まることを大いに期待しております。
また、「『夢』発見ウィーク」は、市内の中学3年生全員が一斉に職場体験を行うものであり、10月11日から3日間、市内約170ヶ所の事業所において、326人の生徒が大人の皆さんの働く姿を見ながら共に汗を流します。事業所の皆様には、生徒への適切な指導をお願いするとともに、市民の皆様には、生徒が働く事業所の前に目印となるのぼり旗を立てますので、生徒に励ましの声をかけていただければ幸いに存じます。

続いて、「教育フェスタ2017」についてであります。
先ほど述べたチャレンジの連鎖イベントの一環として、11月11日に雲南市役所において、「雲南市教育の魅力化」をテーマに、旧加茂町から通算して26回目となる「教育フェスタ2017」を開催いたします。雲南市教育魅力化構想の策定に向け、新たな学習指導要領への対応や魅力ある高校づくり、不登校対応の在り方など、喫緊の教育課題について広く議論することとしております。

次に、「挑戦し活力を産みだすまち」に関する政策についてであります。

まず、SWS西日本株式会社島根工場の閉鎖に伴う離職予定者の支援について述べます。
9月末をもって閉鎖するSWS西日本株式会社島根工場では、従業員への進路意向確認を実施されています。この結果、全従業員の約8割となる106名の方が離職を希望されているとお聞きしているところです。
こうした中、市で設置しています「SWS西日本株式会社島根工場離職予定者等支援対策本部」では、構成機関であるハローワーク雲南、島根県、雲南市商工会等と強力に連携し支援活動を行っております。
具体的には、「特別相談窓口」を設置し、ハローワーク雲南では雇用保険制度を、雲南市役所では、国保・国民年金への切り替え、保育児童預かりに係る相談などを受け付けております。加えて、去る7月15日には「出張合同相談会」を実施し、離職予定者の約7割の方が参加され、多くの質疑がありました。今後も、相談会やセミナー等を積極的に開催し、離職予定者の不安の解消につなげたいと考えます。
なお、市商工会の協力をいただき、市内事業所に対し「求人希望調査」を行っておりますので、この情報を離職予定者や再就職支援機関に提供し、早期再就職につながるよう支援したいと考えております。市内事業者の皆様には積極的な採用をお願いする次第であります。

続いて、中心市街地活性化事業についてであります。
昨年、国の認定を受けました「雲南市中心市街地活性化基本計画」に基づき、市が行う市道改良や広場整備について、測量設計作業に着手するとともに、ビジネスホテルの早期進出に向け協議を進めております。また、商業エリアの核施設である「(仮称)SAKURAマルシェ」の整備については、まちづくり会社である雲南都市開発株式会社や市商工会、民間事業者との連携、協力により取組が進められているところであります。
また、去る7月29日には、活力と賑わい創出に向けた機運の醸成を図る取組の一環として、商業施設整備予定地であります、みしまや三刀屋店駐車場を会場に、市商工会と うんなん元気百貨店まちづくり協議会の主催により、昔懐かしい土曜夜市と恒例の軽トラック市「うんなんまめなカー市」を同時開催され、大勢のお客様が来場されました。引き続き関係機関と連携を図りながら、官民協働で着実に事業を進めて参ります。

続いて、プレミアム商品券の発売についてであります。
雲南市商工会が発行する本年のプレミアム商品券は、今年で6年目を迎えます。特に今年は、市商工会合併10周年を記念して、昨年の倍額となる2億4千万円分の商品券が発行されます。昨年同様500円券12枚を1セット5千円で、10月21日から発売される予定です。商品券は発売日から来年1月10日までご利用いただけますので、年末年始も含め、市内の消費需要の喚起と地元購買の推進につながるものと期待しております。

続いて、食の幸発信推進事業についてであります。
食の幸発信推進事業については、「農家所得の向上」、「地域内経済循環の強化」、「食の魅力の発信」を目的とした6次産業化の拠点施設の整備に向けた検討を進めております。この拠点施設では、地域内農産物等の生産・加工・販売の振興を目指し、市内事業者が市外に委託している加工業務をこの施設で行うことでの加工経費の削減による商品力の強化など、食品加工を中心に据えた事業展開を進めたいと考えております。今後、関係する皆様の意見も踏まえ、早期に整備に着手できるよう取り組んで参ります。

続いて、農業振興についてであります。
本市の園芸振興につきましては、少量多品目による産直の取組が中心となっておりますが、今後、園芸振興策として、特産野菜の品目選定を行い、まずは集落営農組織での栽培を促進するため、水稲育苗ハウスの施設整備を実証事業として支援して参ります。
また、大阪府泉佐野市が各都道府県1自治体を目安に取り組まれている特産品やイベント交流、観光に関する情報発信を目的とする特産品相互取組協定について、本年5月に申し入れがあり、雲南広域連合において年内に協定締結する運びとなりました。泉佐野市は関西国際空港の玄関自治体であり、今後、観光客に向けた特産品や観光PRなど非常に有益な交流になると考えております。

続いて、農業委員会の新たな体制についてであります。

昨年4月に農業委員会制度が改正されたことにより、本市の農業委員会も本年7月19日の任期満了に伴い、7月20日より農業委員19人と新設の農地利用最適化推進委員 37人の新たな体制でスタートいたしました。会長には大東町の加藤(かとう)一郎(いちろう)氏、会長職務代理者には加茂町の内部(うちべ)武雄(たけお)氏が選出されております。
本市の農業は、農業従事者の高齢化や担い手不足、耕作放棄地の増加など、大変厳しい状況にありますが、農業委員会には、その主たる任務である、担い手への農地等の利用の集積・集約化、遊休農地の発生防止・解消、農業への新規参入の促進などを積極的に推進していくことが求められているところであります。農業委員、農地利用最適化推進委員の皆様には卓越した知識と豊富な経験を活かしていただき、今後も本市の農業・農村の活性化に向け、積極的な活動を期待しております。

続いて、JR西日本の豪華寝台列車「TWILIGHT(トワイライト) EXPRESS(エクスプレス) 瑞風(みずかぜ)」の運行についてであります。
「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の市内での立ち寄り観光が6月22日から行われております。雲南市の自然、歴史、食そして人の幸を満喫していただくとともに、特に、市民の皆様の温かいおもてなしの心での「手ふり、旗ふり」で、お客様はもちろんのこと、関係者の皆様にも大変喜んでいただいております。
市としましては、今後とも雲南市観光協会や各立ち寄り地の方々と連携し、さらなる魅力の発信に取り組むほか、立ち寄り観光が次年度以降も継続するよう旅行会社への商品化に向けた情報発信などを積極的に進める考えであります。

続いて、出雲たたら村についてであります。
去る5月20日に全国一斉公開された、映画「たたら侍」のロケセットを活用した「出雲たたら村」が、7月15日から始まっており、8月28日現在で15,762人の方にご来場いただいております。
特に、「出雲たたら村」を発信拠点として、鉄の道文化圏推進協議会や雲南広域連合を構成する雲南市、安来市、奥出雲町及び飯南町の関係2市2町のエリアに誘導するために、インターネットを活用した情報発信やスタンプラリー等の周遊促進対策を行っております。今後も、様々な機会を活用して「たたら製鉄」や地域の魅力を発信して参ります。
なお、映画「たたら侍」をより多くの皆様にご覧いただきたく、9月3日に木次経済文化会館チェリヴァホールにおいて地元上映会を行いますので、是非この機会に、美しい風景や魅力あふれる出雲地方をご堪能いただきたいと存じます。

最後に「行政経営」についてであります。

まず、公共施設等の適正化について述べます。
公共施設適正化に向けた取組を検討していくため、雲南市行財政改革審議会を設置し、去る6月28日に第1回審議会を開催いたしました。委員には、識見者2名、市内11団体から選出いただいた各1名の合計13名に就任していただいております。
昨日は、第2回審議会を開催し、これまでの公共施設の見直しの検証に加え、今後の具体的な取組を示した実施方針案について審議を行っていただいたところです。
今後、この審議会で審議を重ね、意見を伺った上で実施方針を今年度末に決定したいと考えております。

続いて、財政状況についてであります。
始めに、今議会に提出しています平成28年度決算につきましては、普通会計の歳出決算額は283億6千7百万円となり、前年度比8.6%の減となりました。また、財政調整基金・減債基金の繰入は行わず、引き続き収支均衡が保たれ、財政健全化比率については、実質公債費比率が対前年度比1.0ポイント減の11.4%となり改善が図られました。
また、平成29年度普通交付税の算定があり、かねてより総務省に要望しておりました地方交付税の合併算定替終了後の算定の見直しについて、平成29年度分の見直し額が示され、これまでの支所に要する経費、消防費・清掃費の経費、保健衛生費、徴税費等の経費に加えて、支所経費の更なる拡充、その他の教育費、その他の土木費、農業行政費等の経費も算定されることとなりました。その結果、本年度は制度改正が行われなかった場合と比較して、一本算定の額が約15億1千万円の復元となりました。平成30年度も、商工行政等の費目において制度改正が行われることとなっておりますので、引き続き健全財政の維持に努めて参ります。
加えて、かねてより懸案となっております合併特例債の適用期限の到来について、この度、岐阜市、津市、三豊市、そして雲南市などをはじめとする、全国145自治体により「合併特例債の再延長を求める首長会」を結成し、先般8月29日に野田聖子総務大臣へ、「合併特例債の適用期限をさらに5年間延長」、あるいは「合併特例債を有効に活用できるような方策を講じる」ことを求めるための要望書を提出しました。平成31年には雲南市も適用期限を迎えることから、今後、国の対応を注視して参りたいと考えております。

次に、補正予算についてであります。
一般会計は、起債道路整備事業9千万円、現年発生公共土木施設災害復旧事業3千4百万円、道の駅たたらば壱番地整備事業2千7百万円、木次健康温泉センター管理事業2千1百万円、道路維持補修事業2千1百万円、児童福祉施設整備事業1千6百万円、前年度各種補助金返還金(合計)9千1百万円、地方債の繰上償還1億2千4百万円の追加などを計上しております。
また、特別会計等におきましては、国民健康保険事業特別会計、後期高齢者医療事業特別会計、生活排水処理事業特別会計、水道事業会計、病院事業会計で、それぞれ事業内容の変更等に伴う補正予算を計上しております。
その外、議案として、条例5件、一般事件4件、認定事項10件、諮問事項2件、報告事項9件を提出しておりますので、慎重にご審議いただき、可決賜りますようよろしくお願い申し上げ、開会にあたっての施政方針といたします。

 

平成29年9月1日 

雲南市長 速 水 雄 一


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